倭寇との戦いが激化する中、上官曦(じょうかんぎ) は義勇軍として戦地へ向かうことを決意し、仲間たちとのしばしの別れが訪れる。その頃、陸繹(りくえき) と今夏は、何者かによって軍の兵糧が破壊されるという事件の捜査に乗り出す。二人の名コンビが真相に迫る中、過去に深い因縁を持つ林菱(りんりょう)が何者かに誘拐されてしまう。甘い恋模様と並行して、新たな事件と過去の謎が交錯し、物語はより一層緊迫した局面を迎える。

「花様衛士~ロイヤル・ミッション~」あらすじネタバレ38話

呉守緒の探り合いと、陸繹(りくえき) 様ヤキモチ作戦!

前回、呉守緒(ごしゅしょ)から贈られた美女二人を返さなかった陸繹(りくえき) 。呉守緒は「まだ俺を見限ってはいないな」とニヤリ。陸繹(りくえき) 様、さすが腹の探り合いもお手の物です。

そんな中、陸繹は今夏(きんか)を呼び出し、美女たちの素性を探らせます。彼女たちが呉守緒の妾だと知った今夏は、二人が陸繹に気があることを知り、もう大変!あからさまにヤキモチを焼いちゃうんです。

「どうせ私はあの美人さんたちと違って…」なんて拗ねる今夏に、陸繹様が「ああ、容姿も体つきも彼女たちには及ばないな」なんて意地悪を言うものだから、さあ大変!怒った今夏は「じゃあ、あの二人をここに置いておきます!」と啖呵を切ります。

でも、陸繹様はすべてお見通し。嫉妬している今夏が可愛くて仕方ない、という顔で彼女をぐいっと腕の中に引き寄せるんです!突然のことにパニックになった今夏は、慌ててその場を逃げ出してしまいました。もう、この二人のじれったいやり取り、最高すぎませんか!?

抗倭戦線へ…それぞれの決意と別れ

その頃、上官曦(じょうかんぎ) の代わりに倭寇と戦うため、戦地へ赴くことを決意します。しかし、義に厚い謝霄(しゃしょう) が黙っているはずもなく、「国を守るのは当然の務めだ」と同行を申し出ます。

出発前、謝霄(しゃしょう) は今夏に別れを告げに来ます。そして上官曦(じょうかんぎ)は、もし自分が戦死したら、楊岳(ようがく) に線香をあげてほしい、と今夏に悲しい伝言を託すのでした。そんな不吉なことを言うなと謝霄は怒りますが、今夏は二人の無事を祈りながら、その役目を引き受けます。

今夏から上官曦(じょうかんぎ)の伝言を聞かされた楊岳(ようがく) は、かつて彼女に誓った言葉を思い出し、最近の自分のふがいなさを深く後悔するのでした。この三角関係、切なすぎます…。

一方で、悪役の厳世蕃(げんせいはん)は、倭寇から助けを求められても「我々はただのビジネスパートナーだ」と冷たく拒絶。彼の目的は一体何なのでしょうか。

兵糧庫の謎と林菱(りんりょう)の危機

物語はさらに緊迫の度を増します。なんと、軍の兵糧が何者かによってダメにされてしまう事件が発生!早速、陸繹と今夏は捜査に乗り出します。

腐った米の中から怪しい粉末を発見し、見張りの兵士の遺体からは、あの翟蘭葉(てきらんよう)が使う特殊な銀針が見つかります。どうやら、崖から落ちて生きていた董斉盛(とうせいせい)をそそのかし、林菱(りんりょう)を誘拐させる見返りに、翟蘭葉が兵糧を破壊したようです。悪女、暗躍しすぎです!

そんな中、最大の事件が起こります。薬を買いに出かけた林菱(りんりょう)が、何者かに連れ去られてしまったのです!

丐叔(かいしゅく) はパニックになり、陸繹と今夏に、林菱がかつて厳世蕃(げんせいはん)に囚われていたこと、そして二つの家には一族皆殺しにされたという壮絶な過去の因縁があることを打ち明けます。

話を聞いた陸繹は、すぐさま厳世蕃(げんせいはん)の屋敷に乗り込みますが、厳世蕃の驚いた様子から、彼が犯人ではないと判断。犯人が分からなくなり、捜査は振り出しに戻ってしまいました。

物語の終わりでは、父・楊程万(ようせいばん)との関係に悩む楊岳(ようがく) が、黙って家を出て行ってしまいます。残された父の悲しみと、息子の本心を知らなかった後悔が描かれ、こちらもまた胸が痛む展開となりました。

『花様衛士~ロイヤル・ミッション~』第38話の感想

今回のエピソードは、陸繹と今夏の甘い恋の駆け引きに心を温められたかと思えば、仲間との別れや新たな誘拐事件といったシリアスな展開が続き、物語の緩急に引き込まれました。特に、普段は冷静沈着な陸繹が、嫉妬する今夏をからかいながらも愛おしそうに見つめる場面は、彼の人間的な魅力を改めて感じさせます。一方で、上官曦が死を覚悟して戦地へ向かう姿や、それに伴う楊岳の後悔は、登場人物たちの背負うものの重さを突きつけ、物語に深みを与えています。林菱の誘拐という衝撃的な事件によって、忘れかけていた夏家と厳家の因縁が再び浮上し、サスペンス要素が一気に加速しました。恋愛模様だけでなく、複雑に絡み合う人間関係と謎が、このドラマの面白さを支えているのだと再認識させられる回でした。

つづく