生辰綱強奪犯の護送任務に就いた袁今夏(えんきんか)。しかし道中、何者かの襲撃を受け、囚人を逃してしまいます。任務失敗の裏には、今夏の幼なじみである謝霄(しゃしょう) の存在が。友情と捕快(ほかい)としての職務の狭間で、今夏は苦渋の決断を迫られます。一方、冷徹に事件を見つめる陸繹(りくえき) には、何か別の思惑がある様子。一件落着かと思われた矢先、今度は10万両もの河川改修費が消えるという新たな難事件が発生し、揚州の地で再び合同捜査が始まることになります。
「花様衛士~ロイヤル・ミッション~」あらすじネタバレ7話
第7話は、正義感あふれる我らがヒロイン袁今夏(えんきんか)が、友情と職務という究極の選択を迫られる、胸が締め付けられるような回でしたね。それでは早速、第7話の世界に飛び込んでいきましょう!
囚人護送、裏切りの正体は…
物語は、捕らえられた沙修竹(さしゅうちく)の処遇を巡るところから始まります。なんと、彼を助けようと暗躍していたのは、今夏の幼なじみで烏安幇(うあんほう)の若様、謝霄(しゃしょう) だったのです!謝霄(しゃしょう) は今夏に「俺たちは悪徳役人から奪って貧しい民に分け与えていただけだ」と熱く語りますが、法は法。今夏は捕快(ほかい)として、彼の言い分を認めるわけにはいきません。
結局、議論は平行線のまま、今夏はヤケ酒をあおって泥酔。そんな彼女を背負って宿舎まで送る謝霄(しゃしょう) ですが、そこでバッタリ出くわしたのは、我らが陸繹(りくえき) 様!冷たい視線を投げかけながら今夏をひったくると、まるで荷物のようにベッドに放り出して去っていく陸繹(りくえき) 。このツンデレっぷり、たまりませんね!
翌日、陸繹(りくえき) に沙修竹の護送を命じます。しかし、道中で覆面の一団が襲来!混乱の隙をついて、沙修竹は謝霄と上官曦(じょうかんぎ)によって救い出されてしまいます。
今夏が追いつめると、覆面を取ったのはなんと謝霄!「彼を見殺しにはできない」と懇願され、今夏は友情と公務の間で激しく揺れ動きます。結局、彼女は謝霄を斬ることができず、彼の刃で自らの腕を傷つけ、「抵抗されたが逃げられた」という口実を作って彼らを見逃すのでした。この苦渋の決断、今夏の優しさが辛い…!
冷たい瞳の奥に隠された真実と優しさ
傷を負って戻った今夏に、陸繹は冷たく「敵わなかっただと?」と問い詰めます。彼女の傷が自傷行為であることを見抜きながらも、それ以上は追及しません。それどころか、部下の岑福(しんふく)に命じて、最高級の傷薬を届けさせるのです(もちろん、誰からの薬かは秘密で)。このさりげない優しさ!陸繹様、あなたの本心はどこにあるんですか!
しかし、意地っ張りな今夏は薬を突き返し、案の定その夜に高熱を出してしまいます。そこへお忍びで薬を届けに来たのは、心配でたまらない謝霄。ところが、二人が話している最中に、陸繹が部屋を訪ねてくるではありませんか!慌てて隠れた謝霄が物音を立ててしまい、陸繹はすべてを察した様子。薬を置いて冷たく言い放ち、去っていきました。
そして、ここで衝撃の事実が発覚します。楊岳(ようがく)が陸繹に盗まれた祝儀の品(生辰綱)を渡しているところを目撃していたのです。そう、今回の囚人強奪事件は、すべて陸繹と上官曦(じょうかんぎ)が仕組んだ芝居だったのです!汚職役人の証拠をつかむための、壮大な罠だったのでした。真相を知った今夏は、陸繹が自分を試すために危険な目に遭わせたのだと憤慨します。
事件は一件落着したかに見えましたが、今度は揚州の河川改修費10万両が忽然と消えるという新たな大事件が発生。陸繹は、今夏の上司である楊程万(ようせいばん)の足の治療を口実に、六扇門(りくせんもん)の面々を揚州に引き留めます。皇帝の命を受け、陸繹は錦衣衛としてこの難事件の捜査を指揮することに。こうして、今夏と陸繹の危険な合同捜査が、再び幕を開けるのでした。
『花様衛士~ロイヤル・ミッション~』第7話の感想
今回のエピソードは、登場人物たちの感情が複雑に絡み合い、物語に一層の深みを与えていました。特に、友情と職務の間で葛藤する今夏の姿には、強く心を揺さぶられました。彼女が自らを傷つけて友を逃がす場面は、彼女の情の深さと捕快としての矜持がぶつかり合う、本作屈指の名シーンと言えるでしょう。一方で、陸繹の策略家としての一面も際立っていました。全てが彼の計画通りに進んでいく様は圧巻ですが、その冷徹さの裏で今夏を気遣う優しさが垣間見えるのが、彼のキャラクターの魅力ですね。一つの事件が解決したかと思えば、すぐさま次の大きな謎が提示される脚本の巧みさには、ただただ感心するばかりです。
つづく