張成嶺(ジャン・チョンリン) を保護した周子舒(ジョウ・ズーシュー)と溫客行(ウェン・コーシン)は、五湖盟の趙敬(ジャオ・ジン) が治める三白山荘に招かれ、歓迎の宴に参加する。溫客行が各門派と交流を深める一方、周子舒はその偽善的な空気を嫌い、一人で行動する。しかし、その平和な宴の裏では、鬼谷の恐ろしい刺客たちの影が忍び寄っていた。山荘の周辺で不可解な事件が次々と発生し、穏やかだったはずの場所は一転して不穏な空気に包まれる。周子舒と溫客行は、事件の真相を探るべく、危険な調査に乗り出すことになる。
「山河令」あらすじネタバレ5話
第5話、いやー、今回も情報量がすごかったですね!平和な宴から一転、血なまぐさい事件と謎が渦巻く展開に目が離せませんでした。さっそく振り返っていきましょう!
五湖盟の宴と裏側の不協和音
物語は、五湖盟の重鎮・趙敬(ジャオ・ジン) の三白山荘から始まります。桃紅婆(タオホンポー)たちを追い払った沈慎(シェン・シェン)と、丹陽派の弟子を渡すまいと意地を張る傲崍子(アオ・ライズ)が一触即発!そこへ趙敬(ジャオ・ジン) が割って入り、なんとかその場を収めます。さすが大物、調整能力が高いですね。
趙敬(ジャオ・ジン) は周子舒(ジョウ・ズーシュー)と溫客行(ウェン・コーシン)を歓迎する宴を開きます。張成嶺(ジャン・チョンリン)を救った恩人として、二人を五湖盟の面々に紹介。溫客行(ウェン・コーシン)は持ち前の社交性で皆と杯を交わし、華山派の于丘烽(ユー・チウフォン)親子とも挨拶を交わすなど、すっかり馴染んでいます。こういう立ち回りのうまさ、さすが谷主…おっと。
一方、我らが周子舒(ジョウ・ズーシュー)は、こういう馴れ合いが大嫌い。早々に酔ったフリをして宴を抜け出し、一人で庭を散策します。この対照的な二人の行動が面白いですよね。
忍び寄る鬼谷の影
その頃、趙敬の誘いを断って山荘を去った傲崍子一行は、断剣山荘の近くで世にも恐ろしい場面に遭遇します。女鬼だー!と叫びながら逃げてきた少庄主・穆雲歌(ムー・ユングー)が、恨み言を呟く謎の女の声とともに、あっという間に連れ去られてしまいました。
宴の席では、酔った沈慎(シェン・シェン)が張成嶺(ジャン・チョンリン)に酒を強要。まだ子供なのに…とハラハラしましたが、趙敬が助け舟を出し、事なきを得ます。
しかし、平穏は長く続きません。周子舒(ジョウ・ズーシュー)が庭で見ていたのは、華山派の于天杰(ユー・ティエンジエ)が密室から出てきた黒衣の人物を追いかける姿。そして、山荘の外が騒がしくなり駆けつけると、そこには無残にも殺され、楼閣に吊るされた傲崍子と弟子たちの姿が…。彼らを殺したのは、鬼谷十大悪鬼の一人、開心鬼(かいしんき)でした。
趙敬は、これが張成嶺(ジャン・チョンリン)を狙うための陽動作戦だと気づきます。案の定、刺客が成嶺の部屋に現れましたが、そこは溫客行(ウェン・コーシン)がしっかりとガード!間一髪で守り抜きました。溫客行、本当に仕事が早い!
盗まれた琉璃甲と義荘の幻覚
事態はさらに悪化します。趙敬の密室から、武庫の鍵である琉璃甲が盗まれてしまったのです!趙敬と沈慎(シェン・シェン)が口論する様子を、周子舒は屋根裏から目撃。武庫と琉璃甲の秘密を知ってしまいます。そして、すぐ近くに同じく盗み聞きをしていた溫客行の姿が。考えることは同じですね(笑)。
二人は情報を交換し、于天杰が追っていた黒衣の人物が内通者ではないかと推測します。しかし、その于天杰も吊死鬼(ちょうしき)の糸で木に吊るされた姿で発見され、さらに近くでは岳陽派の弟子・宋懐仁(ソン・ホワイレン)も息絶えていました。犯人は一体誰なのか?謎は深まるばかりです。
周子舒と溫客行は、怪しいとにらんだ趙氏義荘へ。そこは不気味な雰囲気が漂う、まさにホラーな場所でした。二人が足を踏み入れると、恐ろしい幻覚に襲われます。
周子舒は、亡き師匠・秦懐章(チン・ホワイジャン)と弟弟子・秦九霄(チン・ジウシャオ)の幻を見せられます。しかし、彼はすぐに幻覚だと見抜き、自らの腕を傷つけて正気を取り戻し、幻を見せていた悪鬼を斬り捨てました。
一方、溫客行は亡き父の幻を見て、完全に意識を奪われてしまいます。その姿を見た周子舒が薬を飲ませて助けますが、朦朧とした溫客行は苦い…母上に言いつけてやると子供のように呟き、去り際にこう言ったのです。
周子舒…
今まで偽名で通してきた彼の本名を、なぜ溫客行が知っているのか?驚愕する周子舒の表情で、第5話は幕を閉じます。
『山河令』第5話の感想
今回は、五湖盟の内部事情や鬼谷の暗躍が一気に描かれ、非常に密度の濃いエピソードでした。前半の宴会シーンでの各キャラクターの腹の探り合いから、後半のサスペンスフルな事件の連続まで、緩急の付け方が見事です。武侠ドラマでありながら、上質なミステリーの要素も加わり、物語に一層の深みを与えています。
特に印象的だったのは、義荘での幻覚のシーンです。周子舒と溫客行、それぞれが抱える過去の傷が垣間見え、胸が締め付けられました。普段は飄々としている溫客行の動揺した姿や、周子舒の冷静ながらも悲しみを秘めた瞳は、二人のキャラクターの多面性を浮き彫りにします。そして最後の、溫客行が周子舒の本名を呼ぶシーン。この一言で、二人の関係性が新たな局面に入ったことを確信しました。彼らの過去にどんな接点があったのか、今後の展開から目が離せません。
つづく