愛する半夏(ハンゲ)は苦渋の決断を下し、冷たく突き放します。傷心の半夏ですが、二人の間には深い溝ができてしまいました。一方、法恩寺で発見された女性の奇妙な死をきっかけに、宣夜と幽篁(ユウコウ)は新たな妖の存在を突き止めます。その妖は白先生と名乗る琴の名手で、その正体と目的は謎に包まれています。さらに、宣夜の命を狙う別の妖・子空(ズークン)の術により、宣夜自身に予期せぬ危機が到来。すれ違う二人の恋と、次々と起こる奇怪な事件が複雑に絡み合い、物語は新たな局面を迎えます。
「無憂渡~瞳に映った真実の愛~」あらすじネタバレ26話
いやあ、今回の『無憂渡』も心が揺さぶられっぱなしでしたね!宣夜(センヤ)の恋模様は切なさを増し、さらに新たな妖の登場とまさかの急展開で、もう目が離せません!
さっそく、第26話の世界にどっぷり浸っていきましょう。
すれ違う想い、雨に濡れる二人
物語は、宣夜(センヤ)に衝撃的な別れを告げるシーンから始まります。俺のそばに人がいると、煩わしいんだなんて、本心じゃないってバレバレの言葉で半夏(ハンゲ)。半夏はすぐに婚約を解消するから!と必死に食い下がりますが、彼の決意は固いようです。
俺が妖捕師だから、お前に災いをもたらすかもしれない。俺は自分さえ守れないのに、お前を守れるはずがない
そう、すべては半夏を危険から遠ざけるため。愛するがゆえの苦渋の決断…わかってはいても、あまりにも切ない!半夏が流す涙に、胸が締め付けられます。恋愛は二人の問題よ!と怒りをぶつける半夏の気持ちも、痛いほどわかりますよね。雨の中、気まずい雰囲気で帰宅した二人の姿が、なんとも言えませんでした。
謎の死と復活、杏仙に何が?
一方、幽篁(ユウコウ)は法恩寺で、杏仙という女性の奇妙な遺体を発見します。外傷も毒の痕跡もない死に、妖の関与を疑った幽篁(ユウコウ)は宣夜を呼び出します。
半夏はといえば、友人の汀州(テイシュウ)からもっと駆け引きしなきゃダメよ!なんて恋愛指南を受けていました。少しは冷たくしてみせる!と決意した矢先、宣夜が呼んでいると聞くやいなや、決意も忘れて飛んでいってしまう半夏…恋する乙女心って、本当に素直で可愛いですよね。
しかし、宣夜が半夏に尋ねたのは杏仙の肩に白いカラスがいたかどうかだけ。用が済むと、すぐに幽篁(ユウコウ)と杏仙の棺を確かめに行きますが、なんと棺はもぬけの殻!
その頃、杏仙はとある部屋で目を覚まします。しかし、鏡に映った自分の姿を見て愕然…なんと、男の姿に変わっていたのです!背後には、赤練(チー・リェン)と名乗る謎の男が立っていました。
蛇の妖・赤練(チー・リェン)と魂の入れ替わり
この赤練(チー・リェン)、実は白先生という名の琴の名手で、半夏の婚約者である李賢も彼の演奏に魅了されていました。宣夜と幽篁が街で偶然李賢に会ったことで、彼が半夏の婚約者だと知るシーンも描かれます。
宣夜は、法恩寺の蛇が何者かに操られていたことに気づいていました。今回の妖は、一筋縄ではいかないと感じているようです。
そして、ついに赤練が杏仙の前で正体を現します。彼の本当の姿は、なんと蛇の妖!衝撃のあまり、杏仙はその場で気を失ってしまいます。
時を同じくして、別の場所では子空(ズークン)が捕らえた司馬令嬴(スーマー・リンイン)の血を使い、宣夜の居場所を探る術を行使していました。その術が暴走したのか、とんでもない事態が発生します!
婚約解消のため出かけていた半夏の前に立つ宣夜。しかし、彼の様子が明らかにおかしい。ここはどこだ?宣夜に伝えろ、必ず探しに行くと…そう、彼の体には子空(ズークン)の魂が入り込んでいたのです!
一方、子空(ズークン)の体に入ってしまった宣夜は、見知らぬ場所で見知らぬ自分の顔に驚愕!縛られている司馬令嬴(スーマー・リンイン)の姿を見て混乱するも、すぐに魂は元に戻ります。ほんの一瞬の出来事でしたが、これは今後の波乱を予感させますね…。
赤練と杏仙の悲しい過去
物語の終盤、赤練と杏仙の過去が明らかになります。赤練は、杏仙がまだ子供だった頃から彼女を見守っていた小さな蛇でした。人間に姿を変えられるようになった彼は、不幸な人生を送る杏仙の願いを叶えるため、彼女の周りの悪人たちを始末していたのです。そして、彼女を仮死状態にし、自分の蛇の皮を与えて男の姿に変え、自由を与えようとしたのでした。
しかし、生きる術を持たない杏仙は私を置いていかないでと赤練に懇願するのでした。
宣夜は司馬令嬴(スーマー・リンイン)が捕らわれていることを幽篁に伝え、自分を狙う妖(子空)との対決を覚悟します。そして半夏もまた、李賢との婚約を解消するため、決意を新たにするのでした。
『無憂渡~瞳に映った真実の愛~』第26話の感想
今回は、物語が大きく動いた回でした。宣夜と半夏の切ないすれ違いに胸を痛めつつも、杏仙と赤練という新たな登場人物たちが織りなす、もう一つの悲恋に深く引き込まれました。特に、杏仙を想うがゆえに彼女の願いを叶え続ける蛇の妖・赤練の純粋さと、その愛に依存してしまう杏仙の弱さが印象的です。人間の身勝手さと妖のひたむきな愛情の対比が、この物語のテーマをより一層際立たせていました。そして何より、宣夜と子空の魂が入れ替わるというまさかの展開には驚かされました。この出来事が、今後の宣夜と半夏の運命にどのような影響を与えていくのか、目が離せません。複雑に絡み合う人間模様と妖たちの宿命が、物語にさらなる深みを与えています。
つづく