康王氏殺害の嫌疑をかけられた顧廷燁(こていよう)は、王家と小秦氏(しょうしんし)によって朝廷で弾劾される。盛家の名誉を守るため、顧廷燁はあえて不利な状況を受け入れ、妻の明蘭(みんらん)にも固く口止めする。しかし、敵の策略はそれだけでは終わらなかった。かつて顧廷燁と因縁のあった朱曼娘(しゅまんな)までもが朝廷に現れ、彼を殺人者だと告発する。四面楚歌の状況に追い込まれ、ついに投獄されてしまう顧廷燁。愛する夫を救うため、明蘭は決死の覚悟で行動を開始する。

「明蘭~才媛の春~」あらすじネタバレ71話

今回は顧廷燁(こていよう)にとって、まさに嵐のような回。これまで燻っていた火種が一気に燃え上がり、二人を絶体絶命の危機へと追い込みます。

小秦氏(しょうしんし)、ついに本性を現す

これまで猫をかぶっていた小秦氏(しょうしんし)が、ついにその牙をむき出しにしました。顧廷燁(こていよう)を陥れる計画に怖気づいた四房夫婦に対し、今更裏切るなんて許さないわよ!と一喝。顧家の財産と太后の後ろ盾をちらつかせ、彼らを完全に言いなりにしてしまいます。あの静かな微笑みの裏に、こんな恐ろしい顔が隠されていたなんて…。

朝廷での泥仕合!次々と繰り出される嘘の告発

王家の老太太が登聞鼓(とうぶんこ)を叩き、朝廷で顧廷燁(こていよう)が康王氏を殺した!と訴え出たところから、悪夢の弾劾ショーが始まります。小秦氏(しょうしんし)や四房、康家の者たちが次々と現れ、口からでまかせのオンパレード!

康王氏は火事を消そうとして亡くなったのです

そもそも火をつけたのは顧廷燁様ですわ

と、白を黒と言いくるめる証言の数々。顧廷燁が、康王氏が盛家の祖母を毒殺しようとした事実を明かそうとすると、兄の盛長柏(せいちょうはく) が必死に制止。盛家の名誉を守るため、長柏は真実を言えなかったのです。結局、皇帝・趙宗全(ちょうそうぜん)は真相究明を大理寺に命じました。

夫の覚悟と妻の涙

朝議の後、顧廷燁は真実を証言させまいと、なんと長柏を気絶させて馬車に押し込めるという荒業に!盛家を巻き込むわけにはいかない、という彼の悲壮な覚悟が伝わってきます。

その夜、屋敷で待つ明蘭(みんらん)はすべてを知っていました。なぜ一人で罪を背負うの!と涙ながらに夫を責めます。もし康王氏の罪が公になれば、盛家の女性たちの名誉は傷つき、長柏の官僚としての道も閉ざされてしまう…。すべてを理解しているからこそ、一人で背負おうとする夫がもどかしく、そして愛おしいのです。

顧廷燁は明蘭(みんらん)を強く抱きしめ、お前がいなければ、俺はただの根無し草だと告げます。翌朝、息子を抱いて夫を見送る明蘭の姿は、ただひたすらに健気で、胸が締め付けられました。

朱曼娘(しゅまんな)、最悪のタイミングで再登場!

顧廷燁への風当たりが強まる中、あの朱曼娘(しゅまんな)が白家の者と朝廷に登場!これが決定打となってしまいます。

この男は私を無理やり妾にし、息子を殺したんです!

と泣き叫び、顧廷燁に掴みかかる朱曼娘(しゅまんな)。その鬼気迫る演技で、朝廷は彼女の言葉に傾いてしまいます。さらに小秦氏が顧廷燁は父親も怒りのあまり死なせた男ですと追い打ちをかけ、顧廷燁はついに宮中で拘束されてしまうのでした。

夫を救うため、明蘭、動く!

夫が投獄されたと聞き、崩れ落ちる明蘭。しかし、彼女はただ泣いているだけの女性ではありません。皇后に何度も面会を求めるも拒絶され、怒りのあまり登聞鼓を叩こうとさえします。

最終的に、英国公(えいこくこう)の娘・張氏(ちょうし)の侍女になりすまして宮中にもぐりこみ、皇后に直訴!最初は冷たかった皇后も、明蘭の必死の訴えと、かつて皇帝の危機を救ったのが自分だと明かしたことで、ついに顧廷燁との面会を許可します。

牢獄での再会、そして衝撃の提案

牢獄で再会した二人。明蘭は夫の体を気遣い、手作りの膝当てを渡します。それは、亡き母・衛恕意(えいじょい)が作ったものを手本にしたものでした。束の間の穏やかな時間もつかの間、顧廷燁は衝撃的な言葉を口にします。

和離(りこん)しよう

彼は、自分がいなくなっても明蘭が息子と生きていけるよう、財産の分与まで記した離縁状を用意していたのです。盛家に戻れ。そうすれば長柏が守ってくれると。

しかし、明蘭は断固として拒否!あなたを一人にはしない。今度は私があなたを守る番よと涙ながらに訴えます。もし離縁状に署名したら、私たちは終わり。賀弘文(がこうぶん)はまだ独り身よとまで言い放つ明蘭の気迫に、顧廷燁もついに折れ、離縁を諦めて彼女を抱きしめるのでした。

夫婦の絆の強さを再確認した二人。しかし、明蘭が牢を出ようとしたその時、皇帝の聖旨を読み上げる役人の姿が…。一体、何が待ち受けているのでしょうか。

『明蘭~才媛の春~』第71話の感想

今回は、これまでの物語で築き上げてきた顧廷燁と明蘭の夫婦関係が、最大の試練に直面する非常に重い回でした。四方八方から浴びせられる悪意と嘘の中で、お互いを守ろうとする二人の姿には胸を打たれます。特に、盛家を守るために一人で罪を背負おうとする顧廷燁の覚悟と、そんな夫を支えるためになりふり構わず行動する明蘭の強さ。彼女が皇后に直訴する場面は、本作屈指の名シーンではないでしょうか。そして、牢獄での離縁をめぐるやり取りは、二人の愛の深さを改めて証明するものでした。ただ甘いだけではない、苦難を共に乗り越えようとする覚悟に満ちた絆に、深く感動させられました。

つづく