山荘内で玄風大師が何者かに襲われる事件が発生。弟・安景凌(アン・ジンリン) の巧妙な罠にはまり、安景昭(アン・ジンジャオ)はその犯人という濡れ衣を着せられてしまいます。絶体絶命の窮地に立たされた景昭を救うため、駆けつけた李初月(リー・チューユエ)。しかし、彼を救うためには、彼女自身の命に関わる大きな代償を払わなければなりませんでした。愛する人を守るため、初月が下した決断とは?そして、二人の間に横たわっていた大きな誤解が、ついに明らかになります。物語が大きく動く、見逃せない回です。

「花渓記~君が空から舞い降りて~」あらすじネタバレ26話

いやあ、今回の『花渓記』は本当に心が揺さぶられましたね…。ついに弟・景凌が本格的に牙をむき、兄である景昭を絶体絶命のピンチに追い込みます。それでは早速、第26話の展開を詳しく見ていきましょう!

追い詰められる景昭!景凌の非道な策略

父・安成虎(アン・チョンフー)から、騒ぎの責任を取って自分を差し出すよう言われると恐れた安景凌(アン・ジンリン) 。彼はなんと、兄の安景昭(アン・ジンジャオ)に助けを求めます。しかし、その裏ではとんでもない計画が進行していました。

まず景凌は、見張りの隙をついて脱走すると、玄風大師を襲って重傷を負わせます。その傷が、禁断の技「地玄心経」によるものだと分かると、景凌は「犯人は安景昭(アン・ジンジャオ)だ!」と声高に叫び、まんまと景昭をおびき寄せることに成功。さらに、あらかじめ景昭の部屋に隠しておいた「斗転星移」の秘伝書が見つかったことで、景昭は完全に犯人として断罪されてしまうのです。

息子の卑劣な行いを知った父・安成虎(アン・チョンフー)は、あまりのショックに倒れてしまいます。信じていた弟に裏切られ、捕らえられた景昭は「この畜生め!」と叫ぶことしかできませんでした。

「私が守る!」初月の覚悟と決死の救出

玄風大師殺害(未遂ですが)の罪を着せられた景昭は、厳しい拷問にかけられます。そこに現れたのは、なんと李初月(リー・チューユエ)!

景昭は「山荘に迷惑はかけられない」「もう俺のことは放っておいてくれ」と初月を突き放しますが、彼女は引き下がりません。「私がいない方がいいんでしょ!」と言いながらも、振り下ろされる鞭から景昭をかばうように、その身を投げ出します。

初月を傷つけさせまいと、景昭はとっさに彼女をかばい、強烈な一撃をその身に受けてしまいました。まさにその時、東華(ドンホワ) たちが駆けつけ、間一髪で景昭を救出することに成功します。

しかし、神元鞭で打たれた景昭は内力をほとんど失い、瀕死の状態に…。初月は彼を救うためならどんなことでもすると、月冥長老のもとへ向かうのでした。

命を削る選択と、明かされた真実

月冥長老が示した治療法は、あまりにも過酷なものでした。それは、初月が素手で「玄冥花」という霊薬を温めるというもの。しかし、内力を持たない人間がそれを行えば、強烈な寒気が体内に入り込み、寿命が大幅に縮まってしまうというのです。長くても20年、短ければわずか1年…。

それでも初月は「彼を救えるなら」と、一切の迷いなくその役目を引き受けます。

そんな中、初月は衝撃の事実を知ることに。これまで、自分がタイムスリップを繰り返すことで景昭の体に悪影響を与えていると信じてきましたが、実際にはタイムスリップは隕石のエネルギーを消費するだけで、人体には何の影響もなかったのです!

その会話を、意識を取り戻した景昭も聞いていました。自分が傷つくからという理由で、初月が自分を突き放すような嘘をついていたことを知り、彼は複雑な表情を浮かべます。

初月は、薬をなかなか渡してくれない月冥長老に現代の料理「麻辣燙(マーラータン)」を振る舞うなど、必死の努力で薬を手に入れます。そして、まだ少しすねている景昭に対し、「ちゃんと薬を飲んでね!」と甘えてみせるのでした。二人の間にあった大きな誤解が解け、関係が少しずつ修復されていく兆しが見えた瞬間でした。

『花渓記~君が空から舞い降りて~』第26話の感想

今回の第26話は、登場人物たちの覚悟と愛情が深く描かれた、非常に見ごたえのある回でした。兄への嫉妬心から、ここまで非道になれるのかと安景凌(アン・ジンリン) の行動には底知れぬ恐ろしさを感じます。一方で、その罠にはまり、心身ともにボロボロにされていく安景昭(アン・ジンジャオ)の姿は、見ていて本当に胸が痛みました。

しかし、そんな絶望的な状況だからこそ、李初月(リー・チューユエ)の愛の深さが際立ちます。自分の命が削られると知っても、ためらうことなく愛する人を生かす道を選ぶ彼女の決断には、心を打たれました。これまで二人の間にあった「タイムスリップが彼を傷つける」という大きな誤解が解けたことも、物語の重要な転換点です。すれ違い続けてきた二人の心が、ようやく本当の意味で通じ合えるのかもしれません。重い展開の中にも、確かな希望の光が見えた素晴らしい一話でした。

つづく