顧家の女主人として初めて入宮した盛明蘭(みんらん)は、早速、権力を手放さない皇太后との頭脳戦を繰り広げることになります。夫・顧廷燁(こていよう)の支えと自らの機転で難局を乗り切る明蘭。その頃、朝廷では新帝と皇太后の対立が深刻化していました。そんな中、逆賊の残党を捜査する役目を担った斉衡(せいこう)は、その厳しい追及の手を顧家の親族にまで伸ばします。公明正大な斉衡の行動が、顧家に新たな波乱を巻き起こすことになります。

「明蘭~才媛の春~」あらすじネタバレ48話

新婚の甘い時間もつかの間、明蘭と顧廷燁(こていよう)の前には朝廷の権力争いという大きな波が押し寄せてきます。第48話は、宮中の腹の探り合いと、かつての想い人・斉衡(せいこう)の思わぬ形での再登場が見どころですよ!

宮中へ向かう明蘭の馬車を、後ろからそっと見守るようについてくる顧廷燁(こていよう)。その優しさに、同行していた小沈氏は羨ましさを隠せません。明蘭も夫の深い愛情に喜びを感じつつ、少し優しすぎるのでは?なんて思ってしまうほど、幸せいっぱいな様子からスタートします。

しかし、宮中に着くと雰囲気は一変。皇后に挨拶へ向かうはずが、なんと皇太后に呼び出されてしまいます。これには小沈氏も真っ青。皇太后は沈姉妹のことを快く思っておらず、会うたびに嫌味や説教ばかり。明蘭まで巻き込まれてしまうのではないかと気が気ではありません。

案の定、皇太后は自分の息のかかった宮女を皇后の元へ送り込もうと画策していました。皇后が帝の倹約令で、これ以上は養えませんとやんわり断ると、今度は小沈氏、そして明蘭に白羽の矢が立ちます。

ここで明蘭が機転を利かせます!にこやかに微笑みながら、実は夫が、軍の未婚の兵士たちのために、家の侍女とのお見合いを考えておりまして…と切り出します。皇太后が宮中で育った者が辺境の苦労に耐えられるものかと口にすると、すかさず皇后が先帝の例を出して援護射撃!見事な連携プレーで、皇太后の企みを阻止することに成功しました。

宮殿の外では、心配した顧廷燁が待っていました。彼が推薦した宦官からの知らせで、明蘭が皇太后に呼ばれたと知り、いてもたってもいられず駆けつけてくれたのです。自分のせいで面倒をかけたと謝る明蘭に、顧廷燁は気にするなと一言。そして、皇太后が玉璽を渡さず権力を握り続け、新帝と対立しているという朝廷の深刻な状況を語ります。これから先、新帝の右腕である自分たちの家には、ゆっくりお酒を飲む暇さえなくなるかもしれないと、覚悟をにじませるのでした。

その言葉通り、朝議では皇太后が垂簾聴政を行い、新帝の発言を遮ってしまいます。さらに、逆賊の件を徹底的に調査するよう主張する斉衡(せいこう)を呼び寄せ、独断で裁可を下す始末。新帝の悔しそうな顔といったら…!一刻も早く玉璽を取り戻すことが急務ですが、顧廷燁は力ずくではなく知恵で奪うべきだと冷静です。

その斉衡は、早速逆賊の協力者を洗い出すため、なんと顧家の四房と五房の息子たちを捕らえてしまいます。叔父たちが泣き叫んでも、斉衡は鉄面無私。自分の実家である斉国公(せいこくこう)家でさえ容赦なく捜査します。

叔母たちは小秦氏(しょうしんし)に泣きつきますが、彼女は斉家とは疎遠で…と断りつつ、すべての矛先を顧廷燁に向けるよう、巧みに誘導するのでした。

顧廷燁からその話を聞いた明蘭は、斉衡が私情で動くような人間ではないと信じます。夫の言う通り、案の定、四嬸嬸と五嬸嬸が家に乗り込んできました。顧家は一蓮托生!と騒ぎ立てますが、明蘭はひたすらとぼけ続けます。そして、大変!蓉姐がいなくなった!と小桃(しょうとう)に言わせ、大急ぎでその場を離れるという鮮やかな手口で、厄介な親戚たちを煙に巻くのでした。

一方、斉国公(せいこくこう)府では、斉衡とその継室・申氏の間に冷たい空気が流れていました。仕事に没頭し、一ヶ月も部屋に戻らない夫に、申氏は不満を募らせます。斉衡は君を裏切ることはしないとだけ告げますが、申氏は彼の心が自分にないことを感じ取っていました。そして、侍女から旦那様は昔、ある庶女に本気だったという噂を聞き、その相手が誰なのかを調べさせることを決意するのでした…。

『明蘭~才媛の春~』第48話の感想

今回は、宮中での華やかながらもヒリヒリするような心理戦と、顧家の内憂外患が同時に描かれ、物語に一層の深みを与えていました。特に印象的だったのは、明蘭の成長です。かつては自分の身を守ることで精一杯だった彼女が、今や顧家の女主人として、皇太后や厄介な親戚たちを堂々と、そして知恵で渡り歩く姿には感心させられます。顧廷燁という絶対的な味方を得たことで、彼女本来の聡明さがさらに輝きを増したように感じます。

一方で、斉衡の変貌ぶりは見ていて胸が痛みました。清廉潔白で理想に燃えていた青年が、現実の厳しさを知り、私情を押し殺して職務を全うする姿は痛々しくもあります。彼の選んだ道が、今後明蘭たちとどう交錯していくのか、目が離せません。それぞれのキャラクターが抱える事情や立場が複雑に絡み合い、重厚な人間ドラマが展開されていく様に引き込まれました。

つづく