顧廷燁(こていよう)と激しく衝突し、長年の確執が悲劇的な結末を迎えます。父の死をきっかけに、これまで慈母のように振る舞っていた継母・小秦氏(しょうしんし)が本性を現し、顧廷燁(こていよう)は父殺しの汚名を着せられ顧家から追放されてしまいます。全てを失い絶望する彼を、親友の盛長柏(せいちょうはく) が案じますが、追い打ちをかけるように、愛人の朱曼娘(しゅまんな)にも不穏な動きが見え始めます。公私ともに最大の試練が顧廷燁を襲う、波乱の回です。
「明蘭~才媛の春~」あらすじネタバレ19話
いやあ、今回の19話は本当に息が詰まる展開でしたね!顧廷燁(こていよう)がこれでもかというほど、どん底に突き落とされていく様子は、見ていて胸が苦しくなりました。
父との決別、そして仕組まれた悲劇
物語は、顧廷燁(こていよう)から勘当を言い渡される、衝撃的なシーンから始まります。顧廷燁(こていよう)氏への想いや、生まれることのなかった弟への父の気持ちを涙ながらに問い詰めます。しかし、その想いが通じる前に、父は血を吐いて倒れてしまうのです。
ここからが、継母である小秦氏(しょうしんし)の恐ろしい策略の始まりでした。彼女は心から心配するふりをして、顧廷燁に遠くの医者を呼びに行かせます。しかし、彼が必死で医者を連れて戻ったときには、屋敷の門は固く閉ざされ、中に入れてもらえません。兄の顧廷煜(こていよく)にも罵られ、なす術がないまま時間だけが過ぎていきます。
ようやく屋敷に入れた時には、父はすでに息絶えていました。そして、顧廷燁を待っていたのは、小秦氏(しょうしんし)の豹変した姿。彼女は顧廷燁が父を気死させたと激しく罵り、医者を呼びに行かせたことなど知らないとシラを切ります。長年、慈母の仮面を被り続けてきた彼女が、ついにその本性を現した瞬間でした。顧廷燁は、これまでの優しさが全て自分を破滅させるための罠(捧殺)だったと悟り、心を踏みにじられるような絶望感とともに、顧家を去るのでした。
唯一の光と、新たな絶望の影
失意の底にいる顧廷燁を慰めたのは、親友の盛長柏(せいちょうはく) でした。彼は、父の死は顧廷燁のせいではなく、小秦氏(しょうしんし)が周到に張り巡らせた罠のせいだと諭します。この友情には、本当に心が救われますね。さらに、明蘭(めいらん)も長柏に頼んで、手作りの菓子を届けるなど、そっと彼を気遣います。こういうさりげない優しさが、明蘭の魅力ですよね。
しかし、悲劇はまだ終わりません。顧廷燁が身を寄せた家では、乳母の常(じょう)ばあやが彼の身を案じる一方、愛人の朱曼娘(しゅまんな)は全く別の顔を見せ始めます。
顧廷燁が財産を失い、科挙への道も断たれたと知ると、彼女の態度は一変。常ばあやは、朱曼娘(しゅまんな)が夜な夜な家財道具を盗み出し、質に入れていることに気づきます。信じようとしない顧廷燁でしたが、常ばあやに懇願され、ついに自分の目で確かめることに。
尾行した先で彼が見たのは、死んだと聞かされていた朱曼娘(しゅまんな)の兄に、金品を渡す彼女の姿でした。全てが嘘だったのです。その夜、何も知らないふりをして子供たちのために作った金の錠前を出すよう言うと、とっくに売り払っていた朱曼娘は慌てて言い訳をするのでした。顧廷燁の人間不信は、もはや限界に達していることでしょう。
『明蘭~才媛の春~』第19話の感想
今回のエピソードは、人間の信頼がいかに脆く、そして悪意がいかに深く根を張るかを見せつけられました。長年信じてきた継母・小秦氏の裏切りは、彼女の周到な計画性も相まって、本当に恐ろしかったです。彼女が仮面を剥ぎ取った瞬間の顧廷燁の絶望を思うと、胸が締め付けられます。
そんな暗闇の中だからこそ、盛長柏(せいちょうはく) や明蘭が見せる真心が、ひときわ温かい光として感じられました。特に、厳しい父から釘を刺されてもなお、友のために行動する長柏の姿は印象的です。
しかし、安堵したのも束の間、今度は愛する女性だと思っていた朱曼娘の裏切りが発覚します。公私にわたって全てを失い、信じるものを根こそぎ奪われた顧廷燁。彼がこれからどう立ち直っていくのか、その過程から目が離せません。人の心の光と闇が、強烈な対比で描かれた回でした。
つづく