義荘に潜んでいた罠にかかり、周子舒(ジョウ・ズーシュー)と溫客行(ウェン・コーシン)は薬人の群れに襲われる。この戦いをきっかけに、溫客行(ウェン・コーシン)は周子舒が抱える秘密に気づき、二人の間には大きな転機が訪れる。ついに周子舒は、ある決意を固め、溫客行(ウェン・コーシン)に本当の姿を見せることに。一方、奪われた琉璃甲を巡り、鬼谷や五湖盟、そして謎の勢力の思惑が交錯し始める。物語の舞台は英雄大会が開かれる岳陽へ。深まる謎と、近づく二人の距離から目が離せない。
「山河令」あらすじネタバレ6話
義荘の罠と深まる絆
棺が並ぶ不気味な義荘。突然、一つの棺が激しく揺れ、中から飛び出してきたのはなんと十大悪鬼の一人、吊死鬼(ちょうしき)!周子舒(ジョウ・ズーシュー)と溫客行(ウェン・コーシン)が迷香で意識が朦朧とする中、吊死鬼(ちょうしき)の合図で他の棺からも次々と銅皮鉄臂の薬人たちが現れ、二人に襲いかかります。
薬人は全身が毒の塊。うかつに触れることもできない厄介な相手に、周子舒(ジョウ・ズーシュー)は苦戦を強いられます。絶体絶命かと思われたその時、我らが溫客行(ウェン・コーシン)が颯爽と登場!あっという間に薬人たちを片付けてしまうんだから、本当にかっこいいのよ。その間に周子舒は、吊死鬼から纏魂絲匣(てんこんしかく)というカラクリ箱を奪い取ることに成功します。
しかし、戦いの最中に周子舒は腕を薬人に傷つけられてしまいました。彼はすぐさま溫客行に解毒薬を渡し、自らの腕を匕首で切り裂いて毒を吸い出そうとします。その痛々しい姿を見た溫客行は、周子舒の肩にも傷があることに気づき、ためらわずに口で毒を吸い出してあげるんです!
この一件で、溫客行は周子舒が変装していること、そして身体に深刻な内傷を負っていることを見抜きます。どんな敵から隠れているんだ?俺が手を貸すから、本当のことを話してくれと迫る溫客行。しかし周子舒は本当の姿は誰にも見せたくないと、かたくなに心を閉ざしてしまいます。
水に落ちて、仮面も落ちて
互いの腹を探り合うように、二人は武術の手合わせを始めます。互角の戦いを繰り広げる二人でしたが、内傷を負う周子舒は一歩及ばず、足を踏み外して水の中へ。なかなか上がってこない周子舒を心配した溫客行が水に飛び込むと、なんとそこで周子舒は自ら顔の皮を剥がし、ついに素顔を現したのです!
岸に上がり、火を囲みながら見つめ合う二人。溫客行は、自分がずっと追い求めていた人物が目の前にいることを確信し、満足げな笑みを浮かべます。これまで互いに警戒し合っていた二人が、この瞬間、初めて本当の意味で心を通わせ始めたってわけ。
琉璃甲の行方と鬼谷の陰謀
落ち着きを取り戻した周子舒は、先ほどの吊死鬼が偽物だったことを見抜いていたと明かします。そして、溫客行から促されるまま纏魂絲匣を開けると、中から現れたのは案の定、あの琉璃甲でした。
一方その頃、鬼谷では無常鬼(ウーチャングイ)が毒蝎の首領・蝎王(さそりおう)のもとを訪れていました。琉璃甲を奪われたことを蝎王(さそりおう)に詰め寄りますが、時すでに遅し。
周子舒は手に入れた琉璃甲をあっさりと溫客行に渡してしまいます。二人は、これが趙敬(ジャオ・ジン) のものであり、三白山荘に泰山派の死体を吊るした一件は、五湖盟と泰山派を争わせるための鬼谷の罠だと看破します。物語の裏でうごめく巨大な陰謀が、少しずつ見えてきましたね。
その後、趙敬(ジャオ・ジン) と沈慎(シェン・シェン)は張成嶺(ジャン・チョンリン)を問い詰めますが、彼は何も知りません。業を煮やした沈慎(シェン・シェン)は張成嶺(ジャン・チョンリン)を厳しく叱責。そんな中、周子舒と溫客行は、晋王(しんおう)の手下である天窗の韓英(ハン・イン)が三白山荘に現れるのを目撃します。
物語は英雄大会が開かれる岳陽へと舞台を移す気配。溫客行は周子舒に大会へ参加するよう勧め、自分は一旦顧湘(グー・シアン)のもとへ。そこで彼は、なんと琉璃甲の偽物を30個も作らせ、顧湘(グー・シアン)に何やら意味深な任務を授けるのでした。溫客行の真の目的は一体何なのか、謎は深まるばかりです!
『山河令』第6話の感想
今回のエピソードは、周子舒と溫客行の関係性が劇的に変化する、非常に重要な回でした。特に印象的だったのは、溫客行が周子舒の毒を吸い出す場面と、水中で周子舒が素顔を見せる場面です。これまで互いに探り合い、本心を見せなかった二人が、命の危機と美しい水中の情景を経て、物理的にも精神的にも一気に距離を縮めました。溫客行の執着にも似た眼差しと、それを受け入れ始めた周子舒の姿は、今後の二人の運命を強く予感させます。一方で、鬼谷や晋王(しんおう)の動きも活発化し、物語のスケールが広がっていくのを感じました。ただの武侠ドラマではない、人間関係の機微と壮大な陰謀が絡み合う、本作の奥深さを改めて実感させられた回でした。
つづく