仕事で大きな挫折を経験し、落ち込む涂篠檸(トゥー・シャオニン)。ライバルの昇進も重なり、心は穏やかではありません。そんな彼女を夫の紀昱恒(ジー・ユーホン)は優しく支えますが、今度は彼の家族に予期せぬ悲劇が襲いかかります。あまりにも過酷な現実を前に、二人の心はすれ違い、これまで築いてきた絆が試されることに。愛する人を想うがゆえに衝突してしまう二人の姿が切なく描かれます。果たして彼らは、この最大の危機を乗り越えることができるのでしょうか。

「この結婚は社内秘で」あらすじネタバレ18話

前回までラブラブだった涂篠檸(トゥー・シャオニン)と紀昱恒(ジー・ユーホン)ですが、今回は二人に過酷な試練が訪れる、かなりヘビーな回でした。それでは、早速見ていきましょう!

仕事の挫折とライバルの台頭

物語は、涂篠檸(トゥー・シャオニン)が仕事で大きな壁にぶち当たるところから始まります。彼女が心血を注いで準備してきたプロジェクトが、まさかの失敗に終わってしまったのです。自分の準備不足を痛感し、落ち込む涂篠檸(トゥー・シャオニン)。そんな彼女を、夫である紀昱恒(ジー・ユーホン)は優しく慰めます。

追い打ちをかけるように、ライバルの唐羽卉(タン・ユーフイ)が大きな成果を上げてマネージャーに昇進!その知らせに、涂篠檸の心はさらに複雑な感情で揺れ動きます。職場の同僚である饒静(ラオ・ジン)は、そんな涂篠檸の気持ちを察して、わざと唐羽卉に高級店の話題を振るなどして、その場を取りなそうとするのですが…。

一方、同僚たちから昇進祝いに誘われた紀昱恒(ジー・ユーホン)ですが、気がかりなのはもちろん妻のこと。適当な理由をつけてその場を抜け出し、一人落ち込む涂篠檸の元へ駆けつけます。「失敗なんて気にするな」と優しく励ます紀昱恒の言葉に、涂篠檸は感謝しつつも、彼に心配をかけまいと気丈に振る舞うのでした。

訪れる最大の悲劇

涂篠檸の落ち込みは、仕事の失敗だけが原因ではありませんでした。実はその日、初めて紀昱恒の亡き父親のお墓参りに行く約束をしていたのです。大切な日に、ライバルに先を越されたという事実は、彼女の心に重くのしかかります。紀昱恒の腕の中で「気持ちの整理がつくまで時間がほしい」と本音を漏らす涂篠檸。

しかし、運命はさらに過酷な試練を二人に与えます。お墓参りへ向かおうとした矢先、紀昱恒の元に「母親が家で倒れた」という衝撃的な知らせが飛び込んできたのです。

病院に駆けつけた紀昱恒に告げられたのは、あまりにも残酷な現実でした。母親は末期がんで、すでに全身に転移しており、余命いくばくもないというのです。突然の宣告に打ちのめされながらも、医師に全力での治療を懇願する紀昱恒の姿は、見ていて胸が張り裂けそうでした。

すれ違う二人の心

出張を控え、母親の看病を涂篠檸に託すしかなかった紀昱恒。彼は、母親の治療費を稼ぐため、身を粉にして仕事に没頭します。連日の接待で帰宅は深夜、時には朝帰りになることも。そんな夫を、涂篠檸はただ黙って支え続けます。

しかし、紀昱恒は精神的に追い詰められ、病気の母親と顔を合わせることすら避けるようになってしまいます。病院の建物の下で、ただ母親のいる病室を見上げるだけ…。完璧な家庭を夢見ていた彼にとって、母親が死にゆく現実を受け入れるのは、あまりにも辛すぎたのでしょう。

そんな紀昱恒の態度を、涂篠檸は理解できませんでした。家に帰ってきた彼に「どうして会いに行かないの?」と問い詰めますが、紀昱恒は「金がなければ良い治療も受けさせられない」と反論。対する涂篠檸は「お金よりも、そばにいてあげることが大事」だと主張します。お互いを深く想い合っているからこそ、二人の意見は激しく衝突し、気まずい雰囲気になってしまうのでした。

一方で、涂篠檸は自分のキャリアアップのチャンスを捨ててまで、献身的に義母の看病を続けます。唐羽卉が差し入れを口実に涂篠檸をこき使おうとしても、きっぱりと断る強さも見せました。

サブカップルたちの物語も少し進展が。趙方剛(ジャオ・ファンガン)は饒静(ラオ・ジン)への特別な想いを自覚し、さりげなくコーヒーを差し入れするなど、二人の距離は少しずつ縮まっているようです。また、凌惟依(リン・ウェイイー)と斉郁(チー・ユー)のカップルは、試験に合格した斉郁(チー・ユー)のお祝いで水族館デート!甘くて幸せな時間を過ごしていました。

メインの二人があまりにも辛い状況なだけに、他のカップルの幸せなシーンが、より一層切なさを際立たせる回でしたね。

『この結婚は社内秘で』第18話の感想

今回は、これまで描かれてきた甘いムードから一転し、非常に重く、考えさせられるエピソードでした。仕事の挫折、そして家族の病という、誰にでも起こりうる厳しい現実に直面した二人の姿が、とてもリアルに描かれていたと思います。特に印象的だったのは、紀昱恒の弱さです。いつも完璧で頼りがいのある彼が、母親の死を前にして、ただうろたえ、現実から目を背けてしまう姿には、人間味を感じずにはいられませんでした。そして、そんな彼を黙って支え、自分のキャリアさえ犠牲にして義母に尽くす涂篠檸の深い愛情には、胸を打たれます。愛する人が苦しんでいる時、何が正解なのか。お金か、それとも時間か。二人の口論は、この物語の核心に触れる重要な場面だったと感じます。幸せなだけではない、愛の試練を描いた脚本の深さに感服しました。

つづく