淳于府に滞在する陸繹(りくえき) と今夏たち。陸繹の従妹・敏児(びんじ)の登場で、二人の関係に微妙な変化が生まれる。一方、謝霄(しゃしょう)との婚約解消を宣言し、これが思わぬ波紋を呼ぶことに。それぞれの恋心が交錯し、複雑な人間模様が描かれる。その裏では、姉の遺児を探す林菱(りんりょう)に、厳世蕃(げんせいはん)の魔の手が迫っていた。一つの屋根の下で繰り広げられる恋愛模様と、水面下で進む緊迫のサスペンスが絡み合う、見逃せない展開が続く。
「花様衛士~ロイヤル・ミッション~」あらすじネタバレ31話
複雑すぎる恋の四角関係!?陸繹(りくえき) のドSな揺さぶり
舞台は淳于(じゅんう)府。今夏(きんか)と謝霄(しゃしょう)と楽しそうにカードゲームに興じています。そこへ現れた陸繹(りくえき)に悪い遊びを教えるな」と今夏にチクリ。
これに黙っていないのが我らが今夏!「こんなに可愛い従妹を隠しているなんて、誰かに奪われるのが怖いんですか?」と見事な切り返し!謝霄(しゃしょう) も「淳于夫妻は二人を結婚させたがってる」なんて囃し立てるもんだから、さあ大変。
今夏が「敏児(びんじ)のことが好きなの?」と核心を突くと、陸繹は彼女の瞳をじっと見つめて一言。
「そうだと言ったら、どうする?」
ひゃー!出ました、陸繹様のドS発言!この一言で今夏の心はぐちゃぐちゃ。動揺を隠して「おめでとうございます」と笑顔を作る今夏が、健気でたまりません…。もちろん、これは陸繹なりのヤキモチを焼かせたい作戦なんでしょうけど、やり方がイジワルすぎますって!
謝霄(しゃしょう) 、大失態!上官曦(じょうかんぎ)の悲痛な告白
そんな気まずい空気を破ったのは、楊岳(ようがく) の来訪でした。ここで空気が読めない男・謝霄が、なんと婚約解消したことを高らかに宣言!今夏はてっきり謝霄が自分のために男を見せたと勘違いしますが、上官曦(じょうかんぎ)の悲しそうな顔を見て、すぐに自分の過ちに気づきます。
女性同士、二人きりで話す今夏と上官曦。今夏が謝霄の件を謝ると、上官曦は「あなたのせいじゃない」と気丈に振る舞います。この二人の友情、いいですよね。
しかし、外では大げんかが勃発!楊岳(ようがく) が「上官曦をないがしろにしやがって!」と謝霄に殴りかかります。ボコボコにされながらも、上官曦のために怒る楊岳(ようがく) 、男前すぎます!
騒ぎを聞きつけた上官曦は、ついに自分の想いを皆の前で告白します。「楊岳は間違っていない。私が好きなのは、あなたよ」と。謝霄に釣り合う女性になるため、必死に努力してきた日々。それでも彼の心には届かなかったことへの諦めと、長年の恋心に終止符を打つ彼女の姿は、涙なしには見られませんでした。呆然と立ち尽くす謝霄…今度こそ、自分の愚かさに気づいてほしいものです。
林菱(りんりょう)、絶体絶命!厳世蕃(げんせいはん)の歪んだ執着
一方、物語のもう一つの軸では大変な事件が起きていました。姉の遺児が生きていると知った林菱(りんりょう)と共にその行方を探しに出ようとします。しかし、その瞬間を狙っていた翟蘭葉(てきらんよう)によって、薬で眠らされ誘拐されてしまいます!
客棧の一室で囚われた林菱(りんりょう)。厳世蕃(げんせいはん)の寵愛を失いたくない翟蘭葉は、嫉妬心から林菱を殺そうとしますが、間一髪のところで丐叔(かいしゅく) と楊程万(ようせいばん)が突入し、救出に成功!
厳世蕃(げんせいはん)の「彼女を傷つけるな」という命令から、彼が10年以上も林菱を探し続けていたことが判明します。この執着心、もはや純愛を通り越して狂気じみています。任務に失敗した厳風を許し、「自ら私の元に来させる」と揚州へ向かうことを決意した厳世蕃。林菱の運命やいかに…。
馬場での一幕と新たな恋の矢印
物語の終盤、一同は馬場で気分転換。しかし、ここでも恋の騒動が。敏児がじゃじゃ馬に乗りたいと駄々をこねるのを今夏が優しくなだめたり、ケガの手当てをしてあげたり…。その姿を見ていた上官曦は、楊岳に「敏児が好きなのは、“袁公子”よ」と指摘します。そう、敏児は男装した今夏に恋をしてしまっていたのです!
この複雑な恋の矢印に、陸繹様も気づいた様子。今夏を見るその眼差しには、焦りや独占欲のような色が浮かんでいました。いやはや、どうなっちゃうんでしょうか!
『花様衛士~ロイヤル・ミッション~』第31話の感想
今回は、各キャラクターの感情が深く掘り下げられ、物語に一層の厚みが増した回でした。特に印象的だったのは、上官曦の告白シーンです。長年募らせた想いを手放す彼女の潔さと悲しみは、観ているこちらの胸を強く打ちました。対照的に、謝霄の鈍感さには少し呆れてしまいますが、これが彼の人間味なのかもしれません。また、陸繹と今夏のじれったい関係も健在で、陸繹が放つ言葉の裏にある本心を探るのが楽しいです。彼の嫉妬心が、敏児を巻き込んだ形で表出するのが面白い展開でした。林菱を巡る厳世蕃の狂気じみた執念も不気味さを増しており、恋愛模様だけでなく、サスペンスとしての緊張感も高まっています。それぞれの想いが複雑に絡み合い、今後の展開から目が離せません。
つづく