丹青閣の事件を解決した陸繹(りくえき) と今夏たちは、新たな捜査のため杭州へ向かう。一行は身分を隠して潜入捜査を開始するが、そこで今夏は男装姿で悪党に絡まれる娘を助ける。その娘・敏児(びんじ)は陸繹のいとこであり、りりしい今夏に一目惚れしてしまう。この出会いがきっかけで、一行は陸繹の実家に滞在することになるが、そこで今夏は陸繹の縁談話を耳にしてしまう。一方、林菱(りんりょう)は旅の道中で、今夏の出生の秘密を知る重要人物と運命的な再会を果たす。

「花様衛士~ロイヤル・ミッション~」あらすじネタバレ30話

丹青閣での奇怪な事件が一段落し、物語は新たな舞台、杭州へ!第30話は、今後の展開を大きく左右する重要な伏線がたっぷりと詰まった、見逃せない回となりました。コミカルな恋の騒動から、胸が締め付けられるような過去の真実まで、情報量が盛りだくさんでしたね!

杭州で新たな波乱!男装ヒロインに恋の矢?

さて、陸繹(りくえき) の一行は、新たな捜査のため杭州に到着。さっそく潜入捜査のため、庶民のふりをして街に繰り出します。

今夏は得意の男装姿でご満悦!りりしい若様になりきっていましたが、隣を歩く陸繹(りくえき) 様の文士姿の色気が凄まじく、思わず見とれてしまう場面も。そんな一行が街で出会ったのは、なんと陸繹(りくえき)でした。悪党に絡まれていた彼女を、正義感あふれる今夏がさっそうと助け出します。

すると、敏児は男装した今夏に一目惚れ!キラキラした瞳で「恩人様…!」と見つめる彼女に、今夏もタジタジ。自分が女性だとは、とても言えない状況になってしまいました。

この出会いがきっかけで、一行は陸繹様の実家である陸府に滞在することに。しかし、そこで今夏は、敏児の両親が陸繹様と敏児を結婚させようとしている話を聞いてしまいます。「陸家の主母」という言葉に、今夏の胸にはチクリと痛みが…。陸繹様への気持ちにまだ気づいていない今夏ですが、その表情は明らかに落ち込んでいました。

一方の敏児は、今夏に「私には心に決めた人がいるの」と打ち明けます。それを聞いてホッとする今夏でしたが、敏児は今夏の安堵した表情を、自分への恋心だと勘違い!なんともややこしい四角関係(?)の火種が生まれてしまいました。

ついに明かされる真実!今夏の出生の秘密

その頃、別の場所では物語の核心に迫る重大な事実が明らかになっていました。

林菱(りんりょう)は、旅の途中で楊岳(ようがく) と偶然の再会を果たします。林菱(りんりょう)は、彼がかつて姉・林荷の恋人だった楊立であることに気づきました。

楊程万(ようせいばん)の口から語られたのは、あまりにも悲しい過去の出来事でした。林荷が夏家に嫁いだ後、夏家は濡れ衣を着せられ、一家皆殺しの悲劇に見舞われます。楊程万(ようせいばん)は命がけで夏家に駆けつけましたが、すでに手遅れでした。瀕死の林荷から、生まれたばかりの娘を託されたものの、彼自身も捕らえられ、拷問の末に足が不自由になってしまったのです。

そして、最も重要な手がかりが。林荷の娘、つまり夏家のただ一人の生き残りは、幼い頃に何者かに誘拐され、江南の地に捨てられたというのです。

この話は、幼い頃に人買いに売られ、記憶を失っている今夏の過去と、あまりにも符合します。ついに、今夏の出生の秘密が、はっきりと輪郭を現した瞬間でした。

それぞれの決意と想い

都では、藍青玄(らんせいげん)が大きな決断を下していました。彼は、厳嵩(げんすう)親子を倒すため、自ら皇帝の側で仕え、陸繹様の目となり耳となることを申し出ます。危険な賭けですが、彼の覚悟は固いものでした。

また、上官曦(じょうかんぎ)を追いかけてきた楊岳(ようがく) の切ない恋心も描かれ、登場人物それぞれの想いが交錯する、濃密なエピソードとなりました。

『花様衛士~ロイヤル・ミッション~』第30話の感想

今回の第30話は、物語が大きく二つの方向に舵を切った回だと感じました。一つは、杭州を舞台にした新たな事件と、今夏を中心としたコミカルで少し切ない恋愛模様。男装した今夏が美少女に惚れられるという展開は、思わず笑ってしまいましたが、陸繹の縁談に落ち込む姿には、彼女の無自覚な恋心が表れていて胸がキュンとなりました。もう一つは、ついに明かされた今夏の出生の秘密です。楊程万の口から語られた夏家の悲劇は非常に重く、これまで断片的に示されてきた謎が一つの線として繋がった瞬間は、鳥肌が立ちました。コメディとシリアス、恋愛とミステリーが絶妙なバランスで絡み合い、物語の深みを一層増しています。それぞれのキャラクターが抱える過去や想いが、今後の展開にどう影響していくのか、目が離せません。

つづく