呉大娘子(ごだいじょうし)の屋敷に一人だけ招かれた明蘭(みんらん)。そのことが、かねてから明蘭に嫉妬していた姉・墨蘭の心を激しくかき乱します。日に日に増していく墨蘭の敵意は、やがて姉妹間の小さな亀裂では済まされない、盛家全体を揺るがす大きな事件へと発展。降りかかる火の粉に対し、明蘭はただ耐えるだけではありませんでした。自らの身を守り、理不尽な仕打ちに立ち向かうため、彼女はある覚悟を決めます。果たして明蘭は、嫉妬の渦巻く屋敷の中で、自らの立場を守り抜くことができるのでしょうか。

「明蘭~才媛の春~」あらすじネタバレ30話

いやあ、今回の『明蘭』はすごかったですね!女の嫉妬ってここまで人を狂わせるのかと、画面の前で固まってしまいましたよ。そ

事の発端は、またしても呉大娘子(ごだいじょうし)からのお誘い。前回、ポロ大会で明蘭をえらく気に入った呉大娘子(ごだいじょうし)が、今度は自宅の集まりに招待したいと言ってきたんです。でも、これに大奥様の王若弗(おうじゃくふつ)が如蘭が風邪だからという理由で、娘たちは誰も行かせないと断っちゃう。まあ、表向きは娘たちを平等に…ってことですが、本音は墨蘭を行かせたくないだけ(笑)。

ところが、夫の盛纮(せいこう)に言いくるめられ、結局は明蘭だけが行くことに。この時点で、墨蘭の嫉妬ゲージはすでにマックス寸前!明蘭が出かける前に嫌味を言ってみるも、最近めきめきと口が達者になった明蘭に軽くあしらわれてしまいます。

さて、呉大娘子の屋敷から帰ってきた明蘭。お土産の腕輪を如蘭にあげたり、かんざしを墨蘭に渡そうとしたり、姉妹仲を取り持とうと振る舞います。でも、墨蘭にしてみれば、それはもう火に油!今日はいろんなお屋敷の若様たちにお会いしましたわなんて明蘭が悪気なく(いや、絶対わざとだ!)言うものだから、墨蘭の顔はみるみるうちに般若のよう…。

ついに、堪忍袋の緒が切れた墨蘭。明蘭からの贈り物を投げ捨て、侍女同士の口論をきっかけに、ついに明蘭のいる部屋へ乗り込んできます!

今度、呉大娘子に招待状を送ってもらうよう頼んであげますわという明蘭の追い打ち(?)で、墨蘭は完全に逆上!取っ組み合いの喧嘩になり、なんと墨蘭は割れた陶器の破片で明蘭の顔を切りつけてしまうんです!美しい明蘭の顔に、一筋の赤い血が…。もう、見てるこっちがきゃー!って叫びそうになりましたよ。

現場に駆けつけた大奥様が墨蘭を叱りつけようとしますが、そこへ墨蘭の母・林噙霜(りんきんそう)がすっ飛んでくる。お得意の泣き落としと巧みな話術で、またもや大奥様を言いくるめようとします。本当にこの親子のタッグは厄介ですよね!

しかし、今回はそうはいきません。すべてを見通していた盛おばあ様と、帰宅した父・盛纮(せいこう)の前で、ついに姉妹対決の時が訪れます。

墨蘭は明蘭が母を侮辱したからだと嘘の証言。対する明蘭は、涙ながらに反論しつつ、数日前に墨蘭のスカートを泥で汚した一件を持ち出します。あれは、男性がいる方へ行こうとするお姉さまの名誉を守るためだったのですと。そして、盛おばあ様が墨蘭の手を確認させると、そこには陶器の破片を握りしめた跡がくっきりと!

はい、これで勝負あり!嘘がバレた墨蘭は、父・盛纮から罰として手のひらを叩かれ、祠堂に閉じ込められることになりました。いやー、スカッとしましたね!

そして物語の最後、明蘭はおばあ様に驚きの真相を打ち明けます。呉大娘子が自分に執心なのは、息子の梁晗(りょうかん)が素行不良で、その後始末ができるような賢い嫁を探しているからだと見抜いていたのです。すべては明蘭の計算通りだったというわけ。ただやられるだけじゃない、明蘭の聡明さと強かさが光る回でした。

『明蘭~才媛の春~』第30話の感想

今回のエピソードは、これまで溜まりに溜まった盛家の膿が一気に噴出したような、強烈な回でした。特に、墨蘭の嫉妬心が暴走し、明蘭の顔を傷つけるシーンは衝撃的でしたね。林噙霜(りんきんそう)譲りの悪知恵はあっても、本質的な賢さに欠ける墨蘭が、自らの行動で墓穴を掘っていく様は、ある意味で見事としか言えません。それに対し、明蘭の立ち回りは圧巻の一言。ただの被害者で終わらず、この騒動すらも利用して墨蘭親子を追い詰める計算高さと度胸には舌を巻きます。彼女がただの優しい娘ではない、生き抜くための強かな才媛であることが改めて示されました。大奥様の単純さや盛纮の甘さが、結果的に事態を悪化させるスパイスになっているのも、このドラマの面白いところ。今回の事件を経て、盛家の力関係がどう変わっていくのか、目が離せません。

つづく