陸繹(りくえき) が大切にする手縄に秘められた、彼の悲しい過去が初めて明かされる。一方、黒衣の男たちの襲撃を切り抜けた一行は、奇妙な村に足を踏み入れるが、そこでは不気味な因習が渦巻いていた。村人たちに襲われたり、歓迎されたりと翻弄される中、袁今夏(えんきんか)は持ち前の機転で危機を乗り越えようとする。しかし、村にはさらなる陰謀が隠されていた。囚われた仲間、そして村に伝わる「生贄の儀式」。今夏は謎の中心にある古井戸の秘密に迫るが、そこには新たな危険が待ち受けていた。
「花様衛士~ロイヤル・ミッション~」あらすじネタバレ17話
いやあ、今回の『花様衛士』は、いつも以上にハラハラドキドキの連続でしたね!陸繹(りくえき) の意外な過去が明かされたかと思えば、村に隠された恐ろしい秘密が牙をむく…息つく暇もないとは、まさにこのこと。それでは、さっそく第17話の世界に飛び込んでみましょう!
夜を明かした廃屋での朝。今夏(きんか)が目を覚ますと、隣で眠る謝霄(しゃしょう) に自分の上着がかけられ、陸繹(りくえき) の姿はありませんでした。そっと外へ出ると、陸繹(りくえき) が一人、手首につけていた手縄を手に物思いにふけっています。
「もしかして、想い人からの贈り物?」なんて茶化す今夏に、陸繹は静かに口を開きました。それは、幼い頃に賊に殺された母親の形見である、と。血に染まった琴の弦で作られたその手縄が、彼が持つ唯一の母の思い出だったのです。いつもは冷徹な陸繹の悲しい過去に触れ、今夏の胸にはチクリと痛みが走りました。
その後、馬を見つけた陸繹と今夏は、突如現れた黒装束の男たちに襲われます!なんとか馬を奪って逃げ切りますが、その拍子に陸繹は大切な手縄を落としてしまいました。それに気づいた今夏、なんと危険を顧みず、敵が潜む場所へと引き返したのです!案の定、再び襲われる今夏でしたが、間一髪のところで陸繹が馬を駆って彼女を救い出します。無事に手縄を陸繹に手渡した今夏。その命がけの行動は、確実に陸繹の心の氷を溶かし始めていました。
一方、別行動をしていた上官曦(じょうかんぎ)は、仲間だと思っていた男の裏切りにあい、薬で動けなくされた上、董斉盛(とうせいせい)に囚われてしまいます。その頃、楊岳(ようがく) は胸騒ぎを覚えながら、ただひたすらに上官曦(じょうかんぎ)の無事を祈るのでした。
村に戻った陸繹たち。しかし、今度は発狂した村人たちに襲撃されます!パニックの中、今夏は村人から漂う香りが、廃屋に咲いていた花と同じであることに気づきます。とっさの機転でその花を頭に挿すと、村人たちの攻撃がピタリと止んだのです!危機を脱したのも束の間、現れた藍青玄(らんせいげん)と族長は、誤解が解けたと彼らを宴に招待します。しかし、それは村に伝わる恐ろしい儀式の始まりでした…。
宴の席で、今夏は村長の妻の怪しい動きに気づき、囚われていた藍青玄(らんせいげん)を発見。彼から、自分たちが「龍神への生贄」として古井戸に沈められる計画だと知らされます!時を同じくして、上官曦(じょうかんぎ)を助けに向かった楊岳(ようがく) もまた、董斉盛に捕らえられてしまいます。
事態を察知した陸繹が駆けつけるより先に、今夏は祠堂にあった古井戸へ自ら飛び込みました!井戸の底で彼女が発見したのは、謎の図形が刻まれた石壁と、その先に続く不気味な通路…。枯骨が転がる通路を進んだ先には、生活の痕跡が残る密室と、暗闇に光る怪しい影が!果たして、この村の秘密とは?そして、今夏と陸繹たちの運命やいかに!
『花様衛士~ロイヤル・ミッション~』第17話の感想
今回は、陸繹の人間的な側面が垣間見えた回でした。彼が大切にしていた手縄が、悲劇的な死を遂げた母親の形見であったという事実は、彼の冷徹な態度の裏にある深い悲しみを物語っています。その過去を知り、危険を冒してまで手縄を取り戻そうとする今夏の優しさと行動力には、胸を打たれました。彼女の存在が、陸繹にとってどれほど大きなものになっていくのか、二人の関係性の変化から目が離せません。一方で、上官曦と楊岳(ようがく) のパートは切なさが増しています。絶体絶命の状況でも謝霄(しゃしょう) を想う上官曦と、彼女と共にいられることに喜びを感じてしまう楊岳の一途さが、物語に深みを与えていました。そして、村の因習と古井戸の謎という新たなサスペンス要素が加わり、物語は一気に加速した印象です。アクション、ロマンス、ミステリーが見事に絡み合い、非常に見応えのあるエピソードでした。
つづく