捕らわれた仲間・卓翼宸(たくよくしん)を救出するため、趙遠舟(ちょうえんしゅう) 率いる緝妖隊は、妖が潜むと噂の霊犀山荘へと潜入する。しかし、そこは幻術が渦巻き、未知の疫病が蔓延する危険な場所だった。緝妖隊は山荘に隠された謎を解き明かしながら、卓翼宸の元へと急ぐ。そこで彼らを待ち受けていたのは、敵の巧妙な罠と、事件の裏に隠された悲しい真実だった。仲間を救い、事件の真相にたどり着くことはできるのか。手に汗握る救出劇が幕を開ける。

「大夢帰離~明かせぬ想い、宿命の朱~」あらすじネタバレ12話

今回も『大夢帰離』はすごかったですね…。捕らわれた卓翼宸(たくよくしん)を救うべく、ついに緝妖隊(しゅうようたい)が敵の本拠地・霊犀山荘(れいせいさんそう)へ乗り込みました。手に汗握る展開の連続だった第12話、さっそく振り返っていきましょう!

幻術と疫病、霊犀山荘の罠

霊犀山荘に足を踏み入れた緝妖隊を待っていたのは、不気味に転がる死体の山…と思いきや、これは妖術師・青耕(せいこう)が見せる幻。冷静な趙遠舟(ちょうえんしゅう) は幻術の源である鈴を見抜き、裴思婧(はいしせい)が見事に射抜いて幻を破ります。でも、この一矢が青耕にお客さんのお着きだと知らせる合図にもなっちゃうんだから、皮肉なものですよね。

一方、捕らえられた卓翼宸(たくよくしん)は、青耕に術をかけられ趙遠舟(ちょうえんしゅう) への憎しみを煽られていました。父と兄を殺された過去の記憶を刺激され、心が闇に飲まれそうになる卓翼宸(たくよくしん)…。しかし、彼の意志は固く、完全には操られません。さすがは私たちの卓翼宸!

そんな中、緝妖隊は山荘の一室で疫病を治すための薬方を発見。その矢先、目の前に血まみれの顔をした妖蜚(ひ)が出現! 文瀟(ぶんしょう)が抱き合って絶叫するシーンは、ちょっと可愛かったですね(笑)。蜚は疫病をもたらす不吉な妖のはずが、なぜか大人しく、卓翼宸の居場所を教えてくれるという謎の行動に出ます。

どんでん返し!趙遠舟(ちょうえんしゅう) と卓翼宸の共闘

蜚に導かれてたどり着いたのは、神女の肖像画が飾られた密室。文瀟(ぶんしょう)が機転を利かせて肖像画を拝むと、なんと隠し扉が出現!

趙遠舟と文瀟(ぶんしょう)が中に進むと、そこには戾気(れいき)に満ちた目で雲光剣を構える卓翼宸が! 問答無用で斬りかかってくる卓翼宸と、応戦する趙遠舟。趙遠舟は法力で彼を正気に戻そうとしますが、反撃を受けて吐血! 絶体絶命かと思われたその時、黒幕の青耕が姿を現します。

さあ、趙遠舟を殺し、内丹を奪うのだ!と勝ち誇る青耕。しかし、次の瞬間、誰もが予想しなかった展開が待っていました。

卓翼宸は趙遠舟に近づくと、剣を振り下ろすどころか、優しく手を差し伸べて彼を助け起こしたのです! そう、すべては二人のお芝居! 趙遠舟はとっくに卓翼宸の戾気を解いており、青耕の真の目的と黒幕の情報を引き出すために、一芝居打っていたわけですよ。いやー、この二人の絆と頭脳戦には鳥肌が立ちましたね!

明かされる青耕と蜚の悲しい過去

追い詰められた青耕は、蜚の助けでその場を逃れます。しかし、緝妖隊のメンバーたちは次々と謎の発疹に襲われ、疫病に感染してしまいます。

傷ついた青耕を手当てしたのは、医者である白玖(はくきゅう)でした。彼の優しさに触れた青耕は、ついに重い口を開きます。

もともと青耕は人々を災いから守る心優しき神女でした。しかし、山荘に迷い込んだ蜚が疫病を広めたことで、人々から蔑まれ、悪しき妖と誤解されてしまいます。そこへ現れた白沢(はくたく)神女は、青耕の力が蜚の疫病を抑えることを見抜き、二人を一緒に霊犀山荘に封印したのです。そして、趙遠舟の内丹を手に入れれば封印は解けると唆した者がいた…。その名は、離崙(りろん)。やはり全ての元凶はあいつだったんですね。

敵だと思っていた青耕と蜚の悲しい過去が明かされ、物語は新たな局面を迎えます。趙遠舟は自らの妖力で青耕を癒し、事態は収束に向かうかと思われましたが、仲間たちは依然として疫病に苦しめられたまま。果たして彼らを救う術はあるのでしょうか。

『大夢帰離~明かせぬ想い、宿命の朱~』第12話の感想

今回のエピソードは、単純な勧善懲悪では語れない物語の深さに改めて感銘を受けました。敵役と目されていた青耕と蜚が、実は悲しい運命に翻弄された被害者であったという事実は、胸に迫るものがあります。特に、人々から疎まれながらも青耕を健気に守ろうとする蜚の姿には、心を打たれずにはいられません。

また、趙遠舟と卓翼宸が見せた見事な連携プレイは、二人の間に築かれた確かな信頼関係を浮き彫りにしました。絶体絶命の状況を逆手に取り、敵を欺く大胆な作戦は、物語に大きなカタルシスをもたらしてくれました。

謎が解けたかと思えば、今度は疫病という新たな脅威が立ちはだかる。次から次へと押し寄せる困難に、キャラクターたちがどう立ち向かっていくのか。彼らの知恵と勇気、そして絆が試される今後の展開から、ますます目が離せません。

つづく