盛家の主・盛纮(せいこう)の留守中、正室の王若弗(おうじゃくふつ)は、積年の恨みを持つ側室の林噙霜(りんきんそう)を家から追い出すための計画を実行に移す。しかし、林噙霜の必死の抵抗によって計画はこじれ、盛家の内宅は大騒動に発展。大奥様の采配で一度は収まるかに見えたが、宮中から帰宅した盛纮が、息子の長楓が起こしたある問題を知り激怒。家の内紛だけでなく、外からの政治的な圧力も明らかになり、盛家は最大の危機を迎える。

「明蘭~才媛の春~」あらすじネタバレ13話

王若弗(おうじゃくふつ)の逆襲!しかし林噙霜(りんきんそう)も黙ってはいない

前回、夫・盛纮(せいこう)の留守をいいことに、積年の恨みを晴らすべく林噙霜(りんきんそう)を人買いに売り飛ばそうと画策した王若弗(おうじゃくふつ)。計画は実行に移され、林噙霜(りんきんそう)は絶体絶命のピンチに!

しかし、さすがは盛家の寵愛を一身に受けてきた林噙霜。ただでやられるわけがありません。人買いに必死で抵抗し、息子の盛長楓(せいちょうふう)に助けを求めさせます。駆けつけた長楓は、林噙霜が密会していたとされる徐員外(じょいんがい)を無理やり引っ張ってきて、母の潔白を証明しようと大騒ぎ!

まだ契約書にサインしてないんだから、取引は成立してないわ!と王若弗(おうじゃくふつ)も一歩も引きません。追い詰められた林噙霜は、こうなったら官府に訴え出て、盛家の恥を世間に晒してやる!と脅しをかけ、王若弗を窮地に追い込みます。

大奥様の采配と、明蘭の静かな活躍

この大騒動を聞きつけたのが、盛家のトップである大奥様。家の名誉が傷つくことを恐れ、すぐさま手を打ちます。使いとして送られたのは、我らが明蘭!

明蘭は祖母の言葉を伝え、騒ぎを起こした罰として、王若弗と林噙霜の両方を禁足処分とすると宣言します。自分を助けてくれると信じていた王若弗は、まさかの両成敗に呆然。

さらに明蘭は、商談をしていただけだと言い張る林噙霜になぜ普段と違う装いをしていたのですか?と鋭い一言。これには林噙霜もぐうの音も出ません。

騒ぎは一旦収まりましたが、王若弗の怒りは収まりません。大奥様の言いつけ通り、林噙霜に棒打ち20回の罰を与えますが、なんとその実行役を息子の長楓に命じるのです!自分の悪事が父にバレるのを恐れる長楓は、涙ながらに実の母を打つしかないのでした…。これは後々、大きな火種になりそうですね。

盛纮(せいこう)の帰還と、本当の危機

そんな中、宮中からやつれ果てた盛纮(せいこう)が帰宅します。娘の華蘭(せいからん)が嫁ぎ先で苦労している話を聞き、王若弗が嘆いているところに、林噙霜が子供たちを連れて登場。

しかし、盛纮が問題にしたのは妻たちの争いではありませんでした。彼は息子の長楓を見るなり、激しい怒りを爆発させます!

なんと、盛纮が宮中に一日一夜も留め置かれた原因は、長楓が日頃から友人たちと軽々しく次の皇帝は誰かという立儲(りっちょ)の問題を議論していたことでした。その噂が皇帝の耳に入り、父である盛纮が監督不行き届きで厳しい叱責を受けていたのです。

盛纮は、皇帝の怒りを鎮めるために、以前に明蘭が語った嫡子か庶子かではなく、賢い者が跡を継ぐべきという言葉を使ったことを告白。皮肉にも、明蘭の知恵が父の命を救った形になりました。

怒り狂った盛纮は長楓を半殺しの目に遭わせます。このチャンスを逃すまいと、王若弗は林噙霜が男と密会していた証拠です!と突きつけますが、林噙霜も黙っていません。奥様だって、実家に大金をつぎ込んでるじゃないですか!と泥沼の暴露合戦に!

妻たちの醜い争いと、息子の不祥事。度重なる災難に、家長・盛纮はついに気を失いそうになるのでした…。

『明蘭~才媛の春~』第13話の感想

今回は、盛家の内宅での女の争いというミクロな視点と、立儲問題という国家レベルのマクロな視点が見事に交錯した回でした。王若弗と林噙霜の対決は、どちらにも正義がなく、ただただ人間の業の深さを見せつけられるようで、非常に見応えがあります。特に、王若弗が長楓に母親を罰させる場面は、彼女の執念深さがよく表れていて印象的でした。一方で、これまで家のことにしか目を向けていなかった盛纮が、息子のせいで政治的な危機に立たされる展開は、物語に一層の深みと緊張感を与えています。そんな大混乱の中、明蘭が直接手を下すのではなく、その聡明な言葉が間接的に父を救うという構図が鮮やかでした。彼女の静かながらも確かな存在感が、今後の物語の鍵を握っていることを強く感じさせます。

つづく