六扇門(りくせんもん)の捕快(ほかい)・袁今夏(えんきんか)は、指名手配犯の曹昆(そうこん)を追う過程で、錦衣衛の陸繹(りくえき) と最悪の出会いを果たす。反発しながらも、同じ事件を追う二人は、曹昆の金の流れを追ってとある質屋に潜入。そこで、朝廷を牛耳る権力者・厳嵩(げんすう)の息子である厳世蕃(げんせいはん)と対峙することになる。捜査を進めるうち、事件の裏に精巧な「人皮面具」の存在が浮かび上がる。二人は互いのやり方に苛立ちながらも、事件の核心へと迫っていく。
「花様衛士~ロイヤル・ミッション~」あらすじネタバレ2話
指名手配犯の曹昆(そうこん)を捕まえるため、たった一人で張り込みを続ける六扇門(りくせんもん)の捕快(ほかい)・袁今夏(えんきんか) は来ないし、お腹は空くしで、もうクタクタ。そんな彼女の様子を、木の上から冷ややかに見下ろす男が一人。そう、我らが錦衣衛のエリート、陸繹(りくえき) 様です。
やっとのことで曹昆が現れるも、今夏の早とちりで取り逃がす大失態!おまけに毒霧で負傷してしまいます。「助けてくださいよ、お役人様!」と陸繹(りくえき) に泣きつきますが、彼は超クール。「うるさい」とばかりに今夏を馬に放り投げ、さっさと走り去ってしまいました。本当にひどい男!でも、そこがまた良いんですけどね(笑)。
六扇門(りくせんもん)に戻った今夏は、遅れてきた楊岳(ようがく) に八つ当たり。師匠でもある楊岳(ようがく)にたしなめられながらも、捜査を再開します。今夏は、曹昆の娘が質屋に出入りしているという情報を掴み、楊岳と共に潜入捜査へ。するとどうでしょう、そこにはまたしても陸繹(りくえき) の姿が!どうやら彼も同じ情報を得て、先回りしていたようです。
この質屋、ただの質屋じゃありませんでした。曹昆の資金洗浄の拠点で、いわくつきの品々のオークションが開かれていたのです。そこで出品されたのが、一台の美しい箜篌(くご)。陸繹が二千両という高値で競り落とそうとしたその時、「二百両だ」と横から声をかけた人物がいました。
彼の名は厳世蕃(げんせいはん)。皇帝の側近である厳嵩(げんすう)の息子で、その権力を笠に着る、いかにもな悪役です。片目が義眼という不気味な風貌で、にこやかに、しかし有無を言わせぬ圧力で箜篌を奪い取っていきました。さすがの陸繹も、権力には逆らえず、悔しそうに引き下がるしかありませんでした。この二人の因縁も深そうですね。
その夜、今夏と楊岳は再び質屋へ。もちろん、陸繹も現れます。もう運命共同体ですね(笑)。今夏は得意の演技で幽霊のふりをして陸繹に抱きつき、そのドサクサで隠し部屋のからくりを発見!そこから、曹昆が精巧な人皮面具(人皮の仮面)を手に入れて逃亡したという衝撃の事実が判明します。
一行は、面具職人がいるという妓楼「瀟湘閣」へ急行。そこで陸繹は、またもや厳世蕃(げんせいはん)と鉢合わせします。「真面目なお前がこんな場所に来るとは」と嫌味を言われ、無理やり妓女の演奏を聞かされることに。
一方、今夏は妓女になりすまし、陸繹たちの前に登場。顔を隠し、箜篌を奏で始めます。彼女が弾いたのは、なんと陸繹の亡き母の得意曲であった『桃夭』。その音色に陸繹は激しく動揺します。「なぜその曲を!?」と問い詰める陸繹の隙をつき、今夏は目くらましの灰を投げつけ、曹昆の人相書きを盗んで逃走!
今夏は徹夜で人相書きを模写し、翌日、原本を要求しに来た錦衣衛をごまかします。その後、こっそり陸繹に会いに行き、人相書きを隠したのは師匠の教えを守るためだと謝罪。しかし、陸繹の関心はただ一つ。「あの『桃夭』という曲は、誰に教わった?」。今夏が「昔、命を救ってくれた穆(ぼく)先生に…」と答えたことで、二人の運命と、陸繹の母親の死の謎が、思いがけず繋がり始めたのでした。
『花様衛士~ロイヤル・ミッション~』第2話の感想
水と油、あるいは犬と猿のような陸繹と今夏のコンビが、一つの事件をきっかけに否応なく関わっていく展開が非常に小気味良いですね。クールで頭脳明晰、しかしどこか人間味に欠ける陸繹と、がさつで食いしん坊、でも抜群の行動力と観察眼を持つ今夏。正反対の二人が反発しあいながらも、互いの能力を認めざるを得ない状況に追い込まれていく様子は、見ていて飽きません。また、今話から本格的に登場した厳世蕃(げんせいはん)というキャラクターが、物語に一層の深みと緊張感を与えています。彼の存在が、陸繹の抱える過去や苦悩を浮き彫りにするのでしょう。そして、陸繹の亡き母の曲『桃夭』を今夏が知っていたというラスト。単なる事件捜査に留まらない、壮大な運命の物語が始まったことを予感させます。今後の伏線回収がどうなるのか、じっくりと見届けたいです。
つづく