明蘭(みんらん)の縁談は、彼の従妹・曹錦繡(そう きんしゅう)の存在によって予期せぬ困難に見舞われる。明蘭は、女性としての幸せについて深く考えさせられることに。一方、姉の如蘭(じょらん)にも母が決めた縁談が持ち上がるが、彼女には心に決めた相手がおり、強く反発する。そんな中、戦から凱旋した顧廷燁(こていよう)が、突然、盛家に求婚の意を伝えてくる。彼の驚くべき申し出は、盛家の姉妹たちの運命の歯車を大きく回し始めるのだった。

「明蘭~才媛の春~」あらすじネタバレ38話

前回、明蘭(めいらん)と賀弘文(がこうぶん)の縁談に横やりを入れてきた、賀弘文の従妹・曹錦繡(そう きんしゅう)。今回はその母親までしゃしゃり出てきて、事態はさらに泥沼化!病床の未来の姑の隣で娘を側室に!と泣き落としにかかる曹母。これには明蘭もウンザリ。彼の縁談は私には関係ありませんと突き放しますが、相手は逆ギレして明蘭を罵る始末。

そこに駆けつけた賀弘文が曹母を制止し、さらに盛おばあ様と賀おばあ様も登場!盛おばあ様はうちの明蘭は悪くない!とピシャリ。賀おばあ様も孫の不甲斐なさに、この縁談はもうダメだと悟ったのか、明蘭は弘文の妹のようなものなんて言い出す始末。賀弘文はなんとか誤解を解こうと必死ですが、時すでに遅し、という感じですね。

馬車の中でなんで私が我慢しなきゃいけないの!と悔しがる明蘭。その気持ち、痛いほどわかります。

一方、五姉の如蘭(じょらん)は、母の王若弗(おうじゃくふつ)が勝手に決めた縁談に戦々恐々。想い人である文炎敬(ぶんえんけい)との恋を諦めきれず、明蘭に泣きつきます。姉妹の絆が試される展開ですね。

そんな中、賀弘文が盛家を訪れ、驚きの事実を告げます。なんと曹錦繡は、嫁ぎ先で薬を盛られて子供が産めない体になっていたのです。同情した賀弘文は、彼女を義理の妹として引き取りたいと提案します。しかし、これを聞いた明蘭の心は、もうすっかり冷めていました。男の人のために、自分を見失って狂女のようになりたくない。そう語る彼女の瞳には、確かな決意が宿っていました。

そして、物語は大きく動きます!

戦で大勝利を収めて都に帰ってきた顧廷燁(こていよう)が、なんと盛家に求婚!兄の長柏(ちょうはく)を通じて、美しく、性格の良いお嬢さんをと申し入れます。これを聞いた盛纮(せいこう)は、てっきり如蘭のことだと思い込み大騒ぎ!盛纮(せいこう)の過去の素行を気にするものの、王若弗は彼の出世ぶりに目がくらみ、すっかり乗り気です。

しかし、当の如蘭はあんな人、絶対に嫌!と断固拒否!困り果てた王若弗は、最近仲の良い明蘭に説得を頼みます。夜、明蘭は泣きじゃくる如蘭のもとへ。顧廷燁は長柏様の親友なのだから、悪い人ではないはずと慰めますが、如蘭の心は文炎敬一筋。

一体、顧廷燁の真意はどこにあるのか? そして、姉妹たちの恋の行方はどうなるのか? 複雑に絡み合った縁談の糸が、盛家を大きく揺るがし始めます!

『明蘭~才媛の春~』第38話の感想

今回のエピソードは、登場人物それぞれの幸せの形が浮き彫りになった回でした。賀弘文との縁談を通じて、女性が結婚に何を求めるのか、そして何を犠牲にしなければならないのかを突きつけられた明蘭。彼女が最終的に下した自分を偽ってまで結婚はしないという決断は、彼女の精神的な成長を強く感じさせました。一方で、身分の違いという障害がありながらも、純粋な愛を貫こうとする如蘭の姿もまた、心を打ちます。

そして、なんといっても顧廷燁の行動でしょう。彼の求婚は、一見すると唐突で、その真意が読めません。しかし、彼が盛家の家風を評価している点や、長柏を通じて話を通す周到さから、単なる思いつきではないことが伺えます。彼のこの一手によって、明蘭、如蘭、そして盛家全体の運命が大きく動き出す予感がします。それぞれの思惑が交錯し、物語に一層の深みと緊張感を与えた、見ごたえのある一話でした。

つづく