霍展白(フオ・ジャンバイ)は仲間と協力し、元一宮に囚われた子供たちの救出作戦を実行します。その過程で、彼は過去の悲劇的な事件に関する重大な真相を知ることになります。しかし、安堵したのも束の間、謎の強敵・瞳(トン)の襲撃を受け、霍展白は瀕死の重傷を負ってしまいます。一方、薬師谷にいる薛紫夜(シュエ・ズーイエ) は、霍展白の危機を知らせる伝書を受け取り、いてもたってもいられなくなります。彼女は自身の深刻な持病を顧みず、愛する人を救うため、吹雪の中へと飛び出していくのでした。

「七夜雪(しちやせつ)」あらすじネタバレ16話

まず前半は、霍展白(フオ・ジャンバイ)たちの見事な連携プレーによる子供たちの救出作戦。夏浅羽(シア・チェンユー)が囮になっている間に、周行知(ジョウ・シンジー)が子供たちを助け出すという、手に汗握るシーンでした。そして、この作戦の裏で、霍展白(フオ・ジャンバイ)はとんでもない情報を手に入れます。なんと、あの悲劇の摩家村虐殺事件の真犯人が元一宮であり、秋水鶴(チウシュイ・ホー)はその罪をなすりつけられていたというのです!この衝撃の事実に、思わず「やっぱり!」と声を上げてしまいました。

しかし、真実が明らかになったのも束の間、元一宮の刺客・瞳(トン)が霍展白に襲いかかります。激しい戦いの末、深手を負ってしまう霍展白。彼の危機を知らせるため、雪鳐が薬師谷の薛紫夜(シュエ・ズーイエ) のもとへ…。

ここからの薛紫夜(シュエ・ズーイエ) の行動には、胸が締め付けられました。霍展白の危機を知った彼女は、自身の持病である寒疾の危険も顧みず、たった一人で雪深い谷を飛び出していくのです。

雪の中で血を流し、意識を失って倒れている霍展白を見つけた時の彼女の悲痛な表情…。自分の命を削る副作用の強い薬を飲み、必死に彼を治療する姿は、まさに愛そのものでした。それでも目覚めない霍展白を前に、恐怖と不安から思わず彼を罵倒してしまうシーンは、彼女の人間味あふれる弱さと、彼を失いたくないという強い想いが伝わってきて、涙腺が崩壊しました。

幸いにも霍展白は一命をとりとめ、今度は彼が衰弱した薛紫夜を抱きかかえ、薬師谷へと送り届けます。谷に戻り、寧婆婆(ニンばあや)の治療で薛紫夜は落ち着きますが、彼女の寒疾は悪化し、もう谷から出ることは難しくなってしまいました。

自分のせいで薛紫夜を危険な目に遭わせ、病状を悪化させてしまったと知った霍展白の自責の念は計り知れません。彼はただ黙々と薪を割り、彼女の部屋の床を暖め続けます。その姿がまた切ない…。

そして、物語の最後は、束の間の穏やかな時間。目覚めた薛紫夜と霍展白が、一緒に月下香の開花を見守ります。夜に咲き、すぐに散ってしまう儚い花を前に、二人は静かに言葉を交わします。「二度と無茶をするな」と優しく諭す霍展白と、それに応える薛紫夜。この静寂で美しいシーンは、二人の心の距離がまた一歩近づいたことを感じさせました。

『七夜雪(しちやせつ)』第16話の感想

今回のエピソードは、激しいアクションと深い感動が巧みに織り交ぜられており、非常に見応えがありました。特に心に残ったのは、薛紫夜が自らの命の危険を冒して霍展白を救いに行く場面です。彼女の行動は、単なる医師としての使命感を超えた、深い愛情から来るものであることが痛いほど伝わってきました。意識のない霍展白を前に、恐怖から彼を罵倒してしまう姿は、完璧に見える彼女の人間的な弱さや脆さを描き出しており、キャラクターの奥行きを一層深めていたと感じます。

また、終盤の月下香のシーンは、それまでの緊迫した展開から一転し、静かで美しい余韻を残しました。儚い花の命と、二人の置かれた状況が重なり、切なさとともに二人の絆の強さを象徴しているようでした。霍展白が薛紫夜の病状悪化に責任を感じ、ひたすら薪を割る姿も、彼の不器用ながらも誠実な人柄が表れていて印象的です。物語の核心に迫る謎が明かされつつも、二人の関係性にも大きな変化が訪れた、重要な回だったと思います。

つづく