再び陸嘉学(ルー・ジアシュエ)の執着に直面し、恐怖を覚える羅宜寧(ルオ・イーニン)。なんとかその場を逃れるも、彼の存在は暗い影を落とす。一方、商才を発揮し、花朝節での化粧品店「嫣容閣」の再興を計画。準備を進める中、羅慎遠(ルオ・シェンユエン) との距離は縮まり、二人の間には甘く穏やかな空気が流れる。しかし、そんな彼女の元に、慎遠に関する予期せぬ縁談話が舞い込み、宜寧の心にさざ波が立つのであった。

「安寧録~海棠に降る光~」あらすじネタバレ33話

やっかいな男、陸嘉学(ルー・ジアシュエ)の魔の手が再び宜寧に忍び寄る、ハラハラドキドキの33話でしたね!

趙明珠(ジャオ・ミンジュ)と花を選んでいた宜寧ですが、侍女にわざと服を汚され、着替えのために案内された部屋で待ち受けていたのは、なんとあの陸嘉学! しかもその部屋は、かつて陸嘉学が「眉眉(メイメイ)」という女性のために用意したという新居。中には宜寧の好きな切り絵や、精巧な磨喝楽(モホラ)人形がずらりと並び、まるで彼女の好みをすべて知っているかのよう。不気味に思っていると、背後から陸嘉学が現れます。

「やり直せないか?」と迫る陸嘉学の瞳は、もはや狂気の域。宜寧はその強引で支配的な態度に強い嫌悪感を抱きます。彼が自分に好意を寄せていることは分かっていても、決して相容れない人間だと改めて痛感するのでした。

陸嘉学が「羅慎遠(ルオ・シェンユエン) のことが好きなのか」と嫉妬に燃える目で問い詰めたその時、外から宜寧を呼ぶ声が! 隙を見て逃げ出した宜寧ですが、運悪く足を捻挫してしまいます。

知らせを聞いて駆けつけたのは、もちろん我らが羅慎遠! 宜寧の足を手当てし、「陸嘉学に何をされた?」と心配そうに尋ねる姿は、まさに騎士そのもの。宜寧は彼を心配させまいと、詳しいことは話しませんでした。この二人の間にある、言葉にしなくても通じ合う信頼感がたまらないですね。

場面は変わり、花朝節の季節へ。宜寧はこれを機に化粧品店「嫣容閣」を盛り上げようと、林茂(リン・マオ) に12種類の新作香水を開発させます。これを高貴な姫君たちに無料で配り、口コミで評判を広げてもらおうという見事な商売戦略!

そして迎えた花朝節当日。祖母が用意した衣装で美しく着飾った宜寧の前に、羅慎遠が現れます。彼が用意したのは、12の香水にふさわしい詩的な名前の数々。そっと宜寧の髪に花を挿してあげるシーンは、息をのむほどの美しさでした…。頬を染める宜寧が、お返しに彼の帽子に花を挿す場面も、二人の距離が縮まったことを感じさせる名シーンです。

宜寧は花朝節の「女使」として祭祀を堂々と執り行い、その優雅で気品あふれる姿は韓老太太をも感心させます。一方、主役の座を奪われた趙明珠は、嫉妬の炎をメラメラと燃やすのでした。

祭祀の後、宜寧が披露した香水は令嬢たちの間で大評判に! そんな中、ある令嬢が羅慎遠に一目惚れ。その母親が宜寧に「娘を慎遠に嫁がせたいので、仲介してほしい」と頼んできます。予期せぬ縁談話に、宜寧の表情が凍りつきます。「自分はもう羅家の人間ではないので…」と丁重に断りますが、その心の内は穏やかではなかったでしょうね。

『安寧録~海棠に降る光~』第33話の感想

陸嘉学の歪んだ愛情表現には背筋が凍る思いでしたが、その直後の羅慎遠の優しさが心に沁みました。恐怖と安らぎ、二人の男性像の対比が鮮やかに描かれていましたね。花朝節での宜寧と慎遠のやり取りは、息をのむほど美しく、ようやく訪れた穏やかな時間にほっとさせられました。しかし、ただ甘いだけでは終わらないのがこのドラマの魅力。商才を発揮して輝く宜寧の元に舞い込んだ、慎遠への縁談話。彼女の複雑な表情が、今後の波乱を予感させます。甘さと苦さが巧みに織り交ぜられた、見ごたえのある回でした。

つづく