いやあ、今回の『無憂渡』もすごかったですね!兄・言秋の愛の物語に決着がつき、一方で新たな謎と怪事件が勃発。宣夜(センヤ)の距離もぐっと縮まって、見どころ満載の第9話でした!

さっそく、あらすじとネタバレを振り返っていきましょう!

砕け散った兄の嘘と、暴かれた真実

薬舗で宣夜(センヤ)。父の死の手がかりを探ろうとしますが、宣夜(センヤ)は有料だとそっけない態度。そんな中、街で高官の息子・高升(こうしょう)が馬で人をはね殺す事件が発生し、またしても換命妖(かんめいよう)の影がちらつきます。

宣夜と一緒にいるところを兄の段言秋(ダン・ゲンシュウ)に見つかってしまった半夏(ハンゲ)。言秋は妖などいない!と頑なに信じようとせず、半夏を無理やり連れ帰ろうとします。これまで妹の言葉を気の迷いで片付けてきた兄。しかし、そんな彼の逃げ道を、宣夜は容赦なく断ち切りました。

宣夜が呼び出したのは、なんと兔妖の遅雪(チセツ)。目の前で愛らしい女性が妖の姿に変わるのを目の当たりにした言秋は、ついに崩れ落ちます。彼が本当に拒絶していたのは、妖の存在ではなく、愛する妻・曲蛮娘(キョク・バンジョウ)が、人を殺める妖であったという残酷な真実だったのです。

その夜、酒に酔った言秋は、これまで胸に秘めていた想いを吐露します。身分が違うと反対されながらも、唯一心を許せる存在だった曲蛮娘への愛を語り、彼女が俺を傷つけるはずがないと涙ながらに訴える姿は、本当に胸が締め付けられました。半夏から、曲蛮娘もまた兄を心から愛していたと聞き、言秋は泣き崩れるのでした。人として、妖として、決して結ばれることのなかった二人の愛の物語が、あまりにも悲しい結末を迎えました。

忍び寄る新たな妖と、危険な男の影

兄の件で世話になった宣夜に、感謝を伝える半夏。ふと彼の白髪に気づき、亡き父の髪を染めていた昔を思い出します。そんな二人の様子を、お付きの汀州(テイシュウ)は旦那様は素直じゃないんだからと見抜いていましたね。宣夜が半夏を特別に想っているのは、もう隠しきれないようです。

一方、殺人の罪に問われた高升は、権力を笠に着て反省の色もなし。即刻、斬首刑が言い渡されます。しかし、ここからが本当に恐ろしい展開でした…。

牢に忍び込んだ黒猫が人の姿に化け、高升を解放。翌日、身代わりが処刑された後、なんと猫妖が首を胴体にくっつけるという怪奇現象が発生!死体安置所からは悲鳴が響き渡り、換命妖の事件がまだ終わっていないことを不気味に物語ります。

父の死の真相を追う半夏は、凄腕と評判の捉妖師・崆峒子(こうどうし)を訪ねます。しかし、彼の肩にいた白鴉を雀不飛(じゃくふひ)の術ですねと褒めた途端、崆峒子の顔色が一変。邪門だ!と叫び、半夏を追い返してしまいます。帰り道、宣夜に止められた半夏は、崆峒子が破産した人々を騙す危険な男だと警告されるのでした。崆峒子は何を恐れているのか?そして彼の過去が、半夏の父の死とどう関わってくるのか、新たな謎が深まるばかりです!

『無憂渡~瞳に映った真実の愛~』第9話の感想

今回は、物語が大きく動いた回でした。特に、兄・言秋の悲恋に胸を打たれました。愛する妻が人殺しの妖だと知りながらも、その事実から目を背け、最後まで妻を信じようとした彼の姿は、愚かでありながらも純粋な愛の形だったと思います。酔って本心を吐露する場面は、彼の苦悩と愛情の深さが伝わってきて、涙なしには見られませんでした。一方で、宣夜と半夏の距離が縮まる様子には心が和みます。ぶっきらぼうな態度を取りながらも、半夏を危険から守ろうとする宣夜の優しさが随所に見られ、二人の関係の進展から目が離せません。新たな怪事件と謎の人物も登場し、物語はさらに深みを増しています。

つづく