32話あらすじとネタバレ

太平王の裏切りと胡輦の絶望

祈祷の儀式が終わって、みんな自分の天幕に帰っていく。太平王(たいへいおう)も同じだ。胡輦が眠りについたのを見計らって、太平王はこっそり天幕を抜け出した。向かった先は、太妃たちのいる場所。そこではシャーマンが怪しげな儀式を続けていた。太平王は、幼い皇子に飲ませた薬の効果をシャーマンに問いただす。絶対に効き目があるとシャーマンは答えた。

その時、天幕の外で物音がする。警戒して外に出た太平王の前に立っていたのは、なんと妻の胡輦だった。夫の姿が見えないことに気づいて探しに来た彼女は、すべての会話を聞いてしまったんだ。胡輦は、なぜ夫がこんな裏工作に手を染めるのか、理解できなかった。

太平王は胡輦を連れ戻そうとする。でも、怒りに震える胡輦は祭壇を突き飛ばし、天幕は一瞬で火に包まれた。太平王はまず胡輦を避難させ、後始末を部下に命じる。この火事はすぐに耶律賢(やりつけん)の耳にも入った。彼らが人を送ると、部下たちは口封じのために太妃を殺害しようとしていた。一人は殺されたけど、蒲哥太妃(ほかたいひ)は間一髪で救出されたんだ。

屋敷に戻った胡輦は、太平王を許すことができない。彼はかつて、胡輦の家族には絶対に手を出さないと誓ったはずだった。太平王は、すべては自分たちの未来のためだと説得しようとする。権力を手に入れなければ、生まれてくる子供も惨めな思いをすると。彼は胡輦を部屋に閉じ込めてしまった。

明かされる長年の陰謀

宮廷では、耶律賢(やりつけん) と燕燕が事件の真相を探っていた。火事の状況から、犯人は内部の人間で、しかも誰かに守られて逃げた可能性が高いと推測する。真っ先に浮かんだのは、太平王と胡輦の姿だ。燕燕は姉を救うために兵を出そうとするけど、太平王の兵力を考えると下手に動けない。二人は、太平王を油断させるために家宴を開く計画を立てる。

その頃、意識を取り戻した蒲哥太妃が、死の床で耶律賢(やりつけん) に衝撃の事実を告白した。長い間、耶律賢の病が良くならなかったのは、太平王に脅された彼女が薬をすり替えていたからだという。耶律賢は愕然とする。自分の苦しみが、ずっと続いていた陰謀のせいだったなんて。蒲哥太妃は、隠し持っていた本当の薬を耶律賢に渡し、息を引き取った。

悲劇の連鎖

太平王は、胡輦を心配するふりをして、燕燕が送り込んだ侍女の安熙(あんき)を部屋に入れた。侍女たちは、逃げるためにはまず食事をとるよう胡輦を説得する。太平王が謀反を起こす前に、ここから逃げなければならない。

三人は脱出の機会をうかがう。しかし、太平王はすべてお見通しだった。彼は逃げようとする胡輦の前に立ちはだかり、彼女の目の前で侍女の安熙を斬り殺した。あまりの衝撃に、胡輦は馬車から落ちてしまう。このせいで、彼女は子供を失ってしまった。命は助かったものの、胡輦の心は完全に壊れてしまった。太平王がどんなに高い地位を用意しようと、そんな汚れたやり方で手に入れたものに価値はないと、彼女は夫を突き放す。

決行の時

太平王は、高勲(こうくん)と手を組み、家宴での謀反計画を着々と進めていた。彼は戦の鎧を身にまとい、胡輦に別れを告げに来る。今回は絶対に成功させると自信満々だ。胡輦は、自分を殺しに来たのかと問う。太平王はそれを否定する。お前は俺の妻であり、未来の皇后だと。しかし、二人の心はもう二度と交わることはなかった。

感想

いや、今回は本当にきつい回だったな。太平王の野心が、ついに一番大切なはずの胡輦を深く傷つけてしまった。愛のため、未来のためと言いながら、やっていることは完全に裏切りだ。彼が権力に固執すればするほど、胡輦の心は離れていく。一番悲しかったのは、胡輦が侍女を目の前で殺されて、そのショックで流産してしまう場面だ。守るべきものを自分の手で壊していく太平王の姿は、見ていて本当に辛い。結局、どんなに高い地位を手に入れても、愛する人がそばにいなければ何の意味もない。その単純な事実に、彼はいつ気づくんだろうか。もう手遅れかもしれないけどな。

つづく