親友・余嫣然(よえんぜん)の縁談を巡り、ひと騒動が巻き起こる。嫣然を案じる明蘭は、彼女を守るため自ら問題の解決に乗り出すが、その大胆な行動が思わぬ波紋を広げることに。縁談の相手である顧廷燁(こていよう)から直接その真意を問いただされ、二人の間には激しい口論が勃発する。一方、こじれた縁談を巡り、それぞれの家では新たな思惑が動き始めていた。果たして、この騒動はどのような結末を迎えるのか。

「明蘭~才媛の春~」あらすじネタバレ18話

明蘭、見事な舌戦で朱曼娘(しゅまんな)を撃退!

顧廷燁(こていよう)との縁談が進む余嫣然(よえんぜん)の元へ、側室の朱曼娘(しゅまんな)が乗り込んでくるという、とんでもない事態から幕を開けます。嫣然がただただ震える中、屏風の後ろから颯爽と現れたのが我らが明蘭!

自分は哀れな身の上と泣き落としにかかる朱曼娘(しゅまんな)に対し、明蘭は一歩も引きません。太師(たいし)のお屋敷に乗り込んでくるような弱者がどこにいるの?とバッサリ。出自も名乗らず、正室になる嫣然に妾の自分のお茶を飲めと迫る厚かましさを、理路整然と、そして痛烈に批判します。

かつて役者だったという朱曼娘の芝居がかった態度は、男の前では通用しても、聡明な明蘭の前ではただの小細工。明蘭の気迫と正論に追い詰められた朱曼娘は、最後には捨て台詞のようにここで死んでやる!と騒ぎますが、結局すごすごと退散していくのでした。この場面は本当にスカッとしましたね!

破談、そして顧廷燁(こていよう)との直接対決!

後日、余家の祖母が盛(せい)家を訪れ、嫣然には元々田舎に許嫁がいたので、そちらと結婚させると縁談の断りを入れに来ます。もちろんこれは体裁の良い口実。一件落着かと思いきや、この話はこれで終わりません。

嫣然を見送った後、なんと顧廷燁(こていよう)本人が明蘭の前に現れます!お前のせいで縁談が壊れた!と怒り心頭の顧廷燁。しかし明蘭は怯みません。なぜ嫣然お姉様を?心が優しく、あなたの外室(朱曼娘)を受け入れてくれると思ったからでしょう?と、彼の魂胆をズバリと見抜いて反論します。

顧廷燁は朱曼娘のことをか弱く、一人では生きていけないと信じ込んでいますが、明蘭は卑しい生まれなのは本当でも、か弱いなんてとんでもないと一笑に付します。痛いところを突かれた顧廷燁は、腹いせに明蘭が斉衡(せいこう)の心を弄んでいるかのような暴言を吐き、これに明蘭の怒りが爆発!

嫣然お姉様を不幸にしようとした上に、私まで侮辱するなんて!あなたのような人に嫁ぐくらいなら、尼にでもなった方がましよ!

そう叫ぶ明蘭。二人の間には、修復不可能なほどの深い溝ができてしまいました。

新たな策略と、顧家の悲劇

一方、諦めきれないのが余家。嫣然の代わりに、気の強い妹の余嫣紅(よえんこう)を嫁がせようという話が持ち上がります。

この動きを察知したのが、やはり朱曼娘。彼女は監視の目をかいくぐり、自分の子供たちをわざと余家の者の目に触れさせます。側室に子供までいると知った余家は大騒ぎ。余嫣紅の母は顧家へ乗り込み、子供ごと追い出すよう要求します。

しかし、顧廷燁は頑として朱曼娘と子供たちを手放そうとしません。それどころか、慰謝料代わりに価値ある塩荘を三つも譲ると言い出す始末。この態度に余夫人(よふじん)は完全に愛想を尽かし、縁談は完全に破談となります。

息子が家の大事を潰したことに激怒した父・顧偃開(こえんかい)は、顧廷燁を家法で厳しく打ち据えます。色におぼれて道理を忘れるとは!と怒鳴る父に対し、顧廷燁は亡き母への恨みを口にし、親子の断絶は決定的となってしまうのでした。

『明蘭~才媛の春~』第18話の感想

今回は、各キャラクターの性格がより深く、そして鮮明に描かれた回でした。特に印象的だったのは、明蘭の覚悟です。彼女は親友である嫣然を守るため、自ら矢面に立ちました。それは単なる友情だけでなく、嫣然の姿にもし自分だったらと未来の我が身を重ねていたからでしょう。彼女の聡明さは、ただ学があるだけでなく、厳しい状況を生き抜くための知恵と行動力に裏打ちされているのだと改めて感じさせられます。

対照的に、顧廷燁の盲目さが際立ちました。英雄的な一面を持つ彼が、朱曼娘のこととなると途端に判断が鈍る。彼女の芝居にころりと騙され、彼女を守るためなら家や財産、新たな縁談さえも犠牲にしてしまう頑固さには、呆れると同時に、彼の孤独や愛情への渇望が垣間見え、複雑な気持ちになります。

そして、朱曼娘の計算高さと執念は、後宅の女性の戦いの恐ろしさを象徴していました。涙を武器に男を惑わし、子供さえも策略の駒として使う。彼女の存在が、物語に緊張感と深みを与えています。

つづく