何者かの陰謀により毒に倒れてしまった安景昭(アン・ジンジャオ)。一命は取り留めたものの、毒は彼の体を蝕み続けていた。病をきっかけに、普段は隠している甘えん坊な一面を李初月(リー・チューユエ)に見せる景昭。かいがいしく看病する初月だったが、彼の容態は悪化の一途をたどる。景昭を救う唯一の方法は、危険な谷にしかないと言われる伝説の薬草「霊珠草」を手に入れること。愛する人を救うため、初月はたった一人で危険な冒険に旅立つことを決意する。果たして彼女は、無事に薬草を手に入れることができるのだろうか。
「花渓記~君が空から舞い降りて~」あらすじネタバレ12話
毒に倒れた安景昭(アン・ジンジャオ)、心配する弟の景凌(アン・ジンリン)をよそに、本人はどこ吹く風。「初月(リー・チューユエ)がそばにいれば、僕はどこだって平気さ」なんて、弟が初月を見つめるだけで嫉妬する始末。いやいや、あなた病人ですよね!?ってツッコミたくなりますよね(笑)。
翌日、お医者さんに見てもらうと、毒はまだ体内に残っていて予断を許さない状況だと判明。なのに景昭は薬を飲むのも「初月に“あーん”してもらわないと嫌だ!」と駄々をこねる始末。病人をいいことに、やりたい放題の甘えん坊モードに突入です!初月も「はいはい、病人ですからね」と、かいがいしくお世話します。
そこへ現れたのが、恋のライバル(?)白芷(バイ・ジー) 。景昭の側室の座を狙う彼女は、解毒術で有名な鳳暖閣の人間。「私が毒を抜いてあげる」と乗り込んできますが、景昭は「初月以外に触れられたくない!」と徹底拒否。でも、命には代えられないと初月に説得され、渋々診察を許します。白芷(バイ・ジー) によると、その毒はかなり危険で、一刻も早く解毒が必要とのこと。不穏な空気が漂います。
一方、初月の弟・初陽(チューヤン)は、後庭で「オーマイガー!これ買いなよ!」なんて叫びながら、現代のライブコマースさながらに商売に励んでいて、思わず笑ってしまいました。そんな中、初月は母親のことで落ち込む景凌を慰め、彼からお礼に「美顔アプリで撮ったみたいな君だよ」と、そっくりな木彫りの人形をもらって心を通わせます。
この回一番の見どころ(?)は、景昭の「老公(ラオゴン)って呼んで」イベント!中国語で「夫さん」や「ダーリン」を意味するこの言葉を、病を言い訳に初月に言わせようとする景昭。照れながらも、かすれた声で「ラオゴン…」と呼ぶ初月、可愛すぎました!
しかし、楽しい時間は長くは続きません。初月と初陽がチンピラに絡まれ、景昭が助けに駆けつけます。毒のせいで武術を使うのは危険だと家来の東華(ドンホワ) が止めるのも聞かず、鮮やかに敵を撃退!初月をお姫様抱っこで連れ帰る姿は最高にカッコよかったのですが…。無理がたたって、屋敷に戻った途端に吐血!容態は一気に悪化してしまいます。
景昭を救えるのは、危険な場所にある「霊珠草」だけ。東華(ドンホワ) も手に入れるのに失敗し、万策尽きたかと思われたその時、初月が「私が行きます」と一人で危険な谷へ向かうことを決意します。心配した初陽も後を追い、二人で谷の仕掛け扉に挑むことに。東華(ドンホワ) から聞いた方法では開かなかった扉を、初陽が「谷の主は色盲に違いない!」という奇想天外な推理でパスワードを解読し、見事突破!しかし、その先で谷の主に捕まり、逆さ吊りにされてしまい…!という、絶体絶命のところで、12話は幕を閉じます。
『花渓記~君が空から舞い降りて~』第12話の感想
今回のエピソードは、甘さと切なさが絶妙に絡み合った、見応えのある回でした。毒に倒れたことで、普段のクールな仮面を脱ぎ捨てて徹底的に初月に甘える景昭の姿は、見ていて微笑ましくもあり、彼の愛情の深さを再認識させられました。それが病のせいなのか、それとも素の彼なのか、その曖昧さがまた魅力的です。一方で、コメディリリーフとして大活躍の初陽が持ち込む現代的なノリが、シリアスな展開の中に心地よい笑いを提供してくれました。物語の後半、愛する人のために自らの危険を顧みず、たった一人で困難に立ち向かう初月の健気さと覚悟には胸を打たれました。彼女の行動こそが、この物語の核となる「愛の力」を象徴しているように感じます。甘いラブコメと、命がけのシリアスなドラマが巧みに織り交ぜられ、物語の深みを一層増した素晴らしいエピソードでした。
つづく