南征を計画する皇太后・蕭燕燕(しょう・えんえん) は、姉の蕭胡輦(しょう・これん)に協力を要請する。しかし、胡輦が寵愛する馬奴・撻覧阿鉢(とうらんあはつ)の存在が、姉妹の間に見えない壁を作ってしまう。燕燕は姉を心配し、上京へ戻るよう説得を試みる。一方、燕燕は自ら軍を率いて南下し、宋との長年の戦いに終止符を打つため歴史的な和議澶淵の盟を結ぶことに成功する。 遼に平和が訪れ、一行は意気揚々と都に凱旋するが、その祝宴で誰も予想しなかった事態が起こる。皇帝・隆緒のある宣言が、宮廷に新たな嵐を呼び、姉妹の運命を大きく揺るがすことになる。

「燕雲台-The Legend of Empress-」あらすじネタバレ47話

姉の恋、妹の不安

南征を計画する蕭燕燕(しょう・えんえん) は、北方を守る姉の蕭胡輦(しょう・これん)に兵を出してほしいと頼む。しかも、その軍の指揮も姉に任せたい。だけど、胡輦の答えは意外なものだった。恋人の撻覧阿鉢(とうらんあはつ)に率いさせたいと言うんだ。

燕燕からすれば、冗談じゃない。撻覧阿鉢はもともと馬の世話係、つまり馬奴だ。 いくら姉が愛しているからって、国の命運がかかる戦を任せられるわけがない。燕燕は胡輦しか信用していない。結局、話はまとまらず、気まずい空気が流れる。

その頃、当の撻覧阿鉢は俺は戦なんてできないと南征を嫌がっていた。彼は草原で馬と生きるのが好きな男だ。胡輦はそんな彼に、自分の身を守る力をつけてほしいと願っていた。彼を将軍にしたのも、誰にも見下されないため。胡輦の深い愛情を知った撻覧阿鉢は、彼女のために戦うことを決意する。

甘い言葉と、裏の計画

燕燕は、恋に夢中な姉が心配でたまらない。韓徳譲(かんとくじょう)は二人の愛を信じてやれと言うけれど、燕燕には無理だった。彼女は決める。何としてでも姉を上京に連れ戻し、撻覧阿鉢から引き離そうと。

燕燕は胡輦の天幕を訪れると、昔のように甘えてみせた。妹の無邪気な姿に、胡輦の心は和む。北方の軍務を片付けたら、上京へ行くわ。そう約束してくれた。燕燕は計画通りに進んで満足だったけど、この会話を撻覧阿鉢が物陰で聞いていた。彼の顔には、明らかな不満が浮かんでいた。

凱旋の宴、そして突きつけられた現実

燕燕は息子の隆緒(りゅうしょ)と共に南征へ出発する。しかし、戦の途中で重臣の蕭達凛(たつりん)が相次いで亡くなるという悲報が届く。軍の士気が下がる中、燕燕は宋との和平交渉に舵を切る。これが歴史に名高い澶淵(せんえん)の盟だ。長年の戦乱が終わり、遼に平和が訪れた。

燕燕たちは都に凱旋し、盛大な祝宴が開かれる。胡輦も、上京へ行くと約束した撻覧阿鉢を連れて出席していた。宴の雰囲気は最高潮。戦死した英雄たちに杯が捧げられ、誰もが勝利を喜んでいた。その時だった。

皇帝になった息子の隆緒が立ち上がり、胡輦に向かって衝撃的な言葉を放つ。皇太妃には北方の政務を降りてもらい、兵権を朝廷に返上してほしい。

守るための鞭、決裂の始まり

宴の空気は凍りつく。燕燕ですら、息子の突然の行動に驚きを隠せない。彼女が助けを求めようと韓徳譲(かんとくじょう)に視線を送ると、彼もまた隆緒を支持する構えだった。

この仕打ちに黙っていられなかったのが、撻覧阿鉢だ。あんたたちは胡輦様の力を借りておきながら、恩を仇で返すのか!。彼の怒声が響き渡る。皇帝に対する無礼な態度は、許されるものではない。燕燕は激怒し、撻覧阿鉢に鞭打ちの刑を命じる。

その瞬間、胡輦が動いた。彼女は撻覧阿鉢の顔を平手で打ち、彼を黙らせる。そして、燕燕に向き直り、自分の手で罰を与えさせてほしいと願い出た。恋人を守るための、苦渋の決断だった。胡輦は涙をこらえ、愛する男の背中に力いっぱい鞭を振り下ろす。一発一発が、彼女自身の心を引き裂くようだった。

寝所に戻った撻覧阿鉢は、燕燕への憎しみを燃やす。姉妹の情で呼び戻したのは、兵権を奪うための罠だったんだ。彼は胡輦に謀反をそそのかす。胡輦はそれを諌めながらも、燕燕の真意を悟っていた。彼女は決意する。撻覧阿鉢を連れて、自分のいるべき場所、北方へ帰る、と。

一方、宮殿では燕燕が息子の隆緒を叱責していた。なぜ相談もなしに、あんなことをしたのかと。隆緒は反論する。胡輦おば上は馬奴に惑わされている。国阿辇(こくあえん)の兵があの男の手に落ちるのは許せません。母と子の間にも、深い溝が生まれていた。

この回の感想

今回は本当に胸が締め付けられる回だったな。前半、燕燕が子供みたいに胡輦に甘えるシーンがあったから、余計に後半の展開がキツい。平和を手に入れたはずなのに、一番大切な家族の絆が壊れていくなんて皮肉すぎる。

一番驚いたのは、息子の隆緒の行動だよ。母親の燕燕も知らないところで、こんな大胆なことをするなんて。成長したと言えば聞こえはいいけど、やり方が強引すぎる。それに、韓徳譲(かんとくじょう)までが隆緒を支持するなんて。国の安定を考えた上での判断なんだろうけど、胡輦からすれば、信じていた人たち全員に裏切られた気分だろうな。

そして、何より胡輦が可哀想で見ていられなかった。愛する人を守るために、自分の手で鞭を打つなんて、どんな地獄だよ。撻覧阿鉢の怒りも当然だ。彼はただ純粋に胡輦を愛しているだけなのに、政治の渦に巻き込まれて。これで三姉妹の絆は、もう元には戻れないだろうな。国か、愛か。どちらも譲れないからこそ、悲劇が生まれる。本当に重い回だった。

つづく