今回は『無憂渡』第10話、半夏(ハンゲ)のドキドキな急接近シーンから、新たな妖(あやかし)の登場まで、見どころ満載でした。さっそく、あらすじとネタバレを詳しく見ていきましょう!

宣夜(センヤ)の機嫌取りと、まさかのハプニング!

前回、ちょっと気まずい雰囲気になってしまった半夏(ハンゲ)。宣夜の協力をどうしても得たい半夏(ハンゲ)は、手作りの染髪剤を手に彼の元を訪れます。崆峒子(こうどうし)のインチキを暴いて、まっとうな同業者の名誉を守りたいんだと必死に説明する半夏。

最初はそっけない態度の宣夜でしたが、半夏がかいがいしく髪を染め始めると、なんだかんだで受け入れてあげるのが彼らしいですよね。でも、ここでハプニング発生!半夏が力を入れすぎたせいで、黒い染料が飛び散ってしまいます。慌てて拭いてあげる半夏でしたが、その拍子にバランスを崩して、宣夜の腕の中にすっぽり!

しかも、宣夜の髪がちょうど半夏の口元にかかって、まるでヒゲが生えたみたいに(笑)。思わず吹き出してしまう宣夜の笑顔、最高でしたね!この一件で、半夏は宣夜の胸に夢で見た蛮瑛(ばんえい)と同じ傷跡があることに気づき、疑惑を深めるのでした。

死の予告?不吉な白いカラスの正体

そんな中、街では新たな怪事件が。以前、半夏の父・段恒英(だん こうえい)と同じように命の交換をされたのではと疑われていた高升(こうしょう)が城門から出て行った日、奇しくも崆峒子が転んだだけで死んでいたことが判明します。

さらに半夏は、崆峒子の肩に白いカラスがいたことを思い出します。急いで宣夜に知らせに行くと、そこには宣夜と話していた温剣(オン・ケン)という男が。そして、彼の頭上にも、あの不吉な白いカラスが旋回していたのです…!

宣夜の分析によると、この白いカラスは遅忘川(チ・ボウセン)の伴生妖物で、直接人を殺す力はないものの、死が近い者の元に現れる死の予告状のような存在だといいます。

死の宣告に怯える温剣に、宣夜は万が一に備え、家族に伝えるべきことは伝えておけと助言。家に帰った温剣は、いつも賭博のことで口うるさかった妻に、実は賭博はしておらず、へそくりを隠していただけだと正直に告白します。半信半半疑だった妻ですが、言われた場所を掘ってみると、本当に大金が出てきて驚愕するのでした。

命の交換と黒猫の伝説

その夜、眠る温剣の部屋に一匹の黒猫が忍び寄り、彼を見つめて舌なめずりを…。不穏な空気が漂います。

一方、旅を続ける半夏の叔父・段言秋(ダン・ゲンシュウ)という女将が営む奇妙な宿に泊まっていました。客は自分一人なのに、やけに広い屋敷と大勢の使用人。そして酒に酔った彼の前に、かつての想い人・曲蛮娘(キョク・バンジョウ)が現れるという、ミステリアスな展開も。

そして翌朝。ついに恐れていた事態が起こります。温剣が街を歩いていると、店の看板が落下し、直撃。彼は即死してしまいます。

しかし、ここからが衝撃の展開!宣夜と半夏が遺体の白布をめくると、そこにあったのは温剣ではなく、あの黒猫の死体だったのです。そして、死んだはずの温剣本人がひょっこり姿を現しました。

一体何が起きたのか?温剣の妻が真相を語ります。彼女は街で噂されていた猫妖に全財産を渡せば、命を交換してくれるという話を思い出し、夫が隠していたへそくりを全て差し出して、夫の命を救ってもらったと言うのです。

父の死の真相に繋がるかもしれない命の交換。半夏は、その方法を頼りに夜の街で黒猫を探し出し、父のことを尋ねようとしますが、黒猫は一瞬で姿を消してしまうのでした。

『無憂渡~瞳に映った真実の愛~』第10話の感想

今回は、半夏と宣夜の関係がまた一歩前進した回でした。染髪剤でのハプニングは、二人の間の緊張感を和らげる微笑ましいシーンでありながら、宣夜の胸の傷という新たな謎を提示する重要な場面でもありました。彼の素顔が少しずつ見えてくるたびに、キャラクターの魅力が増していきます。また、白いカラスという死の予告と、黒猫による命の交換という新たなファンタジー要素が物語に加わったことで、ミステリーがさらに深まりました。運命は変えられるのか、それとも代償が伴うのか、というテーマが興味深いです。特に、温剣の妻が夫を救うために全財産を投げ出す姿は、愛の形を考えさせられました。段言秋のサイドストーリーも不穏な空気を漂わせており、本筋とどう交錯していくのか、今後の展開から目が離せません。

つづく