薛紫夜(シュエ・ズーイエ) を救うための貴重な薬「龍血赤寒珠」を求め、霍展白(フオ・ジャンバイ)の孤独な旅は続いていた。一方、薬師谷で彼を待つ薛紫夜(シュエ・ズーイエ) のもとには、言葉のない便りが届き、二人の絆の深さを感じさせる。その頃、邪悪な元一宮では、支配者・長無絶(チャン・ウージュエ)への反逆の企てが静かに進行していた。ついに目的の珠を手に入れた霍展白(フオ・ジャンバイ)だったが、謎の男・瞳(トン)の襲撃を受け、絶体絶命の危機に陥る。雪の中に倒れた彼を、果たして薛紫夜は見つけ出すことができるのか。

「七夜雪(しちやせつ)」あらすじネタバレ19話

崖から落ちた英雄、その驚くべき真相

まず驚いたのが、崖から落ちて死んだと思われていた徐重華(シュー・チョンホワ)が生きていたこと!しかも、ただ生きていただけじゃなかったんです。彼は鼎剣閣(ていけんかく)の閣主の密命を受け、なんと8年間も元一宮(げんいつきゅう)で臥底(スパイ)をしていたのでした。すべては師兄弟たちの手本となり、鼎剣閣のために邪悪な長無絶(チャン・ウージュエ)を討つため。秋水音(チウシュイ・イン)と愛娘・徐沫(シュー・モー)を霍展白(フオ・ジャンバイ)に託したのも、すべてはこの壮大な計画のためだったんですね。彼の孤独な戦いを思うと、胸が締め付けられます。

元一宮に渦巻く反逆の炎

その頃、元一宮では新たな動きが。瞳(トン)は、長無絶(チャン・ウージュエ)に家畜同然に扱われる日々に嫌気がさし、同じ志を持つ妙火(ミアオフォ)と手を組みます。そこに現れたのが妙水(ミアオシュイ)。彼女もまた長無絶(チャン・ウージュエ)への復讐を誓っており、「龍血赤寒珠(りゅうけつせっかんじゅ)」があれば、長無絶の鉄馬氷河心法(てつばひょうがしんぽう)を破れるという重要な情報をもたらします。敵の懐で、静かに、しかし確実に反逆の炎が燃え上がっていく様子は、見ていてゾクゾクしましたね!

離れていても心は一つ…霍展白(フオ・ジャンバイ)と薛紫夜(シュエ・ズーイエ) の絆

一方、我らが霍展白は、薛紫夜(シュエ・ズーイエ) を救うため、龍血赤寒珠の行方を追って旅を続けています。季節は巡り、また大晦日がやってきました。遠く離れた薬師谷で、薛紫夜(シュエ・ズーイエ) もまた谷の入り口に立ち、彼のことを想っていました。そんな彼女のもとに、霍展白の伝書鳩である雪鳐(せつえい)がやってきます。足に結ばれた手紙は、なんと白紙。でも、それでいいんですよね。「無言は千言に勝る」…言葉がなくても、二人の心は固く結ばれていることが伝わってきて、思わず涙ぐんでしまいました。

非道なる長無絶と、命がけの奪還劇

長無絶は、修行の壁を突破できず、正午生まれの子供たちを連れてこさせ、その命を奪うという非道な行いに及びます。彼の焦りと狂気が、物語の緊張感を一気に高めます。

そしてついに、霍展白は龍血赤寒珠を手に入れます!しかし、安堵したのも束の間、瞳がその前に立ちはだかりました。珠を巡る二人の死闘は壮絶の一言。瞳の不思議な瞳術に霍展白は苦しめられますが、絶体絶命の瞬間、雪鳐が彼を我に返らせ、なんとか珠を守り抜きます。

しかし、その代償はあまりにも大きかった…。深手を負った霍展白は、薬師谷のすぐ近くで雪の中に倒れてしまいます。最後の力を振り絞り、雪鳐を薛紫夜のもとへ。駆けつけた薛紫夜が発見した時、彼は雪に埋もれ、息も絶え絶えでした。それでも、その手には固く龍血赤寒珠が握られていたのです。

そして、物語は衝撃のラストを迎えます。霍展白を助けようとする薛紫夜の耳に、岩陰から苦しそうな息遣いが。そこにいたのは、同じく深手を負った瞳でした。見知らぬはずのその男に、なぜか不思議な既視感を覚える薛紫夜。瞳がゆっくりと青い瞳を開け、彼女に助けを求める場面で、今週は幕を閉じました。医者としての使命と、敵かもしれない相手…薛紫夜の選択が、今後の運命を大きく左右することになりそうです。

『七夜雪(しちやせつ)』第19話の感想

今回のエピソードは、登場人物それぞれの「覚悟」が胸に迫る回でした。8年もの間、孤独なスパイとして耐え忍ぶ徐重華の覚悟。霍展白の、ただひたすらに薛紫夜を救いたいという一心で、己の命すら顧みない覚悟。そして、非道な支配者に反旗を翻そうとする瞳たちの覚悟。それぞれの背負うものの重さが、物語に深い陰影を与えています。特に印象的だったのは、霍展白が雪の中で龍血赤寒珠を握りしめていたシーンです。それは単なる薬の珠ではなく、彼の薛紫夜への想いの結晶そのものに見えました。一方で、最後に現れた瞳の存在が、新たな波乱を予感させます。薛紫夜が医者として彼を救うのか、それとも…。善と悪、敵と味方の境界線が曖昧になっていく中で、キャラクターたちがどのような選択をするのか、目が離せません。

つづく