ある日、親切心から起こした行動がきっかけで、半夏(ハンゲ)は白いカラスの呪いを受けてしまう。捉妖師の宣夜(センヤ)は彼女を守るため、常にそばにいることを約束し、二人の距離は急速に縮まっていく。しかし、呪いを解くために宣夜が下した決断には、不吉な代償が伴うのだった。
一方、琴の演奏で評判になった杏仙の元に、宮中で皇帝に仕える絶好の機会が舞い込む。名声を手に入れたいと願う杏仙と、穏やかな生活を望む友人・赤練(チー・リェン)。二人の間には次第にすれ違いが生じ始め、それぞれの運命が大きく動き出す。愛と欲望が交錯し、新たな波乱を予感させる展開が待ち受ける。
「無憂渡~瞳に映った真実の愛~」あらすじネタバレ28話
いやー、今回の28話は甘いシーンと不穏な空気が絶妙にミックスされていて、見ごたえがありましたね!半夏(ハンゲ)の距離がぐっと縮まる一方で、杏仙(きょうせん)と赤練(チー・リェン)の関係には亀裂が…。それぞれの愛と欲望が物語を大きく動かした回でした。
呪いのカラスと深まる絆
街で困っている崔(さい)おばさんを助けた半夏(ハンゲ)。正義感あふれる彼女らしい行動ですが、なんとそのおばさんの肩にいた白いカラスが、今度は半夏(ハンゲ)の肩に!これってまさか、呪い!?
案の定、宣夜(センヤ)によるとこれは呪いとのこと。でも、崔おばさんを助けたせいではないみたい。とにかく、この呪いを解くには白いカラスの根源を見つけて、因果を断ち切る武器で斬るしかないんだとか。でも成功するかは運次第なんて、不安すぎますよね…。
絶対にそばを離れるなという宣夜(センヤ)の言葉、これはもう最高の口実!不安な夜、半夏は宣夜の手をそっと握ります。あの時の別れの言葉、理由が何であれ許すわなんて、健気で可愛い!宣夜の腕の中で眠りにつく半夏を見ていると、こっちまでキュンとしちゃいます。
翌朝、宣夜は愛用の剣で白いカラスをバッサリ!見事、呪いは解けた…かと思いきや、今度は宣夜の剣にヒビが!常楽剣という、これまで一度も鞘から抜かれたことのなかった特別な剣を使ったことで、因果を断ち切った反動が現れてしまったんです。宣夜は知らず知らずのうちに、一番大切なものを失ったのかもしれないと呟きますが、一体何を失ってしまったんでしょうか…?この不穏な一言が、今後の展開に大きく関わってきそうですね。
すれ違う心、杏仙と赤練(チー・リェン)
一方、もう一組の気になる二人、杏仙と赤練(チー・リェン)。杏仙は赤練の代わりに琴を弾いたことで、なんと礼部侍郎の秦玄知(しん・げんち)から帝の前で演奏しないかとスカウトされちゃいます!舞い上がる杏仙ですが、名声を求めない赤練はそんな場所には行きたくないとそっけない態度。
赤練は杏仙の心に名利を求める気持ちが芽生えたことを見抜き、明日からは家で琴を弾けと釘を刺します。杏仙も一度は納得したように見えましたが、結局、こっそり秦玄知の使いと会って帝の前で演奏することを引き受けてしまうんです。あー、杏仙、そっちの道を選んじゃうのか…。
そんな中、宣夜は赤練の前に現れ、二人は激しくぶつかり合います。宣夜は、赤練が杏仙の悪念を知りながらも彼女の願いを叶えようとしていること、そして家にいる替え玉が杏仙本人であることを見抜いていました。宣夜は赤練に二度と誰も傷つけないと誓い、この地を去れと命じます。
このやり取りを、あの李賢(り・けん)が陰で見ていたのも気になるところ!
杏仙は赤練に広平を離れると嘘をつき、本当は都へ行くつもり。何も知らない赤練はそれなら一緒に南へ行こうと提案し、杏仙もそれを受け入れます。二日後に出発しようと約束する二人ですが、その心は完全にすれ違っていて、見ていて切なくなりました。
『無憂渡~瞳に映った真実の愛~』第28話の感想
今回のエピソードは、二組のカップルの対照的な姿が胸に迫る回でした。半夏と宣夜は、呪いという危機を乗り越えることで、ついに互いの気持ちを確かめ合いました。特に、半夏が宣夜の手を握り、すべてを許すと告げるシーンは、二人の絆の深さを感じさせ、とても感動的でした。しかし、その幸せの裏で払われた因果の代償が何なのか、剣に入ったヒビが不吉な未来を暗示しているようで、一筋縄ではいかない物語の奥深さを感じさせます。
一方で、杏仙と赤練の関係は、見ていて心が痛みました。杏仙の抱く名声への憧れは、人間なら誰しもが持ちうる自然な感情でしょう。しかし、その純粋な欲望が、静かに生きたいと願う赤練との間に溝を生んでしまう。互いを想いながらも、価値観の違いからすれ違っていく二人の姿は、非常に現実的で切ないものでした。愛だけでは乗り越えられない壁があることを突き付けられたようで、物語にさらなる深みを与えています。二組の恋の行方が、ますます気になります。
つづく