実の父である英国公(えいこくこう)の屋敷に馴染めず、自分の居場所を見失いかけていた羅宜寧(ルオ・イーニン)。年越しの夜、彼女は慣れ親しんだ羅家で過ごすことを選ぶ。そこで兄・羅慎遠(ルオ・シェンユエン) と再会し、思わず涙を見せてしまう。一方、宜寧は祖母・韓老太太に「自分の力で生きたい」という強い意志を伝え、意外にも理解を得る。覚悟を決めて英国公府での生活を始めた宜寧のもとに、家庭教師として慎遠がやってくることに。二人の距離が再び縮まる中、宜寧に想いを寄せる陸嘉学(ルー・ジアシュエ)の存在が、不穏な影を落とす。
「安寧録~海棠に降る光~」あらすじネタバレ32話
実の父親である英国公(えいこくこう)の屋敷に戻ったものの、どこか張り詰めた空気を感じている羅宜寧(ルオ・イーニン)。彼女の心が本当に安らげる場所は、一体どこにあるのでしょうか。今回は、切ない涙と、ついに動いた恋模様が描かれる、見逃せない回でした!
年越しの夜、宜寧は英国公(えいこくこう)府ではなく、慣れ親しんだ羅家で過ごすことを選びます。英国公は母である韓老太太に頭を下げ、娘の気持ちを汲んでやってほしいと頼み込みます。孫娘の気の強さを感じつつも、韓老太太は寛容な姿勢を見せました。
一方、羅家では、羅慎遠(ルオ・シェンユエン) が父・羅成章(ルオ・チョンジャン)に丁寧にお酌をし、感謝を伝えていました。しかし、恩師の冤罪事件を追うことをやめるよう諭されると、結婚の話題にすり替えて話を逸らします。彼の胸には、まだ晴れぬ思いがあるようですね。
宴の後、散歩に出た慎遠の足は、知らず知らずのうちに嫣容閣へ。そこは、かつて宜寧が彼のために部屋を用意してくれた思い出の場所。すると、まるで運命に導かれるように宜寧が現れます。英国公府で受けた心の傷を見抜いた慎遠の前で、宜寧はついに堪えきれず、彼の胸で涙を流してしまいました。「英国公の娘になって、羅家にも英国公府にも居場所がなくなった。私は家がない人間みたい…」と。
その言葉に心を揺さぶられた慎遠は、「私が君の家になる」と想いを伝えようとしますが、宜寧は彼の言葉を遮るように、そっとその口を塞いでしまうのでした。ああ、もどかしい!
翌朝、宜寧が羅家へ年始の挨拶に向かおうとすると、門の前には雪をかぶって佇む陸嘉学(ルー・ジアシュエ)の姿が。彼は宜寧との思い出を語りかけますが、宜寧は「過去のことは忘れて」と冷たく突き放します。
その後、英国公府で祖母の韓老太太に挨拶をした宜寧は、自分の考えをはっきりと述べます。「誰かに頼って生きるのではなく、自分の力で生きていきたいのです」。その言葉に、かつて自らも戦場で男たちと肩を並べて戦った韓老太太は深く感心し、宜寧を認めます。このお祖母様、かなりカッコイイです!
覚悟を決めた宜寧は、英国公府へ正式に引っ越すことに。喜んだ英国公は、娘のために最高の家庭教師を探します。そして紹介された人物こそ、なんと羅慎遠(ルオ・シェンユエン) だったのです!
再び慎遠から教えを受けられることに、宜寧の心は躍ります。しかし慎遠は、陸嘉学(ルー・ジアシュエ)が宜寧に言い寄る姿を見て、これ以上待てないと決意。ついに、「ずっと前から、僕たちは兄妹ではないと知っていた。君への想いは、兄妹の情だけじゃない」と、はっきりと愛を告白するのでした!
物語が大きく動いた一方で、不穏な影も。花招節の準備が進む中、宜寧が祖母に気に入られていることを妬む趙明珠(ジャオ・ミンジュ)が、彼女を陸嘉学の屋敷へと誘い込みます。陸嘉学は不在だと聞かされ、警戒を解いてしまう宜寧。この先に待ち受けるものとは…?
『安寧録~海棠に降る光~』第32話の感想
今回は、登場人物たちの心の機微が丁寧に描かれた、非常に見ごたえのある回でした。特に印象的だったのは、羅宜寧(ルオ・イーニン)の自立心と、それを受け止めた祖母・韓老太太の存在です。自分の足で立ち、人生を切り開きたいと願う宜寧の強さと、その考えを「自分も同じだった」と肯定する祖母の姿は、物語に深い奥行きを与えています。二人の間に生まれた絆は、今後の宜寧にとって大きな支えとなることでしょう。
そして、羅慎遠(ルオ・シェンユエン) と宜寧の関係も新たな局面を迎えました。居場所を失い涙する宜寧を優しく包み込む慎遠の姿、そして二度目の、今度は確信に満ちた告白には、胸が熱くなりました。ようやく二人の想いが通じ合うかと思いきや、陸嘉学の影や趙明珠(ジャオ・ミンジュ)の嫉妬など、まだまだ前途は多難な様子。彼らの恋路が穏やかでないからこそ、目が離せません。
つづく