長年の宿敵・離崙(りろん)との対決が、ついに最終局面を迎える。趙遠舟(ちょうえんしゅう) は、仲間を人質に取られ、非情な選択を迫られることに。過去の因縁が絡み合い、哀しい決着が訪れる。一方、戦いの後、趙遠舟(ちょうえんしゅう) に予期せぬ危機が迫る。仲間であるはずの人物の裏切りかと思われたが、その裏では、一連の事件の裏で糸を引く真の黒幕を暴くための壮大な計画が進行していた。味方だと思っていた人物の、驚くべき正体が明らかになる。
「大夢帰離~明かせぬ想い、宿命の朱~」あらすじネタバレ19話
いやはや、今回の『大夢帰離』第19話は、情報量が多すぎて頭が追いつかないほど濃密な回でしたね!長年の宿敵との決着、そして間髪入れずに明かされる新たな敵の存在。まさに物語が大きく動いた神回と言えるでしょう。
離崙(りろん)との決別、その哀しき真相
まず明かされたのは、趙遠舟(ちょうえんしゅう) が袂を分かつことになった決定的な出来事。かつて趙遠舟(ちょうえんしゅう) は、偶然にも強大な真火の力をその身に宿してしまいます。その直後、多くの民を手にかけた離崙(りろん)を止めようとした際、意図せずその強大な力で彼を深く傷つけてしまったのです。これが、趙遠舟(ちょうえんしゅう) が大荒を守るという誓いを破ったとされる瞬間の真相でした。
離崙は、趙遠舟が人間の仲間たち…つまり緝妖隊(しゅうようたい)を心から信頼していることに、どうしようもないほどの嫉妬と孤独を感じていました。お前も私のように、全てを失えばいい。そんな歪んだ想いから、彼は白玖(はくきゅう)を操ろうとします。しかし、離崙が白玖(はくきゅう)に触れた瞬間、なんと白玖(はくきゅう)は凄まじい神力に目覚め暴走!これには離崙も驚きを隠せません。
人質、選択、そして涙の決着
事態はさらに悪化。離崙は血まみれで衰弱した文瀟(ぶんしょう)を人質に取り、趙遠舟に文瀟(ぶんしょう)か、卓翼宸(たくよくしん)かという非情な選択を迫ります。
しかし、仲間を思う気持ちは趙遠舟も卓翼宸(たくよくしん)も同じ。二人は力を合わせ、離崙に立ち向かいます。激しい戦いの最中、文瀟(ぶんしょう)が機転を利かせ、離崙が持っていたでんでん太鼓を叩き割ることに成功!すると、離崙は力を失い、その身を内側から不燼木(ふじんぼく)の炎が焼き尽くし始めます。
趙遠舟は、かつて自分が不燼木で離崙を傷つけてしまったことへの罪悪感と、彼の苦しみを和らげようとした趙婉児(ちょう えんじ)の想いを語ります。しかし、時すでに遅く、復讐心に囚われた離崙は炎に包まれ消えていくのでした。友の哀れな最期を前に、趙遠舟の頬を熱い涙が伝うシーンは、あまりにも切なかったですね…。
黒幕は、お前だったのか…!
離崙との戦いは終わりましたが、問題は山積みです。白澤令(はくたくれい)の修復、神木の捜索…。そんな中、趙遠舟は崇武営(すうぶえい)に捕らえられてしまいます。しかも、引き渡したのは仲間であるはずの裴思婧(はいしせい)。誰もが絶望しかけたその時、物語は驚愕の展開を迎えます。
実は、趙遠舟の逮捕は、崇武営の裏にいる真の黒幕を炙り出すための壮大な芝居だったのです!裴思婧(はいしせい)は兄を人質に取られ、やむなく内応していましたが、趙遠舟は全てお見通し。彼女と密かに連携し、罠を張っていたのでした。
そして、牢から解放された趙遠舟の前に現れた黒衣の人物…。その仮面の下から現れた顔は、なんと、あの温厚に見えた医師、温宗瑜(おんそうゆ)!彼の真の目的は、趙遠舟の内丹を奪うこと。8年前の事件も、全ては彼が仕組んだことだったのです。まさかの正体に、思わず声が出てしまいました。
『大夢帰離~明かせぬ想い、宿命の朱~』第19話の感想
長きにわたる趙遠舟と離崙の因縁に、一つの区切りが打たれた回でした。離崙の行動は決して許されるものではありませんが、その根底にあった孤独や趙遠舟への執着を思うと、彼の最期は非常に哀しく、胸に迫るものがありました。ただの勧善懲悪で終わらせない、この物語の奥深さを改めて感じさせられます。そして、悲しみに浸る間もなく、真の黒幕として温宗瑜の正体が明かされる展開には、見事というほかありません。特に、趙遠舟と裴思婧(はいしせい)が水面下で築いていた信頼関係と、鮮やかな連携プレーには感服しました。物語は新たな局面を迎え、彼らがこの巨大な陰謀にどう立ち向かっていくのか、目が離せません。
つづく