斉国公(せいこくこう)府の若様・斉衡(せいこう)からの贈り物を巡り、盛家の姉妹たちの間で見えない火花が散る。自分の立場をわきまえる明蘭は、波風を立てないよう賢く立ち回るが、その行動が斉衡の心を深く傷つけてしまう。一方、盛家には永昌伯爵家から新たな縁談の気配が。色めき立つ母と姉たちを横目に、明蘭は騒動に巻き込まれていく。さらに、顧廷燁(こていよう)の複雑な家庭の事情も明らかになり、若き登場人物たちの想いと運命が静かに交差し始める。
「明蘭~才媛の春~」あらすじネタバレ5話
斉衡(せいこう)からの贈り物、その行方は…
物語は、盛家の私塾に通う娘たちのシーンから始まります。如蘭が、斉国公府の若様・斉衡(せいこう)からもらったという高価な筆を自慢げに見せびらかしています。それを聞いた墨蘭は、もちろん黙っていません。斉衡様があなたに?と、嫌味たっぷりにチクリ。
そんな姉たちのやり取りを見ていた我らが明蘭、ここで見事な立ち回りを見せます!争いを避けるため、どうぞお二人でとあっさり筆を譲ってしまうんです。これには如蘭も墨蘭も大喜びですが、明蘭に感謝する気はサラサラない様子。特に墨蘭は、母である林噙霜(りんきんそう)と側室の子でも寵愛さえあれば嫡女より上よ!なんて、斉家への嫁入りを夢見てうっとり。この母娘、本当に強かですよね…。
再会と、よみがえる記憶
場面は変わって、盛家の書塾。長柏と長楓が顧廷燁(こていよう)を迎えに行きます。なにやら顧廷燁(こていよう)、大きな荷物と書生、さらには女性まで連れてきた様子。この女性は兄に財産を騙し取られた気の毒な方だそうで、顧廷燁が世話をしているんだとか。彼の面倒見の良さがうかがえますね。
一方、明蘭は書塾へ向かう途中で、侍女の小桃(しょうとう)の肩にもたれて居眠り。なんて可愛らしいんでしょう!そこへ通りかかったのが、なんと斉衡。彼は眠っている明蘭の顔に日が当たらないよう、扇でそっと風を送ってあげるんです。少女漫画のワンシーンみたいで、キュンとしちゃいますよね!
しかし、その甘い雰囲気は顧廷燁の登場で一変。彼が斉衡に声をかけたことで明蘭は目を覚まします。驚いたことに、顧廷燁と斉衡は叔父と甥の関係だったんですね。顧廷燁との再会は、明蘭に亡き母・衛恕意(えいじょい)が亡くなった日の辛い記憶を思い出させてしまいました。
若様の失恋と、顧廷燁の受難
書塾では、斉衡が如蘭の持つ筆に見覚えがあることに気づきます。あっけらかんと明蘭にもらったのと話す如蘭。それを聞いた斉衡の、あのガッカリした顔といったら…!明蘭が自分からの贈り物を他人に譲ってしまったと知り、彼の心は深く傷つきます。
明蘭の侍女・小桃(しょうとう)は、そんな斉衡にこれ以上贈り物をされると、若様の名誉に傷がつきますと伝えに行きます。これはもちろん、身分の違いをわきまえる明蘭の苦渋の決断。しかし、想いが届かない斉衡は、やりきれない気持ちを抱えて酒楼へと向かうのでした。
その頃、顧廷燁は実家で大変なことになっていました。遊郭からの借金の催促が来て、父の顧偃開(こえんかい)が大激怒!本当は他の兄弟が作った借金を押し付けられただけなのに、父は聞く耳を持ちません。母方の財産を遊びで使い果たしおって!と、顧廷燁は激しく鞭で打たれてしまうのでした。彼の家庭環境、複雑すぎます…。
屏風の裏で、女の戦いが勃発!
盛家には、永昌伯爵府の呉大娘子(ごだいじょうし)と、その息子・梁晗(りょうかん)が訪れていました。新たな縁談のチャンスとばかりに、正室の王若弗(おうじゃくふつ)は娘の如蘭を、側室の林噙霜(りんきんそう)は娘の墨蘭を、それぞれ着飾らせて待機させます。
ところが、待てど暮らせどお呼びがかかりません。しびれを切らした墨蘭は、なんとこっそり前庁を覗き見!それを見つけた如蘭も、嫌がる明蘭を引っ張って後を追います。
屏風の裏に隠れた三人は、客間にいる斉衡と梁晗(りょうかん)をこっそり品定め。しかし、言い争いを始めた如蘭と墨蘭の声が、ついに前庁にいる男性陣に聞こえてしまいます!その瞬間、墨蘭が取った行動がすごい。なんと彼女、とっさに如蘭と明蘭を前へ突き飛ばし、自分は私は何もしていませんとばかりに、その場に無実のな顔で立っているではありませんか!
いやー、墨蘭の計算高さと腹黒さ、ここに極まれり、ですね。この一件で、明蘭と如蘭はどうなってしまうのでしょうか。
『明蘭~才媛の春~』第5話の感想
今回は、それぞれのキャラクターの立場や性格がよりくっきりと浮かび上がった回でした。身分が低いために自分の気持ちを押し殺し、賢く立ち回るしかない明蘭の健気さには胸が締め付けられます。一方で、彼女に一途な想いを寄せる斉衡の純粋さが、その切なさを一層際立たせていました。彼の恋心が空回りしてしまう様子は、見ていて本当にもどかしいですね。
また、奔放に見えて実は複雑な家庭環境に苦しむ顧廷燁の姿も印象的でした。そして何と言っても、盛家の姉妹たちの火花散る女の戦い!特に屏風裏での攻防は、墨蘭のしたたかさが際立つ名場面だったのではないでしょうか。彼女たちの嫉妬や策略が渦巻く中で、明蘭がどう生き抜いていくのか。登場人物たちの人間模様がより深く描かれ始め、物語から目が離せなくなってきました。
つづく