武林大会の混乱は、伝説の剣仙・葉白衣(イエ・バイイー)の仲裁によって意外な形で幕を閉じる。溫客行(ウェン・コーシン)は大きな決断を下し、英雄たちの前を去った。その後、溫客行(ウェン・コーシン)の長年の宿願が果たされたことを祝う宴が開かれるが、周子舒(ジョウ・ズーシュー)の心は晴れない。そんな中、鬼谷では顧湘(グー・シアン)と曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン) の婚礼準備が進み、谷はかつてない祝賀ムードに包まれる。愛する者たちの幸せな門出を誰もが祝福するが、婚礼の当日、予期せぬ人物の訪問が、束の間の平和に暗い影を落とす。
「山河令」あらすじネタバレ34話
今回の34話、前半と後半で雰囲気がガラッと変わって、感情が追いつかない!そんな濃密なエピソードを、今回も熱く語っていきたいと思います!
武林大会、衝撃の結末!そして明かされる真実
前回、絶体絶命のピンチに陥った溫客行(ウェン・コーシン)。そこに颯爽と現れたのは、みんな大好き(?)伝説の剣仙・葉白衣(イエ・バイイー)!各門派の掌門たちが葉先輩、どうか我々と共に鬼谷を滅してください!と息巻く中、葉白衣(イエ・バイイー)は溫客行(ウェン・コーシン)の罪を厳しく糾弾します。
これには溫客行も素直にすみませんでした…と平謝り。葉白衣は未来永劫、鬼谷を閉鎖し、二度と人間界に足を踏み入れるなと命令。溫客行がこれを承諾したことで、武林大会はあっけなく幕を閉じました。不満たらたらの莫懐陽(モー・ホワイヤン)も、葉白衣の前では何も言えません。こうして溫客行は周子舒(ジョウ・ズーシュー)と成嶺を連れ、その場を去るのでした。
場面は変わって、祝宴の席。なんと、沈慎(シェン・シェン)はとっくに溫客行と手を組んでいたことが判明!二人が仕組んだ芝居で趙敬(ジャオ・ジン) の悪事を暴き、葉白衣の助けもあって溫客行は窮地を脱した、というのが事の真相だったわけです。仲間たちと祝杯をあげる溫客行たち。しかし、その輪から外れ、一人寂しく杯を傾ける周子舒(ジョウ・ズーシュー)の姿が…。溫客行の仇討ちは終わったけれど、自分の命はもう長くない。その横顔が切ない…。
さらに、顧湘(グー・シアン)の口から、溫客行が蝎王(さそりおう)とも手を組んでいたという衝撃の事実が!あの蝎王(さそりおう)が、まさか義父である趙敬(ジャオ・ジン) を破滅させようとしていたなんて、驚きですよね。
その頃、一命を取り留めた趙敬は、話すこともできず、廃人同然の状態に。蝎王はそんな彼を手厚く介護しながらも、何度も機会をやったのに、あんたは俺を裏切り続けたと冷たく言い放ちます。そして晋王(しんおう)を殺して俺が皇帝になる。そしたらあんたを太上皇にしてやるよと、とんでもない野望を語るのでした。この二人の歪んだ関係、どこまで行くんでしょうか…。
死んだふりの罰と、未来への約束
さて、溫客行と成嶺は、周子舒のもとへ。溫客行が死んだように見せかけたのは、すべて計画通りだったと白状します。大巫(ダーウー)が周殿の傷が重かったから、知らせなかったのですと必死にフォローしますが、周子舒は納得しません。罰だ!と溫客行に酒を何杯も飲ませるのでした。なんだかんだ、生きて再会できたことが嬉しいんですよね。
その夜、酔った溫客行は周子舒の部屋を訪れ、心の内を語り始めます。お前が俺を変えてくれた。憎しみから解放してくれたんだと感謝を伝える溫客行。そして、阿湘が嫁いだら、昔両親と住んでいた家を探しに行かないかと誘います。周子舒は、もちろん二つ返事で約束するのでした。
鬼谷に咲く、幸せの花
そしてついに、顧湘(グー・シアン)と曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン) の婚礼の日がやってきます!あの恐ろしい鬼谷が、提灯で美しく飾られ、お祝いムード一色に。初めて鬼谷を訪れた周子舒は、鬼たちから大伯(おじさん)!と呼ばれて不満顔(笑)。
溫客行は、かつて自分を裏切った無常鬼(ウーチャングイ)たちを水牢に閉じ込め、成嶺に処分を委ねます。しかし、優しい成嶺は彼らを殺さず、水牢で反省させることを選びました。
花嫁姿の顧湘は、羅浮夢(ルオ・フーモン)や柳千巧(リウ・チェンチャオ)から贈られた豪華な嫁入り道具に大喜び。羅浮夢(ルオ・フーモン)から大切な簪を譲り受け、柳千巧(リウ・チェンチャオ)に髪を結ってもらいます。幸せいっぱいの顧湘ですが、婚礼の日に予期せぬ客が…。
なんと、清風剣派の掌門であり、曹蔚寧(ツァオ・ウェイニン) の師匠である莫懐陽(モー・ホワイヤン)が、祝いの品を手に鬼谷へやって来たのです!曹蔚寧は大喜びで師匠を迎えに谷の入り口へ。溫客行は何かを察して止めようとしますが、周子舒に説得され、顧湘も曹蔚寧と共に向かうことを許します。
手を取り合って師匠を迎える二人。曹蔚寧が師匠にひざまずき、礼をしたその瞬間…。幸せの絶頂から突き落とされるような、不穏な空気が漂い、物語は次へと続きます。
『山河令』第34話の感想
長かった復讐劇がついに一つの区切りを迎え、溫客行が背負ってきた重荷が少し軽くなったように見えました。周子舒との間にあった誤解も解け、二人が穏やかな時間を取り戻していく様子は、見ているこちらもホッとします。特に印象的だったのは、顧湘と曹蔚寧の婚礼です。これまで血と裏切りに満ちていた鬼谷が、祝福の赤色に染まる光景は感慨深いものがありました。キャラクターたちの幸せそうな笑顔を見ていると、こちらも自然と笑みがこぼれます。しかし、物語の終盤に漂う不穏な空気は、この幸せが長くは続かないことを予感させます。キャラクターたちの束の間の幸福が、かえって胸を締め付ける回でした。この先の展開がどうなるのか、目が離せません。
つづく