温泉宿で起きた連続殺人事件の捜査は、新たな局面を迎えます。袁今夏(えんきんか)は自身の出生の秘密を陸繹(りくえき) に打ち明け、彼の協力を得ることになりました。一方、謝霄(しゃしょう) は幼なじみの今夏への想いを募らせ、ある大きな決断を下しますが、それは彼の婚約者である上官曦(じょうかんぎ)の心を深く傷つける結果に。事件の謎と複雑な恋模様が交錯する中、陸繹と今夏は真犯人を炙り出すため、大胆なおとり捜査を計画。雨の降る夜、芝居小屋で不気味な現象が起こります。

「花様衛士~ロイヤル・ミッション~」あらすじネタバレ11話

温泉での夜話と陸繹(りくえき) さまのツンデレ

まずは温泉宿でのシーンから。今夏が陸繹(りくえき) さまに、自分は孤児で、幼い頃に人さらいに遭い、今の母に拾われたという衝撃の過去を打ち明けます。そして、錦衣衛の力で本当の親を探してほしいとお願いするんですね。

最初は「職権濫用はしない」と冷たく突き放す陸繹(りくえき) さま。ですよねー!って思ったのも束の間、「だが、今回は例外だ」ですって!きゃー!このツンデレっぷり、たまりません!素直じゃないけど、今夏を特別に思っているのがダダ漏れですよ。

その後の女湯シーンも最高でした。師姐たちが陸繹さまの噂話で盛り上がっていると、今夏が「私が仲人になってあげようか?」なんてお調子に乗るんです。すると、壁の向こうから石ころが飛んできて今夏の頭にゴツン!もちろん、犯人は隣の男湯にいる陸繹さま(笑)。慌てた今夏が「陸繹さまには心に決めた人がいる」とごまかすと、今度は師姐たちに「あんたのことでしょ!」と勘違いされる始末。今夏、完全に墓穴を掘りましたね。

謝霄(しゃしょう) の決意と、上官曦(じょうかんぎ)の涙

一方、切ないのが謝霄(しゃしょう) は、自分が揚州に残っているのは今夏のためだと上官曦(じょうかんぎ)に告げます。幼い頃に今夏に守ってもらった恩返しに、今度は自分が一生彼女を守るんだ、と。

その言葉を聞く上官曦の寂しそうな顔といったら…!彼女の心の内を思うと、胸が締め付けられます。

湯けむり事件とまさかの密着!

物語が大きく動いたのは、今夏が一人で温泉に浸かっていた時。なんと、春喜班(しゅんきはん)の班主が刃物を持って現れ、今夏に襲いかかります!部屋に忍び込んだり、自分を尾行したりしたことを問い詰める班主。絶体絶命のピンチ!

そこに颯爽と現れたのが、我らが陸繹さま!班主を一撃で気絶させます。しかし、師姐が忘れ物を取りに戻ってくるという新たなピンチが!裸同然の今夏と、気絶した班主…どうする陸繹さま!?

彼がとった行動は…なんと、気絶した班主をさっと羽織で隠し、自分は湯船に飛び込んで今夏をぐいっと抱きしめる!恋人同士が戯れているように見せかけて、師姐の目を欺いたのです!

突然の密着に、二人も気まずい雰囲気。陸繹さまの「見飽きたか?」なんていうセリフも飛び出して、こっちが照れてしまいますよ!このハプニングで、二人の距離がまた一歩縮まりましたね。

事件の真相と新たな謎

捕らえられた班主の口から、衝撃の事実が語られます。彼は、師匠の座を巡って雲遮月(うんしゃげつ)と対立し、彼女の声を毒で奪ったと白状します。しかし、殺害は否定。雲遮月は「替え歌」を使うことで、声を失った後も舞台に立っていたというのです。

そして、今夏が事件解決の大きなヒントを発見します。子供が歌っていた『第一香』という歌を手がかりに、雲遮月の「替え歌」をしていたのは、これまで誰も気に留めていなかった女性の弟子だったのではないかと推理します。陸繹さまはとっくに真相に気づいていたようですが、黒幕の存在を警戒している様子。

すれ違う想いと招魂の儀式

恋愛模様はさらに複雑化。謝霄が父親に「上官曦との婚約を破棄して、今夏を娶る!」と宣言。それを物陰で聞いてしまった上官曦は、涙を流します。かつて自分を命がけで守ってくれた謝霄を、ずっと想い続けてきた彼女。その真心が、あっけなく踏みにじられてしまいました。しかも謝霄は、今夏への求婚に付き添ってくれと上官曦に頼む始末…。あんたは鬼か!

そして、物語はクライマックスへ。陸繹と今夏は、真犯人をおびき出すために、雨の夜に「招魂」の芝居を打ちます。今夏と謝霄が道士に扮して儀式を進める中、舞台の奥から聞こえてきたのは…死んだはずの雲遮月の歌声でした。

「そこにいるのは誰だ」と問う役人に対し、闇の中から響く「雲遮月…」という声。一体誰が、何のために?次回が待ちきれません!

『花様衛士~ロイヤル・ミッション~』第11話の感想

事件の真相に迫る緊迫感と、登場人物たちのすれ違う想いが巧みに織り交ぜられた見事な回でした。特に、謝霄の真っ直ぐさが、結果的に上官曦を深く傷つけてしまう場面は、見ていて胸が痛みました。彼の純粋さが残酷な形で表れており、恋愛の複雑さを感じさせます。一方で、陸繹と今夏は、温泉でのハプニングを通してまた一つ絆を深めました。危機的状況でとっさに今夏を守り、恋人のふりをしてごまかす陸繹の姿は、彼の内に秘めた優しさと機転の良さを示しています。複雑に絡み合う人間模様と、巧妙に仕掛けられた謎解き、両方の側面から物語の深みが増したように感じます。

つづく