雲蔚(うんうつ)山荘に潜む内通者の存在を確信した安景昭(アン・ジンジャオ)は、犯人を炙り出すため、李初月(リー・チューユエ)にある大胆な協力を依頼します。それは、敵の目を欺くために、再び恋人同士のふりをするという危険な作戦でした。兄の真意に気づいた弟の安景凌(アン・ジンリン) は、水面下で独自の陰謀を推し進めます。山荘で開かれた宴を舞台に、それぞれの思惑が複雑に絡み合う中、ついに裏切り者の正体が明かされる時が来ます。果たして景昭は、初月との絆を取り戻し、山荘の危機を救うことができるのでしょうか。

「花渓記~君が空から舞い降りて~」あらすじネタバレ22話

雲蔚(うんうつ)山荘に潜む内通者を探し出すため、安景昭(アン・ジンジャオ)が仕掛けた一世一代の大芝居が幕を開けます。一方、何も知らない李初月(リー・チューユエ)は、景昭に裏切られたと思い込み、すっかり傷心モード。今回は、そんな二人のすれ違いと、水面下で進む恐ろしい陰謀が描かれます。

内通者を炙り出せ!景昭の危険な賭け

自分の計画がことごとく敵に漏れていることに気づいた安景凌(アン・ジンリン) は、内通者を捕まえようと罠を仕掛けます。しかし、兄の安景昭(アン・ジンジャオ)はそれより一枚上手でした。

景昭は、幻覚のせいで初月と別人を間違えたと嘘をつき、「内通者を油断させるために、もう一度恋人のふりをしてほしい」と初月に協力を求めます。突然のことに戸惑いながらも、彼の真剣な眼差しに絆されそうになる初月。しかし、その直後、二人の仲睦まじい(ふりをしている)姿を目撃した景凌は、兄が幻覚など見ていないと確信。景昭の武術が衰えていないことを目の当たりにし、彼の嘘を見破ります。

もちろん、初月も景昭が嘘をついていたことに気づき、「もう二度とあなたを信じない!」と激怒。またしても二人の心は離れ離れになってしまいます。

宴の裏で渦巻く陰謀と、明かされる裏切り者

内通者を完全に追い詰めるため、景昭は山荘で宴会を開きます。招待客が集まる中、景昭は投壺(とうこ)の遊びを提案。初月は当てつけのように景凌とペアを組み、景昭は仕方なく許嫁の桃雲(タオユン)と組むことに。嫉妬心メラメラの景昭でしたが、そこはさすがの腕前。見事に勝利を収め、賞品の刺繍を初月に贈ることで、なんとか彼女の機嫌を取ろうとします。

そして、景昭は幻覚の真相…ある武功の副作用であることを初月に打ち明け、必死に誤解を解こうとします。

宴もたけなわ、ついに景昭が動きます。彼は、忠実な部下である東華(ドンホワ) がつけていた追跡粉が、夜明(イエミン)という人物から検出されたことを皆の前で暴露。追い詰められた夜明は、自分の才能が正当に評価されないことへの不満を爆発させ、魔教の紅翡(ホンフェイ)にそそのかされたと白状します。

事件解決を理由に、景昭は桃雲との婚約解消を申し出、桃雲もこれを快諾。一件落着かと思われましたが…。

本当の黒幕、そして衝撃の結末

騒動の後、紅翡は捕らえられた夜明の元を訪れ、本当の黒幕の名を問い詰めようとします。しかしその瞬間、どこからともなく現れた景凌が夜明を殺害し、口を封じてしまうのです。紅翡は慌ててその後を追いますが、景凌は闇に紛れて姿を消しました。

内通者騒動の裏で、より深く、暗い陰謀を推し進めていた景凌。彼の本当の目的とは一体何なのでしょうか。衝撃のラストが、物語を新たな局面へと導きます。

『花渓記~君が空から舞い降りて~』第22話の感想

今回は、恋愛模様の切なさと、サスペンスフルな陰謀劇が見事に融合した、非常に見応えのあるエピソードでした。内通者を捕まえるために、あえて初月を傷つける嘘をつく景昭の策略には驚かされましたが、そのせいで二人の溝がさらに深まってしまう展開がもどかしかったです。彼の不器用な愛情表現が、いつも裏目に出てしまうのが切ないですね。

一方で、弟・景凌の暗躍がついに一線を越えたことには、大きな衝撃を受けました。兄への嫉妬や野心から、ついに殺人にまで手を染めてしまうとは…。彼の闇の深さが浮き彫りになり、兄弟間の対立が決定的なものになったことを感じさせます。内通者・夜明の背後にいた真の黒幕が彼だったという結末は、物語に一層の緊張感をもたらしました。恋愛だけでなく、骨太なミステリー要素も本作の大きな魅力だと再認識させられた回でした。

つづく