芝居一座に潜入中の陸繹(りくえき) と今夏は、一座でタブーとされる演目『第一香』の謎に迫る。一座の班主の怪しい行動を追ううち、二人はかつての名優・雲遮月(うんしゃげつ)が死んだとされる幽霊屋敷「閬苑」の存在を知る。真相を確かめるべく屋敷に乗り込んだ二人を待っていたのは、不可解で恐ろしい幻覚の数々だった。絶体絶命の危機の中で、二人は事件の核心に近づくとともに、お互いの秘めた想いと向き合うことになる。

「花様衛士~ロイヤル・ミッション~」あらすじネタバレ10話

今回は、これまでの事件捜査とは一味違う、ちょっとホラーな雰囲気も漂う第10話をお届けします!芝居一座に潜入中の陸繹(りくえき) ですが、今回はついに事件の核心に迫るべく、いわくつきの幽霊屋敷へ…。二人の関係にも大きな変化が訪れる、見逃せない回でしたよ!

芝居一座の深い闇と幽霊屋敷「閬苑」

揚州の芝居一座「春喜班(しゅんきはん)」に潜入している陸繹(りくえき) と今夏。今夏は持ち前の明るさで『白蛇伝』を演じてみせますが、我らが陸繹(りくえき) さまは相変わらずの塩対応。まあ、これが彼の平常運転ですよね(笑)。

捜査を進めるうち、二人は一座の誰もが『第一香』という演目の名を口にすることを恐れていることに気づきます。夜更けには、班主がこっそり「閬苑(ろうえん)」と呼ばれる場所で、かつての名優・雲遮月(うんしゃげつ)を弔う怪しい儀式を行っているのを目撃。どうやらこの『第一香』と雲遮月の死に、事件の鍵が隠されているようです。

この閬苑こそ、雲遮月の遺体が埋められていると噂される幽霊屋敷。危険を承知で、陸繹と今夏はこの不気味な屋敷へ足を踏み入れることを決意します。

幻覚地獄!極限状態で見えた二人の本音

荒れ果てた閬苑に一歩入ると、そこはもう異様な雰囲気。不気味な風鈴の音が鳴り響き、今夏は壊れた人形にビビりまくり!そんな彼女の恐怖をよそに、陸繹は冷静に調査を進めます。

しかし、風鈴の音が激しくなったその瞬間、二人は恐ろしい幻覚に襲われます!目の前で繰り広げられるのは、雲遮月が『第一香』を演じ、舞台上で血を流して倒れる衝撃的な光景。今夏が思わずその体に触れると、手にはべっとりと血が…。パニックになる今夏ですが、次の瞬間には幻は消え、血の跡もありません。

さらに、屋敷から出ようとする二人を襲ったのは、突然あたり一面が雪景色に変わるという不可解な幻覚でした。寒さで体力を奪われ、意識がもうろうとする今夏。彼女はここで、陸繹の足にしがみつきながら、普段は言えない本音を漏らしてしまうのです。

「あんたは偉そうで、性格も悪いけど…そばにいると安心する。天が落ちてきても、あんたが支えてくれる気がする」

この弱りきった今夏の告白に、陸繹の心は確実に揺れ動いていましたね!

謎は解けた!陸繹の不器用な優しさ

今夏が気を失った後、陸繹はついに幻覚の原因が風鈴の音にあることを見抜きます。耳を塞いで幻覚を破ると、彼はすぐさま証拠探しを再開。なんと雲遮月の墓を掘り起こし、その頭蓋骨から一本の銀針を発見!これは間違いなく他殺の証拠です。

一方、一人取り残されたと勘違いした今夏は、鬼(だと思った陸繹)の姿を見て恐怖のどん底に。泣きじゃくる彼女に、陸繹はぶっきらぼうに「(袖を)掴んでろ」と手を差し伸べるのです。一度は突き放した袖を、再び掴むことを許す…。ツンデレ陸繹さまの、最高に不器用な優しさが光る名シーンでした!

事件は、雲遮月が誰かの替え玉として歌っていた可能性が浮上し、班主への疑いが一気に深まります。謎解きと二人の関係、どちらも大きく進展した神回でしたね!

『花様衛士~ロイヤル・ミッション~』第10話の感想

今回は、サスペンスとロマンスのバランスが絶妙な回でした。幽霊屋敷での幻覚シーンは、純粋にハラハラさせられましたが、それが単なる恐怖体験で終わらないのがこのドラマの素晴らしいところです。極限状態に置かれたことで、今夏の陸繹に対する偽らざる信頼感が吐露され、それに応えるかのように陸繹のガードが少しだけ下がる。この心情の変化が非常に丁寧に描かれていました。普段は鉄壁のポーカーフェイスを崩さない陸繹が、今夏を案じ、不器用ながらも手を差し伸べる姿には、彼の人間味と特別な感情の芽生えが感じられ、物語に一層の深みを与えています。事件の謎が深まる一方で、二人の心の距離がぐっと縮まる、まさに物語の転換点となる重要なエピソードだったと思います。

つづく