いやあ、今回の『無憂渡』は本当に心が揺さぶられましたね!宣夜(センヤ)の恋の行方、そしてこの絵画世界の謎が、怒涛の展開で一気に明かされていきました。それでは早速、第22話の詳しいあらすじとネタバレを見ていきましょう!
宴の裏で動く策略、しかし王の姿はなく…
物語は、南湖の夜宴から始まります。宣夜(センヤ)に代わって見事な口上を述べ、劉廓(リウ・クオ)たちを感心させます。お前は俺の手足だ!とまで言わせるなんて、さすが宣夜(センヤ)よね。
その流れで、宣夜は義兄弟の契りを交わそう!と提案。自ら指を切って血を盃に注ぎます。その意図を察した半夏(ハンゲ)も続きますが、他の者たちが指から垂らしたのは、なんと血ではなく墨汁!彼らが人間ではないことが改めて示唆されるシーンでした。
皆が騒ぐ中、一行の目的である信安王(シンアンオウ)がいるはずの曹祭酒(ツァオ・サイジュ)の後ろのカーテンは静まり返ったまま。しびれを切らした宣夜は、半夏に舞を舞うよう促します。半夏は舞の途中で剣を投げ、カーテンを見事に切り落としますが…そこに信安王の姿はありませんでした。作者は、この絵画に王の姿を描いていなかったのです。
ついに明かされた半夏の想い
宴の場を離れた宣夜と半夏。そこへ幽篁(ユウコウ)が追ってくるのを見つけ、慌てて身を隠します。隠れている間、半夏は昨日、私に言ってくれた言葉は本気?と、宣夜の告白について尋ねるんです!もう、この展開にはドキドキしちゃいました。
半夏は、婚約者のことなんて好きじゃない、心から宣夜を愛していると、自分の本当の気持ちを打ち明けます。この甘い告白を、なんと物陰で幽篁(ユウコウ)が聞いてしまっていたの!嫉妬に燃える幽篁(ユウコウ)は剣を抜き、二人を追いかけます。宣夜は半夏の手を引いて、笑いながら逃げていくのでした。
涙の観音像、そして悲しき家族の再会
宣夜が半夏を連れてきたのは、涙を流す観音像がある場所。宣夜は、この観音像こそが半夏の母親ではないかと推測します。彼が観音像の足を匕首で傷つけると、像は本当に涙を流し始めました。
お母さん…半夏が像に触れると、涙はさらに溢れ出します。彼女の母親が、妖怪によって観音像に変えられてしまっていたのです。その時、杖をついた盲目の男が現れます。それは、口がきけなくなってしまった半夏の父親、段英恒(ダン・エイコウ)でした。父娘は言葉にならない想いを涙で伝え、固く抱きしめ合います。しかし、その感動的な再会の瞬間、空に花火が打ち上がり、またしても時間がループしてしまうのでした。
繰り返される悲劇、半夏の死
再び目覚めた宣夜は、寺院に駆けつけ、半夏と父親の再会を見届けます。半夏は父の手に必ず助け出すと書き、救出を誓います。
その頃、牢にいた沙満(シャー・マン)が脱走。幽篁は沙満の追跡に向かったため、半夏との婚礼は行われませんでした。絵画の世界が変わり始めたのです。
宣夜と半夏は、絵画世界の出口へ向かう沙満を追いかけます。街中で激しい戦いが繰り広げられますが、沙満は絵画の中では本領を発揮できない様子。しかし、宣夜が背後から奇襲をかけた瞬間、逆上した沙満の刃が宣夜を襲います。その時、半夏が宣夜をかばい、胸を刺されてしまうのです!
沙満が逃げ去り、駆けつけた幽篁の腕の中で、半夏は息を引き取ります…。宣夜は牢に投獄され、ただ静かに次の花火が上がるのを待つしかありませんでした。
記憶の消滅と世界の改変
三度目のループ。目覚めた宣夜は、半夏の武館へ一直線に向かいます。しかし、そこにいた半夏は、宣夜のことを完全に忘れてしまっていました。
さらに、地下城への入り口だった川は麦畑に変わり果て、誰も川があったことすら覚えていません。絵画の外へ出た沙満が、自分に都合のいいように世界を書き換えてしまったのです。
信安王との邂逅と世界の法則
絶望の中、宣夜は街で一人の乞食に出会います。その乞食こそ、探し求めていた信安王でした。信安王は、不治の病にかかった後、沙満に絵画の中でなら王として永遠に生きられるとそそのかされ、記憶を消されてこの世界に来たことを語ります。しかし、自ら絵を描いたことで記憶を取り戻したというのです。
そして、この世界の恐ろしい法則が明かされます。絵の中の理に逆らう者は、体が透けて消えてしまう琉璃人になってしまうと。
絶望の先に見えた一筋の光
新たなループが始まり、宣夜は生きる意味を見失い、酒に溺れる日々を送ります。しかし、仲間たちが彼の為に作ってくれた羊肺湯の湯気が、絵画の外へと立ち上り、宣夜の月虫を呼び寄せます。
一方、沙満は宣夜への復讐のため、絵画の中に刺客を送り込んできました。絶望的な状況の中、絵画に這い上がってきた月虫が、反撃の鍵となるのでしょうか…?
『無憂渡~瞳に映った真実の愛~』第22話の感想
今回のエピソードは、物語の核心に迫る情報が一気に開示され、息つく暇もありませんでした。特に、半夏が宣夜をかばって命を落とすシーンは、あまりにも衝撃的で胸が痛みました。ループすれば生き返るとはいえ、愛する人が目の前で死ぬのを何度も経験する宣夜の心を思うと、本当に辛くなります。
また、沙満によって世界のルールが書き換えられ、半夏の記憶まで失われてしまうという展開は、これ以上ないほどの絶望感を突きつけてきました。しかし、そんな暗闇の中で出会った信安王の存在と、最後に描かれた羊肺湯の湯気が外の世界に届くというファンタジックな描写が、かすかな希望の光を感じさせます。この絶望的な状況を、宣夜がどう打ち破っていくのか。反撃の狼煙が上がる瞬間から目が離せません。
つづく