陸繹(りくえき) と行動を共にすることになった今夏は、彼の冷たい態度に反発しながらも、そのペースに巻き込まれていく。そんな中、今夏は師匠・楊程万(ようせいばん)がかつて錦衣衛だったという秘密を知り、陸繹に真相を問いただそうとしつこく付きまとう。二人のコミカルな攻防が繰り広げられる一方、船内では将軍への誕生祝いの品が盗まれる事件が発生。今夏に疑いがかかるが、陸繹が彼女を庇う。事件の捜査を進める中、嵐の夜に伝説の「鬼船」が現れ、船は危機に陥る。
「花様衛士~ロイヤル・ミッション~」あらすじネタバレ4話
「もう、お母さんがしつこくお見合いを勧めてくるの!」なんて楊岳(ようがく) に愚痴をこぼす今夏。楊岳(ようがく) に「いっそ嫁に行けば食費が浮くな」とからかわれ、いつものようにじゃれ合っていると、そこに現れたのは眉間にしわを寄せた陸繹(りくえき)に用があるという陸繹(りくえき) を、楊岳は慌てて案内します。今夏もなぜかつい、陸繹が持っていた茶杯を受け取ってしまい、「なんで私がアイツのお茶汲みを…!」と後で一人、地団駄を踏むのでした。
その頃、高官の厳世蕃(げんせいはん)は美女をはべらせ、ご満悦の様子。彼が狙うは名画『清明上河図』。部下に「昇進させてやった恩を忘れるな」と、絵を献上するよう圧力をかけさせます。
陸繹と楊程万(ようせいばん)の部屋からは、二人を追い出したものの、今夏と楊岳はこっそり聞き耳を立てていました。しかし、そんなことはお見通しの楊程万。扉を開けられ、二人は見事にすっ転んでしまいます。師匠に言いつけられ、しぶしぶ船の人数確認に向かう二人ですが、今夏は諦めきれません。
部屋の中では、楊程万がかつて錦衣衛であり、陸繹の父・陸廷(りくてい)の部下だったという衝撃の事実が語られていました。陸繹は父からの伝言「過ぎたことは忘れろ」と伝えますが、その言葉は楊程万の心の奥にしまい込んだ辛い過去を呼び覚ますのでした。
話が終わり部屋を出てきた陸繹は、慌てて逃げる二人の足音に気づきます。師匠の過去を知って驚く今夏と楊岳に、陸繹は「盗み聞きとはな」と冷たい一言を浴びせて自室へ。しかし、好奇心旺盛な今夏がこのまま引き下がるはずがありません。「師匠の才能が埋もれるのは惜しい!」などと口実をつけながら、しつこく陸繹に付きまとい、錦衣衛を辞めた本当の理由を聞き出そうとします。うんざりした陸繹は、ピシャリと部屋の扉を閉めてしまいました。今夏も負けじと開き直り、なんと彼の部屋の前に座り込んでしまいます。
お腹を空かせた今夏は、菓子と茶を買い込み、陸繹の部屋の前で食べ始めます。陸繹は呆れたように、お茶だけを中へ持っていきました。しばらくして再び扉が開き、陸繹は「部屋にゴキブリが出たから捕まえろ」と今夏に命じて出て行ってしまいます。今夏はすぐさま靴を脱ぎ、戦闘モードに。
しかし、これは陸繹の策略でした。陸繹の告げ口で、今夏は師匠から大目玉を食らい、罰として反省文を書かされる羽目に。楊岳に手伝ってもらいながらも、字を書くのが大の苦手な今夏は不満たらたらです。「一日探してもゴキブリなんていなかった!絶対アイツの嫌がらせだ!」と怒りに燃える今夏。怒りのあまり、筆は暴走し、紙の上には恨みつらみが書きなぐられます。彼女は心の中で陸繹への復讐を誓い、こっそり捕まえたゴキブリの死骸を彼の部屋に置いてくるのでした。もちろん、陸繹がそれを見て飛び上がったのは言うまでもありません。
その夜、黒装束に着替えた陸繹が、将軍への誕生祝いの品々が置かれた部屋に忍び込むと、そこはもぬけの殻。祝いの品がごっそり消えていたのです。
すぐに、船の責任者である王方興(おうほうこう)が乗り込んできて、船に乗っている外部の者は六扇門(りくせんもん)の人間だけだという理由で、今夏の部屋を捜索させろと騒ぎ立てます。濡れ衣を着せられて黙っていられない今夏と楊岳は、たちまち乱闘に。その時、闇から一本の矢が今夏を狙います!
絶体絶命の瞬間、陸繹が立ちはだかり、その矢を弾きました。さらに王方興(おうほうこう)を取り押さえると、「俺の人間だ。俺がどう处置しようと勝手だが、他人が指一本でも触れることは許さん」と凄みを利かせます。その「俺の人間」という言葉に、今夏は思わずドキッとしてしまうのでした。
陸繹の命令で現場検証が始まります。今夏は自信満々に検証を始めますが、床が滑りやすく、見事に転んでしまい、陸繹の冷ややかな視線を浴びることに。その後、今夏は陸繹に「これは王方興が仕組んだ自作自演の盗難事件ではないか」と自身の推理を語ります。
その頃、厳世蕃(げんせいはん)は念願の『清明上河図』を手に入れ、宴の準備を進めていました。
船の上では、王の部下たちが集められ、今夏が一人ずつ検分していきます。その時、突然天候が荒れ、嵐がやってきました。そして、水面に不気味な光を放つ一艘の船が姿を現します。
「鬼船だ!」
乗組員たちは恐怖に叫び、逃げ惑います。数百年前にこの水域で殺された朱友珪(しゅゆうけい)の怨念が船となり、数年ごとに現れるという伝説の船。遭遇した船は呪われ、生きて帰った者はいないと言われています。
陸繹はすぐさま甲板へ。今夏も必死に彼を追います。船は錨を降ろしても鬼船の方へ引き寄せられ、舵も効きません。このままでは危険だと判断した陸繹は、縄一本で鬼船に乗り移ることを決意します。「私も行く!」と騒ぐ今夏を、陸繹は有無を言わさず抱きかかえ、二人で嵐の中、鬼船へと飛び移るのでした。
『花様衛士~ロイヤル・ミッション~』第4話の感想
今回は、陸繹と今夏のコミカルな攻防戦と、シリアスな事件が絶妙に絡み合い、物語にグッと引き込まれました。特に、陸繹が仕掛けた「ゴキブリ退治」に、今夏が倍返しで応戦する場面は、二人の性格がよく表れていて思わず笑ってしまいました。普段はクールで人を寄せ付けない陸繹が、今夏にだけは見せる子供っぽい意地悪さがたまりません。そして、盗難事件の際に今夏を庇った「俺の人間だ」という台詞。これぞツンデレの真骨頂ですね。二人の関係が少しずつ変化していく様子から目が離せません。また、師匠である楊程万の隠された過去という新たな謎も浮上し、物語に深みを与えています。最後の鬼船の登場は、サスペンスとロマンスが融合したこのドラマらしい展開で、今後の波乱を予感させます。
つづく