いやあ、今回の『安寧録』もすごかったですね!それぞれの恋模様が大きく動き出し、片時も目が離せない展開となりました。それでは早速、第25話の詳しいあらすじとネタバレを見ていきましょう!

慎遠の決意と、陸嘉学(ルー・ジアシュエ)の歪んだ愛

物語は、宜寧(イーニン)が慎遠(シェンユエン)に、陸嘉学(ルー・ジアシュエ)との辛い過去を打ち明けるシーンから始まります。崖から突き落とされた事件など、これまで彼女がどれほどの苦しみを味わってきたかを知った慎遠。もしあの時、幸運が味方しなければ永遠に彼女を失っていたかもしれない…そう思うと、彼は胸が張り裂けそうになります。そして、「これからは何があっても自分が宜寧を守り抜く」と、静かに、しかし固く心に誓うのでした。この二人の絆の深まりには、思わず胸が熱くなりますね。

その頃、当の陸嘉学(ルー・ジアシュエ)は何をしていたかというと…これがもう、狂気じみているんです。彼は亡くなったと信じている眉眉(メイメイ)を想い、自分の寝室をまるで新婚初夜の部屋のように飾り付けていました。赤い蝋燭が灯され、部屋には彼女が好きだった切り絵や土人形が。夜ごと、彼はこの部屋で眉眉との思い出に浸り、眠りについていたのです。一途と言えば聞こえはいいですが、その執着心にはゾッとさせられます。

宜秀と林茂(リン・マオ) の恋に、母の壁が立ちはだかる!

一方、もう一組のカップル、宜秀(イーシウ)と林茂(リン・マオ) の恋も前途多難です。

宜秀に恋する韓炤(ハン・シャオ)のせいで、彼女が部屋に閉じ込められていると知った林茂(リン・マオ) は、心を痛めます。そこで彼は一計を案じます。「韓炤の拒食症が治れば、宜秀への執着もなくなるのでは?」と考え、なんと拒食症の治療薬を開発!これを韓炤に届けたところ、効果はてきめん。食欲が戻った韓炤は、あっさりと宜秀への興味を失ってしまいました。林茂、なかなかの策士ですね!

しかし、最大の障害は宜秀の母・陳蘭(チェン・ラン)です。彼女は娘と林茂が、なんとガチョウを使ってこっそり手紙のやり取りをしていた現場を押さえてしまいます!「キーッ!」となった陳蘭は、その場でガチョウを絞めようとする始末。林茂が「僕のペットに手を出すな!」と割って入り、宜秀も「お母様は干渉しすぎよ!」と反発。親子喧嘩が勃発し、怒り心頭の陳蘭は林茂の母・林海如(リン・ハイジョ)にまで「身分違いの恋など諦めなさい!」と釘を刺しに行くのでした。商人の家柄である林茂を、陳蘭はまったく認める気がないようです。

宜寧に迫る魔の手…アレルギーで正体がバレる!?

そんな中、宜寧のもとに英国公(えいこくこう)府の趙明珠(ジャオ・ミンジュ)から招待状が届きます。陸嘉学と共に羅(ルオ)家を訪れたこともある彼女からの招待…これが善意のものでないことは明らかです。しかし、断ってもまた誘われるだけ。宜寧は覚悟を決めて招待に応じます。

案の定、そこには陸嘉学の巧妙な罠が仕掛けられていました。下女がわざと宜寧に狗尾草(エノコログサ)を接触させると、案の定、彼女は首や手首を掻きむしり始めます。そう、彼は失明していた頃に、宜寧が蒲の穂にアレルギーがあることを聞き覚えていたのです。彼女が眉眉であるという確信を得るために、こんな陰湿な方法で試すなんて…陸嘉学の執念深さには本当に恐れ入ります。

それぞれの試練と、運命の落水事件

嬉しいニュースもあります。慎遠が省試(科挙の地方試験)で、見事首席に輝きました!屋敷中がお祝いムードに沸く中、父の羅成章(ルオ・チョンジャン)は「殿試(最終試験)を前に、今は目立たず謙虚にいるべきだ」と息子を諭します。慎遠もその言葉に頷き、来るべき決戦に向けて気を引き締めるのでした。

そんな慎遠のために、宜寧は銀杏の葉を刺繍した美しい衣を仕立てて贈ります。心のこもった贈り物に、慎遠は宝物のように大切にすると誓うのでした。この二人の穏やかで温かい関係は、本当に癒やしです。

しかし、宜秀と林茂の恋は悲しい局面を迎えます。舟遊びに出かけた二人。美しい景色の中、宜秀は母の猛反対を理由に「これからは会うのをやめましょう」と林茂に別れを告げます。彼の落胆は計り知れません。

ところがその直後、舟が転覆し、二人は川に落ちてしまいます!すると、林茂のそばに仕える乳母が、待ってましたとばかりに「大変!誰か助けて!」と大声で叫びます。これにより、林茂がずぶ濡れの宜秀を抱きかかえて川から上がる姿が、多くの人々の目に焼き付けられることに。そう、これは二人の仲を既成事実化するための、乳母が仕組んだ荒療治だったのです!

屋敷に戻った宜秀に、母・陳蘭は「落水の件であなたの評判に傷がついた。こうなったら、噂が広まる前に長公主の家に嫁ぎなさい!」と迫ります。しかし、宜秀は断固として拒否。父の羅成章も「子供の結婚に親が口を出しすぎるな」と陳蘭を諌め、羅家の対立はますます深まっていくのでした。

『安寧録~海棠に降る光~』第25話の感想

今回のエピソードは、登場人物それぞれの「愛」の形が色濃く描かれた回でした。宜寧を守ろうとする慎遠の深く静かな愛情、過去の恋人を偶像化し狂気的な執着を見せる陸嘉学の歪んだ愛情、そして障害を乗り越えるために策を弄してでも結ばれようとする林茂と宜秀の情熱的な愛情。これらの対比が鮮やかで、物語に一層の深みを与えています。

特に印象的だったのは、林茂側の乳母が仕掛けた「落水事件」です。親の反対という大きな壁を前に、もはや正攻法では乗り越えられないと判断し、二人の評判を逆手にとって外堀を埋めようとする大胆な一手には驚かされました。純粋な恋愛感情だけでなく、家と家とのしがらみや、それぞれの立場から生まれる策略が複雑に絡み合い、目が離せない人間ドラマが繰り広げられています。登場人物たちの思惑が交錯し、物語がどこへ向かうのか、ますますわからなくなってきました。

つづく