韓爍(かんしゃく) との仲を深めたい芊芊だが、良かれと思ってしたことが裏目に出て二人の心はすれ違ってしまう。一方、山賊討伐に乗り出した芊芊は、奇策七擒七縦を実行するが、予想外の事態に発展し、山賊の砦に捕らわれの身となってしまう。そんな中、芊芊を陥れようとする新たな陰謀の影が忍び寄り、二人に最大の危機が訪れる。
「花の都に虎(とら)われて~The Romance of Tiger and Rose~」あらすじネタバレ12話
いやはや、今回も芊芊(せんせん)が盛大にやらかしてくれましたね! 良かれと思ってやったことが、ことごとく裏目に出るのが彼女の才能(?)ですが、第12話はまさにその真骨頂! コメディとシリアスが絶妙に絡み合って、感情がぐわんぐわん揺さぶられる神回でした。
芊芊の善意が招いた最悪のすれ違い
前回、妹の楚楚(そそ)と韓爍(かんしゃく) をくっつけようとした芊芊。もちろん、韓爍(かんしゃく) のことが気になり始めている自分をごまかすためでもあるんですが、この計画がとんでもない誤解を生んでしまいます。韓爍(かんしゃく) は俺の気持ちを無視して、なんて薄情なんだ!と激おこ。芊芊が慌てて弁解しようとしても、楚楚はあなたの善意なんていらないわとピシャリ。あー、もう、気まずい!
そこへ、わざとらしく楚楚が韓爍の傷の手当てをするもんだから、芊芊の心はもう嫉妬の嵐! 韓爍が楚楚にだけ優しく果物を渡すシーンなんて、見てるこっちまで胸が痛くなりましたよ…。自分の気持ちにまだ気づいていない芊芊が、ただただ胸の痛みを感じてその場を去る姿は、切なかったですね。
黒幕・蘇子嬰(そしえい) の正体と、芊芊まさかの親分就任!?
一方、この全ての混乱の裏で糸を引いていたのが、裴恒(はいこう)のスパイかと思われていた蘇子嬰(そしえい) 。実は彼、幼い頃に楚楚に助けられた恩から、彼女に心酔していたんです。彼の目的は、楚楚を若城主にすること。そのためなら、芊芊と韓爍の仲を裂くことなんて朝飯前。いやー、なかなかの策略家が登場しましたね。
さて、舞台は変わって山賊討伐へ。芊芊はかの有名な諸葛孔明の策七擒七縦(しちきんしちじゅう)を実行!捕まえては逃がし、を繰り返し、山賊の頭領・孟過(もうか)を心服させようという作戦です。でも、そこは我らが芊芊。一筋縄ではいきません。
蘇子嬰(そしえい) の策略で、芊芊はあっさり孟過に捕らえられてしまいます。ああ、もうおしまいだ…山賊の嫁に…と絶望する芊芊。ところが、孟過は6回も自分を放してくれた芊芊をすっかり恩人だと思い込んでいました。義兄弟の契りを交わし、あなたをこの山寨の大当家(親分)にしたい!って、えええええ!? まさかの展開に、開いた口が塞がりませんでした。
酔いどれ芊芊の大暴れと、韓爍の甘すぎる対応
大当家になった芊芊、山賊たちと大宴会でベロンベロンに。そこへ韓爍と楚楚が助けにやってきます。酔っぱらった芊芊は、韓爍のことすらわからずどこの色男だい? よし、お前を捕まえて私の夫にしてやる!と大暴れ!
この時の韓爍の顔! 呆れと怒りと、でも隠しきれない愛情がごちゃ混ぜになった表情が最高でした。結局、暴れる芊芊を優しく抱きしめてなだめ、孟過たちをあっさり降伏させてしまう韓爍。もう、どれだけ芊芊のこと好きなのよ!とツッコミたくなりますよね。
絶体絶命!媚薬の罠
一件落着かと思いきや、蘇子嬰がまたもや恐ろしい罠を仕掛けます。料理人を買収し、芊芊の名前で韓爍を呼び出させ、部屋に合歓香(媚薬)を焚かせたのです。そこに楚楚を連れてきて、二人を無理やり結びつけようという魂胆。
何も知らずにやってきた韓爍は、香の異変に気づくも時すでに遅し。体に力が入らず、意識が朦朧としていきます。そこへ駆けつけた芊芊! 韓爍は苦しみながらも、目の前の芊芊にすがりつき、理性を失いかけます。外からは鍵をかけられ、二人は密室に閉じ込められてしまいました。必死に耐える韓爍と、彼を助けようとする芊芊。果たして二人の運命は…! という、とんでもないクリフハンガーで次回へ続きます!
『花の都に虎(とら)われて』第12話の感想
今回は、コメディとシリアスの配分が絶妙な回でした。芊芊が山賊の親分になるという奇想天外なコメディパートで大笑いさせられたかと思えば、ラストは蘇子嬰の策略による緊迫したサスペンス展開に息をのみました。韓爍の嫉妬や、酔った芊芊に振り回されながらも見せる深い愛情など、二人の関係性が一歩進んだのも見どころです。脚本家である芊芊の物語が、彼女自身の行動によってどんどん予測不能な方向へ進んでいく面白さが加速しています。悪役・蘇子嬰も本格的に動き出し、物語に新たな緊張感が加わりました。登場人物それぞれの思惑が複雑に絡み合い、ますます目が離せません。
つづく