顧家の奥方様となった明蘭(みんらん)は、夫・顧廷燁(こていよう)から皇荘の管理を任される。しかし、現地に乗り込むと、長年私腹を肥やしてきた悪質な管理人・呉光(ごこう)に行く手を阻まれてしまう。呉光は荘園の莫大な借金を盾に明蘭を脅し、彼女は手も足も出ない状況に。帰宅した顧廷燁は、怒りに震える明蘭のために自ら問題解決に乗り出すことを約束する。夫婦が初めて力を合わせ、家の外の大きな困難に立ち向かう。

「明蘭~才媛の春~」あらすじネタバレ47話

今回は、新婚ほやほやの明蘭が、夫・顧廷葉(こていよう)から任された皇荘(皇帝の荘園)の経営立て直しに乗り出すお話からスタートします。でも、一筋縄でいかないのがこのドラマの面白いところですよね!

荘園古岩荘に乗り込んだ明蘭を待っていたのは、まるで悪代官のような管理人・呉光(ごこう)とその一味。彼らは長年、荘園の利益を好き放題に搾取していたのです。明蘭が帳簿の調査を始めようとすると、呉光はわざとらしく小作人が明蘭の部下を捕らえたのを見せつけ、牽制してきます。

さらに呉光は、荘園が抱える莫大な借金の証文を突きつけ、この借金を公にされたくなかったら、俺たちに手を出すなと脅迫!これにはさすがの明蘭も手が出せず、夜、山積みの借用書を前に無頼!クズ!と怒りを爆発させます。

そこへ戦場から帰ってきたのが、我らがヒーロー顧廷燁(こていよう)!妻がプンプン怒っている姿を見て、彼は思わず笑ってしまいます。これまで猫のように爪を隠してきた明蘭が、自分の前でこんなに感情をむき出しにしているのが、彼にはたまらなく愛おしいんですね。

俺が明日、その呉光とやらに会ってやろうと頼もしい一言。明蘭は、家のことで夫に迷惑をかけると恐縮しますが、顧廷燁(こていよう)はこれは家のことじゃないと諭します。皇帝(趙宗全(ちょうそうぜん))が即位したとはいえ、まだ権力基盤は盤石ではなく、皇荘にすら自由に口出しできない。だから呉光のような小役人がのさばるのだと、冷静に状況を分析します。

その夜、明蘭は顧廷燁の脱いだ服に血痕を見つけて肝を冷やしますが、それは彼の血ではないと聞いて一安心。夫が命がけで築いたこの家を、自分が必ず守り抜くと改めて心に誓うのでした。そんな明蘭に、顧廷燁はもし俺が浮気したら、お前が毒で俺を殺せなんて、とんでもない冗談を言って明蘭をドキッとさせます。夫婦の信頼関係が垣間見える、ちょっとドキドキするシーンでしたね。

翌日、顧廷葉は有言実行。呉光を呼び出し、小作人たちに褒美を与えると宣言します。金は自分たちが管理したい呉光たちをよそに、顧廷燁はすでに小作人たちを呼び集めていました。そして、単刀直入に虐待はなかったか?と問いかけます。

最初は口をつぐんでいた小作人たちも、一人が勇気を出すと、堰を切ったように呉光たちの搾取、暴行、そして婦女暴行といった非道の数々を告発!事態を重く見た顧廷燁は役人を呼びますが、呉光はまだ皇室の面子を潰す気かと強気です。

しかし、顧廷燁はそんな脅しに屈する男ではありません!彼はなんと、あの莫大な借金の証文をすべて火の中に放り投げ、この数万両の銀子は俺が払う!と宣言。呉光たちを荘園から追放することに成功するのでした。

帰り道、明蘭は呉光たちを法で裁けず、大金まで払って追い出す結果に不満顔。正義はどこにあるのかと憤ります。顧廷燁はそんな彼女を見て、ただ静かに微笑むだけ…。

その笑顔の意味は、すぐに明らかになります。呉光たちは大金を手にした直後、強盗に襲われ、足を叩き折られるという末路を辿ったのです。…ええ、もちろん、その強盗が誰の手配かなんて、言うまでもありませんよね!顧廷燁の容赦ない一面が炸裂した瞬間でした。

場面は変わり、宮中では太后が顧廷燁の剛腕ぶりに感心しつつも、将来手ごわい相手になると警戒を強めます。一方、澄園では、明蘭が春になって初めての宮中への挨拶のため、身支度を整えていました。かつて恐ろしい経験をした皇宮へ再び向かうことに、彼女は不安を隠せないのでした。

『明蘭~才媛の春~』第47話の感想

今回のエピソードは、顧廷燁という人物の多面的な魅力が存分に発揮された回でした。妻である明蘭の前では、彼女の怒りさえも愛おしむ余裕と優しさを見せる一方で、敵に対しては一切の情けをかけない冷徹さと、法をも超越する実行力を見せつけます。借金の証文を燃やすシーンの豪胆さには、思わず声が出ました。彼の行動は、単なる正義の執行ではなく、皇帝の権力が及ばない領域で、自分の家族と民を力で守るという強い意志の表れです。明蘭が彼の支えを得て、ただの奥方様ではなく、家を守る当事者として成長していく過程も丁寧に描かれており、二人の絆がより一層深まったことを感じさせます。悪を成敗する爽快感だけでなく、その裏にある政治的な駆け引きや、顧廷燁の裏の顔も描くことで、物語に深みを与えていました。

つづく