宿敵・汪遠(ワン・ユエン)を追い詰めた羅慎遠(ルオ・シェンユエン) は、英国公(えいこくこう)からもその実力を認められ、ついに羅宜寧(ルオ・イーニン)との結婚を羅家に申し出る。時を同じくして、羅家では一途な愛を育んできた林茂(リン・マオ) と羅宜秀(ルオ・イーシウ)が、多くの人々に祝福されて華やかな婚礼を挙げる。幸せな雰囲気に包まれる羅家だったが、その裏では宮廷の権力闘争が新たな局面を迎えていた。追い詰められた汪遠の背後にいる黒幕が、慎遠と宜寧の未来に暗い影を落とそうと動き出す。
「安寧録~海棠に降る光~」あらすじネタバレ38話
いやあ、前回は宿敵・汪遠(ワン・ユエン)がついに失脚し、羅慎遠(ルオ・シェンユエン) の長年の悲願が一歩前進しましたね。今回は、その後の新たな展開が目白押しでした!幸せな雰囲気に包まれたかと思えば、すぐそこに新たな嵐の予感が…。それでは早速、第38話の世界を一緒に見ていきましょう!
ついに英国公(えいこくこう)の心も動く!慎遠と宜寧の恋
宿敵・汪遠を打ち破ったことで、英国公(えいこくこう)も羅慎遠(ルオ・シェンユエン) の手腕を認めざるを得なくなったようです。これまで腹に一物ある人間を嫌っていた英国公ですが、慎遠の忍耐強さと知略には感心し、むしろ好意的に見るようになりました。そしてついに、慎遠と羅宜寧(ルオ・イーニン)の仲を黙認する姿勢を見せます。
英国公のお墨付き(?)も得て、慎遠は宜寧のもとへ。かつて彼女を傷つけてしまったことを改めて謝罪しますが、宜寧は全く気にしていません。師の無念を晴らすという慎遠の覚悟を誰よりも理解し、彼の力になりたいと願う宜寧の姿は本当に健気ですよね。
慎遠はついに、羅家のおばあ様や羅成章(ルオ・チョンジャン)に、宜寧との結婚を正式に申し出ます。これには義母の林海如(リン・ハイジョ)も大喜び!二人が兄妹ではないと分かってから、誰もがこの日を待ち望んでいたのです。家族公認の仲となり、二人の未来は明るいかのように見えました。
幸せいっぱいの結婚式!宜秀と林茂(リン・マオ)
一方、羅家ではもう一つの幸せが花開いていました。ついに、林茂(リン・マオ) が羅宜秀(ルオ・イーシウ)を娶る日がやってきたのです!
林海如(リン・ハイジョ)は、かつての使用人・陳蘭(チェン・ラン)がしたことを水に流し、宜秀のために豪華な嫁入り道具をいくつも用意しました。その寛大さには胸が熱くなりますね。そして、宜秀を誰よりも一途に想い続けてきた林茂(リン・マオ) 。彼女がよく眠れていないと聞けば、安眠のための湯薬を自ら調合するほどの優しさです。
婚礼当日、真っ赤な婚礼衣装に身を包んだ林茂が、緊張と喜びに満ちた面持ちで宜秀を待つ姿は、見ているこちらも幸せな気持ちになりました。羅家の人々に見送られ、林茂のもとへ嫁いでいく宜秀。ようやく結ばれた二人の姿は、本当に美しかったですね。
幸福の裏でうごめく陰謀、陸嘉学(ルー・ジアシュエ)の逆襲
しかし、幸せな時間も束の間…宮廷では不穏な空気が漂い始めます。
汪遠の茶馬横領事件の審理は、本人が口を割らないため難航していました。英国公と慎遠は、汪遠が切り札を隠し持っていると推測します。その切り札とは、おそらく腹黒いあの男、陸嘉学(ルー・ジアシュエ)との繋がり。汪遠は陸嘉学(ルー・ジアシュエ)の弱みを握り、陸嘉学も簡単には見捨てられない状況にある、と二人は読みます。
この状況が解決しない限り、宜寧を危険に晒すことはできない。英国公は慎遠からの結婚の申し出を一旦保留します。
事態を打開するため、慎遠は一計を案じます。牢獄の汪遠を訪ね、「もう待てない。このまま罪状を皇帝に報告する」と揺さぶりをかけたのです。焦った汪遠は、時間稼ぎのために配下の役人たちの名簿を差し出しました。慎遠はすぐさまその者たちを一網打尽に!
この知らせは、すぐに陸嘉学の耳にも入ります。次が自分の番だと悟った彼は、驚くべき行動に出ました。なんと自ら皇帝に面会し、汪遠の罪を「告発」したのです!そして、その手柄を盾に、あろうことか「羅宜寧(ルオ・イーニン)を私に賜ってほしい」と皇帝に願い出ました。
この男の恐ろしさ、まさに底が知れません…。自分の腕を切り落としてでも生き延びようとする、非情な策略家です。
知らせを聞いた慎遠が宮殿に駆けつけますが、一足遅かったのか…?しかし、そこには最後の砦がいました。そう、英国公です!彼は、腹黒い陸嘉学に可愛い宜寧を渡すものかと、とっさに「羅宜寧(ルオ・イーニン)と羅慎遠(ルオ・シェンユエン) は、幼い頃から結婚の約束を交わした許嫁の間柄でございます!」と皇帝に宣言するのでした!
『安寧録~海棠に降る光~』第38話の感想
今回は、甘くて幸せなパートと、息詰まるような策略パートの対比が見事な回でした。林茂と宜秀の婚礼シーンは、これまでの二人の苦労を思うと心から祝福したい気持ちでいっぱいになりました。特に林茂の一途な愛情が報われた瞬間は、本作における一つの大きな救いと言えるでしょう。その一方で、羅慎遠と羅宜寧の関係は、ついに家族公認となったにも関わらず、陸嘉学という最大の障害によって新たな試練を迎えます。自らの保身のためなら平気で他人を切り捨てる陸嘉学の冷酷さには、改めて戦慄を覚えました。しかし、そんな絶体絶命の状況で、英国公が機転を利かせて「二人は許嫁だ」と宣言した場面は、彼の不器用な親心と覚悟が感じられ、非常に胸を打たれました。愛する者を守るための嘘が、今後どのような波紋を広げていくのか、目が離せません。
つづく