薬師谷で治療を続ける霍展白(フオ・ジャンバイ)と、彼を献身的に支える薛紫夜(シュエ・ズーイエ) 。手炉の贈り物や雪集めを通して、二人の距離は縮まるかに見えた。しかし、霍展白の目の治療法を巡り、お互いを想うがゆえに二人の心はすれ違ってしまう。一方、瞳(トン)は新たな地位を得るが、過去を匂わせる品に心を乱されていた。そんな中、紫夜が訪れた村で恐ろしい事件が発生。それは、巨大な陰謀の始まりだった。

「七夜雪(しちやせつ)」あらすじネタバレ15話

薬師谷での穏やかな日々。でも、そんな静けさの中に、二人の心の揺れが隠されていましたね。

失伝した最後の薬が見つからず、霍展白(フオ・ジャンバイ)の目の治療は足踏み状態。彼はしばらく薬師谷に留まることになります。目が見えない不自由さの中でも、彼は薛紫夜(シュエ・ズーイエ) を気遣い、そっと手炉を渡すんです。口では「借金も返さないくせに」なんて憎まれ口を叩きながら、その手炉を毎日大切に抱きしめる紫夜の姿が、もう…!健気で胸が締め付けられます。

紫夜は、目が見えない展白のために、薬廬までの道に木の鈴をたくさん吊るして道案内。なんて優しい心遣いでしょう。薬酒造りのために梅の雪を集めるシーンでは、展白が内力で雪を降らせ、その勢いで紫夜をぐっと引き寄せる場面も!驚きから喜びに変わる紫夜の表情に、見ているこちらもドキドキしてしまいました。

しかし、この穏やかな時間も長くは続きません。展白は、自分の目の治療にはもっと早い方法があったのに、紫夜がわざと遅い方法を選んでいたことを知ってしまいます。「なぜだ?」と問い詰める展白。紫夜が彼に危険な薬探しをさせたくない一心での選択だったのですが、その想いはうまく伝わりません。徐沫(シュー・モー)を救いたい展白と、展白を守りたい紫夜。お互いを想うがゆえのすれ違いが、本当に切なかったです。

結局、紫夜は展白の目を治し、彼は旅立ちます。見送りもしない紫夜でしたが、その足で向かった村で、彼女は恐ろしい光景を目の当たりにすることに。村はもぬけの殻で、家の中には毒煙と共に倒れた村人たちが…。そこで彼女は、元一宮の妙水(ミアオシュイ)たちが村を襲い、子供たちを連れ去ったことを知ります。

怒りに燃える紫夜が絶体絶命のピンチに陥ったその時、駆けつけたのは展白でした!「戻っていろ」と言う展白に、「一緒に真相を突き止める」と譲らない紫夜。展白は必ず真相を解明し、子供たちを救い出すと約束し、彼女をなだめます。二人の間には、確かな絆が再び結ばれた瞬間でした。

一方、鼎剣閣では、徐重華(シュー・チョンホワ)が閣主へ送った手紙により、子供たちの誘拐事件の裏に、閣主暗殺という真の目的が隠されていることが明らかになり、物語は一気にきな臭い方向へと進んでいきます。

『七夜雪(しちやせつ)』第15話の感想

今回は、前半のしっとりとした恋愛模様と、後半のサスペンスフルな展開の対比が見事な回でした。霍展白(フオ・ジャンバイ)を想うがゆえに、あえて治療を遅らせる薛紫夜(シュエ・ズーイエ) の深い愛情。しかし、その真意が伝わらずに生まれてしまうすれ違いには、胸が苦しくなりました。お互いを大切に思う気持ちが、時として二人を隔ててしまうという、恋愛の持つ複雑さが巧みに描かれていたと思います。そして、村で起きた惨劇をきっかけに、二人が再び手を取り合って巨大な陰謀に立ち向かっていく展開は、物語が新たなステージへ進んだことを感じさせます。瞳の謎めいた過去や、鼎剣閣を狙う黒幕の存在など、散りばめられた伏線が今後の物語にどう絡んでくるのか。二人の絆の強さが試されるであろうこれからの展開から、目が離せません。

つづく