妖怪ハンターの宣夜(センヤ)が目覚めると、そこは自分を知る人々から大毛と呼ばれる奇妙な世界だった。自分が妖怪の描いた絵の中にいると気づいた宣夜は、そこで行われる婚礼の花嫁が、想い人である半夏(ハンゲ)だと知る。しかし、半夏は宣夜の記憶を失っていた。彼女を救い出そうと必死に説得を試みる宣夜だが、新郎の幽篁(ユウコウ)や周囲の人々に阻まれ、捕らえられてしまう。果たして宣夜は、この謎に満ちた世界で、記憶のない半夏を救い出すことができるのだろうか。

「無憂渡~瞳に映った真実の愛~」あらすじネタバレ19話

目を覚ました宣夜(センヤ)、そこは全く知らない世界。しかも、なぜか男たちから兄貴と呼ばれ、街ゆく人々は皆、彼のことを大毛(ダーマオ)と呼ぶんです。一体何がどうなってるの!?って感じですよね。自分の体を見ると、なんとあの紋様が実体化しているじゃないですか!街角で起きた喧嘩で投げられた物が墨汁に変わるのを見て、宣夜(センヤ)はハッと気づきます。ここは…妖怪の絵の中だ!と。

そんな混乱の中、項山(シャン・シャン)兄弟たちがやってきて、兄貴、婚礼の輿担ぎに行くぜ!と半ば強引に連れていかれてしまいます。力もろくに入らない宣夜(センヤ)は、なすがまま。輿入れの際、よろけた花嫁を咄嗟に支えた宣夜は、どこか懐かしい不思議な感覚に襲われます。行列が葬列と鉢合わせて一時中断した隙に、宣夜は花嫁に俺の名は宣夜だと伝えようとしますが、世話役の女性に一喝されてしまいました。

諦めきれない宣夜は、婚礼の儀式の真っ最中に乱入!花嫁のベールを剥ぎ取ると、そこにいたのはやはり半夏(ハンゲ)でした。しかし、彼女は宣夜のことを全く覚えていません。宣夜が何かを言う前に、彼は捕らえられてしまいます。

柴房に閉じ込められた宣夜は、項山兄弟(コウザンきょうだい)に助け出されますが、彼はその場を去りません。夜、再び半夏(ハンゲ)の部屋へ忍び込むと、そこには浮かない顔をした彼女がいました。宣夜はここは絵の中だ、君以外はみんな偽物なんだ!と必死に訴えますが、半夏(ハンゲ)は彼を不審者扱いするばかり。そこへ新郎の幽篁(ユウコウ)が登場し、問答無用で宣夜に拳を叩き込みます。その瞬間、夜空に花火が打ち上がり、宣夜の意識は遠のいていきました。

次に目覚めた時、宣夜はまたあの見知らぬ部屋にいました。そう、時間がループしてしまったのです!全てが同じように繰り返される世界で、宣夜は今度は作戦を変えます。婚礼が行われる家へ向かい、新郎の幽篁(ユウコウ)に直接ここは絵の中だ。あなたも、花嫁も、輿担ぎの兄弟も、この絵の住人じゃないと説得を試みます。しかし、信じてもらえるはずもなく、部屋の調度品を壊してそれが墨に変わるのを見せても、狂人扱いされ再び捕らえられてしまいました。

そしてまた、花火の音と共にループ。三度目の正直とばかりに、宣夜は大胆な計画を立てます。輿担ぎの道中、項山兄弟(コウザンきょうだい)たちを巻き込んで、なんと花嫁の半夏を乗せた輿ごと強奪!アジトに連れ帰り、僕たちは絵の中に閉じ込められているんだと必死に説明します。半夏も彼の真剣な眼差しに、信じられないながらも何かを感じ始めた様子。しかし、宣夜が食べ物を探しに行った隙に、彼女は彼を殴って気絶させてしまうのでした。

そして四度目のループ…。宣夜はもうめげません。再び花嫁強奪計画を実行し、今度は半夏に反撃されないよう、部屋にある武器になりそうなものを全て外に放り出すという周到さ。果たして宣夜は、この終わらない一日から半夏を救い出し、絵の世界を脱出することができるのでしょうか。

『無憂渡~瞳に映った真実の愛~』第19話の感想

今回は、まさかのループものでしたね!主人公の宣夜が、閉じ込められた絵の世界で同じ一日を何度も繰り返す展開には、ぐっと引き込まれました。記憶を失った半夏を救おうと、ループするたびに作戦を変えて試行錯誤する宣夜の姿は、見ていてハラハラします。力ずくで説明しても、知恵を絞って説得しても、なかなかうまくいかないもどかしさ。それでも諦めない彼のひたむきな想いが、物語の核になっていると感じました。特に、三度目、四度目と花嫁強奪を繰り返す彼のなりふり構わない行動には、彼の必死さが表れていて印象的です。この奇妙な世界から、二人はどうやって脱出するのか、今後の展開から目が離せません。

つづく