南疆から戻った葉白衣(イエ・バイイー)は、ある事実を知り激怒。四季山荘を訪れ、周子舒(ジョウ・ズーシュー)を厳しく問い詰めます。これをきっかけに、周子舒と溫客行(ウェン・コーシン)の絆は最大の試練に直面することに。伝説の剣士を前に、二人は絶体絶命の窮地に立たされます。一方、清風剣派に身を寄せる顧湘(グー・シアン)と曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン) の周りでは不穏な空気が流れ始め、趙敬(ジャオ・ジン) と蝎王(さそりおう)の関係にも決定的な変化が訪れます。それぞれの思惑が交錯し、物語は大きく動き出します。
「山河令」あらすじネタバレ27話
ついに南疆から葉白衣(イエ・バイイー)が帰還!でも、その顔は怒りに満ちていて、なんだかヤバい雰囲気…。四季山荘への道中で待ち構えていた周子舒(ジョウ・ズーシュー)を見つけるやいなや、お前に騙された!と大説教タイムがスタート!大巫(ダーウー)の親友だと知っていれば、わざわざ南疆まで足を運ばなかったと、ご立腹です。
そして葉白衣(イエ・バイイー)は、切り札とばかりに溫客行(ウェン・コーシン)は鬼谷の谷主だ!と暴露します。でも、周子舒(ジョウ・ズーシュー)の反応はええ、知ってましたけど?。これには百戦錬磨の葉白衣もプライドがズタズタ!まさか若造二人にここまでコケにされるとは思ってもみなかったようで、怒りは頂点に。
周子舒は、龍淵閣で溫客行(ウェン・コーシン)の正体が師弟の甄衍(ジェン・イエン)だと気づいたこと、彼が鬼谷谷主になる前にまず自分の大切な師弟であることを切々と訴えます。彼の人間性はまだ失われていない!と必死に庇いますが、正義一筋の葉白衣には通用しません。鬼谷は根絶やしにする!と一歩も引かず、ついに二人は剣を交えることに。周子舒はボロボロになりながらも、決して葉白衣を四季山荘に入れまいと立ちはだかります。
そこへ駆けつけたのが、我らが溫客行(ウェン・コーシン)!自分のために周子舒が身を挺しているのを見て、葉白衣との壮絶なバトルを開始します。しかし、相手は伝説の剣仙・葉白衣。溫客行は深手を負わされ、地面に倒れ伏してしまいます。
とどめを刺そうとする葉白衣の前に、再び周子舒が立ちはだかります。彼を殺す資格があなたにあるのか!と叫び、かつて溫客行の両親が葉白衣の弟子・容炫(ロン・シュエン)を守るために命を落とした事実を突きつけます。彼を殺すなら俺も一緒に死ぬ!という周子舒の覚悟に、さすがの葉白衣も剣を収めるしかありませんでした。ただし、四季山荘から一歩でも出たら容赦しないという厳しい条件付きで…。
一方、清風剣派では、曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン) が仲を深めていました。しかし、曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン) の兄弟子・莫蔚虚(モー・ウェイシュー)の素性に疑いの目を向け始めます。さらに、英雄大会の後すぐに清風剣派が山を封鎖したのは、亡き高崇(ガオ・チョン)から琉璃甲を託されたからだという事実も明らかに。
その頃、趙敬(ジャオ・ジン) の関係にも大きな亀裂が。蝎王(さそりおう)は清風剣派を探ろうとしますが、武林の盟主の座を狙う趙敬(ジャオ・ジン) は、毒蝎との繋がりが露見することを恐れて蝎王(さそりおう)を厳しく叱責し、遠ざけます。趙敬(ジャオ・ジン) の非情な本性を目の当たりにした蝎王は、ついに彼に見切りをつけた様子…。
四季山荘では、周子舒が自分の傷を顧みず、溫客行を懸命に介抱します。溫客行は、自分が流した偽の歌謡が五湖盟を崩壊させ、間接的に張成嶺(ジャン・チョンリン)の家族を死に追いやったことを告白。罪悪感に苛まれ、成嶺にどう顔向けすればいいのかと苦悩します。
そんな中、葉白衣から山河令が発令されたという知らせが。それは、鬼谷を討伐するために江湖の全門派を招集する、宣戦布告の書状でした。父の仇を討ちたい成嶺はもちろん乗り気ですが、事情を知る周子舒と溫客行の胸中は複雑です。復讐心に燃え、一心不乱に武術の稽古に励む成嶺の姿を、溫客行は言葉にできない表情で見つめるのでした。
『山河令』第27話の感想
今回のエピソードは、登場人物それぞれの正義と覚悟が激しくぶつかり合い、胸が締め付けられるような展開でした。特に、溫客行の全てを知った上で、命を懸けて彼を守り抜こうとする周子舒の姿には、二人の絆の深さを改めて感じさせられます。彼にとって溫客行は、鬼谷の谷主である前に、守るべき大切な師弟であり、唯一無二の知己なのですね。一方で、葉白衣の掲げる悪は根絶やしにすべしという正義も、彼の立場からすれば当然のこと。ただ、その正義があまりに純粋で融通が利かないために、悲劇的なすれ違いを生んでしまうのが非常にもどかしいです。物語の核心に触れる大きな動きがあり、それぞれのキャラクターが抱える過去や罪が、今後の運命をどう左右していくのか。彼らが下すであろう選択から、目が離せそうにありません。
つづく