倭寇の杭州城襲撃計画を知った袁今夏(えんきんか)たち。しかし、それは明の主力を引き離す罠でした。援軍を呼べない絶望的な状況の中、祁夫人(きふじん)は兵力不足の城を自らの手で守るという大胆な決断を下し、今夏もその覚悟に協力します。一方、海上の倭寇を叩くため、陸繹(りくえき) は陸繹が開発した水雷を使い、危険な潜入作戦に挑みます。二つの場所で同時に始まった命懸けの戦い。果たして彼らはこの絶体絶命の危機を乗り越えることができるのでしょうか。
「花様衛士~ロイヤル・ミッション~」あらすじネタバレ42話
杭州城、そして海の上。二つの戦場で、仲間たちの命を懸けた戦いが始まる!息をのむ展開の連続となった第42話、早速その内容を振り返っていきましょう。
杭州城の危機と祁夫人(きふじん)の「空城の計」
杭州では、袁今夏(えんきんか) が祁夫人(きふじん)の協力を得て、倭寇の内通者・王麻子(おうまし)を追い詰めます。今夏は王麻子(おうまし)の妻子を保護するという名目で人質にとり、彼を官駅におびき出すことに成功。さすが今夏、錦衣衛も顔負けの非情な作戦も、大切な人を守るためならためらいません。
王麻子は最初、軍需品の横流しだと嘘をつきますが、今夏の鋭い追及と家族を案じる心から、ついに真実を白状します。それは、三日後に倭寇が杭州城を総攻撃するという恐ろしい計画でした。
この知らせを受けた祁夫人は、これが岑港(しんこう)へ向かった明の主力部隊をおびき出すための「調虎離山の計」だと瞬時に見抜きます。援軍を呼べば、敵の思う壺。兵力が圧倒的に不足する中、祁夫人は杭州城に残り、自らの手で城を守り抜くという驚きの決断を下します。その覚悟に心を打たれた今夏と楊岳(ようがく) も、彼女と共に戦うことを誓うのでした。
祁夫人の策は、なんと「空城の計」。城内の老人や子供たちを避難させ、残った男たちや今夏たちで兵士のフリをし、城壁に並んで敵を欺こうというのです。武器が足りないと知るや、将軍の許可なく武器庫を開けることを拒む武将を平手打ちで黙らせる気迫には、今夏も思わず感服。この夫人、ただ者ではありません!
陸繹(りくえき) 、決死の爆破作戦
一方、海上では陸繹(りくえき) が、倭寇の船団を壊滅させるための危険な任務に就いていました。陸繹が開発した水雷を積んだ「鬼船」を操り、敵船に忍び寄ります。
出発前、陸繹は部下の岑福(しんふく)に一通の手紙を託します。万が一のことがあれば、父・陸廷(りくてい)に渡してほしいと。その表情からは、死を覚悟した静かな決意がうかがえます。
二人は見事、倭寇の船に水雷を仕掛け、爆破に成功。しかし、任務はまだ終わりません。残る主戦艦を破壊するため、再び危険な水中へと潜ります。ところが、作戦の途中で謝霄が倭寇に発見され、脚を撃たれてしまうのです!
動けなくなった謝霄を助けようと、陸繹は必死に彼を引っ張ります。しかし、水雷の爆発は目前。謝霄は陸繹を助けるために彼を突き飛ばしますが、陸繹は諦めません。親の仇として憎み合いながらも、いつしか固い絆で結ばれていた二人。その友情が、爆炎の中で試されます。
船の爆発を確認した于大勇(うたいゆう)の軍が突撃し、岑港の倭寇は降伏。しかし、そこに陸繹と謝霄の姿はありませんでした。仲間たちは二人が戦死したのではないかと絶望しますが、上官曦(じょうかんぎ)、丐叔(かいしゅく) たちは諦めずに夜通しの捜索を開始します。
杭州城では、祁夫人が時間を稼ぐ中、倭寇の董斉盛(とうせいせい)が城の様子を不審に思い、翌朝の偵察攻撃を決定。二つの戦いの行方は、依然として予断を許さない状況で幕を閉じました。
『花様衛士~ロイヤル・ミッション~』第42話の感想
今回は、陸繹と謝霄が命を懸ける海上の戦いと、祁夫人と今夏が知恵で守る杭州城の戦い、二つの舞台で物語が同時進行し、非常に見応えのある回でした。特に印象的だったのは、祁夫人のリーダーシップです。夫の留守を預かり、圧倒的に不利な状況で「空城の計」という大胆な策を打ち出す姿は、まさに女傑。力だけでなく、知略と覚悟で困難に立ち向かう女性の強さに、胸が熱くなりました。今夏が彼女に心酔するのもよく分かります。
一方で、陸繹と謝霄の関係性にも大きな進展がありました。いがみ合ってばかりだった二人が、死と隣り合わせの極限状況で互いを庇い合う姿には、彼らの間に芽生えた確かな友情を感じずにはいられません。爆炎の中に消えた二人の安否が非常に気になるところです。
つづく