国公府で開かれた花朝節の宴の最中、多くの令嬢が謎の発疹を訴える事件が発生。疑いの目は、羅宜寧(ルオ・イーニン)が経営する化粧品店「嫣容閣」の製品に向けられてしまう。店の信用と自らの潔白を証明するため、宜寧は冷静に真相の解明に乗り出す。一方、彼女を巡る羅慎遠(ルオ・シェンユエン) と陸嘉学(ルー・ジアシュエ)の恋の火花も激しさを増していく。陰謀が渦巻く中、宜寧の機転が光る回。最後に彼女が下すある決断が、今後の物語を大きく動かすことになる。
「安寧録~海棠に降る光~」あらすじネタバレ34話
華やかな花朝節の宴で、まさかの大事件が発生! 今回は、ヒロイン羅宜寧(ルオ・イーニン)の聡明さと、彼女を取り巻く人間模様が大きく動いた、見どころ満載のエピソードでしたね。
国公府で開かれた花朝節の宴は、美しい花々と着飾った令嬢たちで賑わっていました。そこに、招待状もないはずの陸嘉学(ルー・ジアシュエ)が宮中の一行としてサプライズ登場。これには宜寧もびっくりです。
陸嘉学(ルー・ジアシュエ)は、なんと皇后から賜ったという貴重な「蓮の令牌」を宜寧にプレゼント! これを見た韓老太太は大喜びで、令牌を高い場所に掲げ、「一番に手に入れた若者にこの令牌を授けよう」と、即席のゲームを始めます。
宜寧は、自身が経営する化粧品店「嫣容閣」の客寄せのためにも、この令牌が喉から手が出るほど欲しいところ。すかさず兄の羅慎遠(ルオ・シェンユエン) に目配せして助けを求めます。しかし、陸嘉学(ルー・ジアシュエ)も譲る気はゼロ! 二人のイケメンが宜寧のために火花を散らす展開に、周りの令嬢たちの嫉妬の視線が突き刺さります。結局、二人が同時に令牌を手に入れ、揃って宜寧に差し出すという、少女漫画のような胸キュンシーンが繰り広げられました。
しかし、そんな甘い雰囲気は長くは続きません。宜寧が注目を浴びるのが面白くない趙明珠(ジャオ・ミンジュ)が、わざと宜寧のスカートを汚して席を外させるという、あからさまな嫌がらせ。そして、宜寧が着替えに行った途端、宴の令嬢たちが次々と体のかゆみを訴え、肌に発疹が出るという大騒ぎに発展します!
趙明珠がほくそ笑む中、誰かが「宜寧の店の花露(化粧水)が原因では?」と口にしたことから、疑いの目は一気に「嫣容閣」に向けられてしまいます。妹の羅宜秀(ルオ・イーシウ)は必死に弁護し、宜寧も植物由来の安全な製品だと説明しますが、医師までが高濃度の液体はアレルギーを引き起こす可能性を指摘し、状況は最悪に…。
その頃、女眷たちのいる場所での騒ぎを聞きつけた羅慎遠(ルオ・シェンユエン) が、部下の青衢(チンチュウ)に調査を命じます。さすがは頼れるお兄様! 青衢はすぐさまアレルギーの原因を突き止めます。なんと、犯人は花露ではなく、令嬢たちが使った手ぬぐいに塗られていた「山芋の汁」だったのです!
真相を知った宜寧は、犯人が趙明珠であると確信します。しかし、韓府の面子を潰すわけにはいきません。彼女は、店の潔白を証明しつつも、事を荒立てない見事な方法でこの場を収めます。「手ぬぐいに誤って山芋が付着してしまったようです」とだけ説明し、犯人を追及しなかったのです。この寛大で賢い対応、まさに女神のようでしたね。
その夜、自分の息子である庭哥(ていか)まで発疹が出たと聞き、自分のせいだと罪悪感に苛まれる趙明珠。そこに宜寧が現れ、庭哥(ていか)は無事だと告げます。そして、「血の繋がりだけが全てではない。韓老太太はあなたを孫娘として育ててくれたじゃないか」と優しく諭すのでした。この言葉に心を打たれた趙明珠は、ついに改心し、宜寧を友として認めるのでした。
一件落着かと思いきや、物語はさらに動きます。結婚適齢期になった宜寧のもとには、多くの縁談が舞い込み始めます。しかし、父親たちが良しとしない相手との縁談話が進む中、宜寧はついに「私には、心に決めた人がいます」と宣言!
一体、そのお相手は誰なのか!? 羅慎遠(ルオ・シェンユエン) か、それとも陸嘉学か…? 波乱の展開から目が離せません!
『安寧録~海棠に降る光~』第34話の感想
今回のエピソードは、一人の女性の嫉妬が引き起こした騒動と、それを乗り越えることで深まる人間関係が巧みに描かれていました。特に印象的だったのは、主人公・羅宜寧(ルオ・イーニン)の対応力です。自分の店に危機が迫る中、冷静に状況を分析し、犯人を追い詰めるのではなく、皆の面子を保ちながら問題を解決する姿は、彼女の知性と優しさの表れでしょう。悪役と思われた趙明珠も、息子を思う母としての弱い一面を見せ、宜寧の言葉によって改心する姿には、このドラマのキャラクター造形の深さを感じました。単純な勧善懲悪に終わらない、人の心の機微を描いた脚本が見事です。最後に宜寧が放った「意中の人」という爆弾発言も、今後の恋愛模様を大きく左右する重要な一言となり、物語への引きが非常に強かったです。
つづく