燕雲台 第9話あらすじとネタバレ

姉たちの覚悟と燕燕の怒り

長女の胡輦(これん)は、家族を守るために太平王(たいへいおう)に嫁ぐ決意を固めた。親父の蕭思温(しょう・しおん)は、娘の覚悟を受け止める。太平王は一筋縄ではいかない男だ。自分の身は自分で守れと、娘に釘を刺す。

この会話を、末っ子の燕燕(えんえん)が聞いてしまった。彼女は怒りに燃え、次女の烏骨里(うこつり)の部屋へ乗り込む。あんたのわがままのせいで、お姉ちゃんが犠牲になるんだと、烏骨里を激しく責めた。

でも、烏骨里は全く反省しない。それどころか、胡輦は太平王の権力が目当てで嫁ぐんだと言い放つ。自分のドレスが汚れたことしか気にしていない。この態度に燕燕は完全にキレて、あんたみたいな姉はもういないと、絶交を宣言する。

三姉妹、最後の夜

燕燕は、幼なじみの韓徳譲(かんとくじょう)に会いに行く。胡輦を説得してくれと頼むためだ。でも、韓徳譲(かんとくじょう)は冷静だった。胡輦は自分で考えて決断したはずだ、と。泣き顔じゃなく、笑顔で姉たちを送り出してやれと燕燕を諭す。

その言葉で少し落ち着いたのか、燕燕は烏骨里の部屋へ戻り、仲直りする。姉妹は泣いたり笑ったりしながら、一緒に眠りについた。そこへ胡輦がやってきて、三人は最後の夜を同じ寝台で過ごす。父親の蕭思温(しょう・しおん)は、皇族に嫁ぐのは後族の娘の使命だとしながらも、三姉妹の絆だけは永遠であってほしいと願っていた。

対照的な二組の婚礼

結婚式の日が来た。太平王と耶律喜隠(やりつきいん)が、そろって蕭家へ花嫁を迎えに来る。二組の夫婦は父に酒を注ぎ、それぞれの嫁ぎ先へと向かった。

この二組の結婚は、あまりにも対照的だった。太平王の屋敷には、朝廷の有力者たちがこぞって祝いに駆けつけ、大いに賑わっている。一方、喜隠の屋敷は客が一人も来ず、静まり返っていた。これ以上ないくらい残酷な光景だ。

それぞれの初夜

客が誰も来ない寂しい部屋で、烏骨里は夫の喜隠に涙ながらに誓う。あんたのために全てを取り戻してみせる、誰にも見下させないと。喜隠も、この屈辱は必ず晴らすと約束した。

太平王の屋敷では、宴が終わった後、王が胡輦の部屋を訪れる。胡輦が心から嫁いできたわけではないと察した太平王は、無理強いはせず、待つと告げて部屋を出て行こうとする。その背中に、胡輦は声をかけ、彼を引き留めた。太平王は胡輦を強く抱きしめる。ずっと家族を大事にする女性を妻にしたかった、お前を一生大切にすると誓った。

燕燕の気づきと新たな出会い

姉たちが嫁いでしまい、燕燕の心は晴れない。韓徳譲(かんとくじょう)が彼女を慰める。会話の中で、燕燕は持ち前の聡明さで気づいてしまう。父の蕭思温(しょう・しおん)と韓徳譲が、何か大きな計画を秘密裏に進めていることを。そして、彼らが新しい主君として耶律賢(やりつけん) を立てようとしていることまで見抜いた。韓徳譲は、このことは誰にも言うなと彼女に強く念を押す。

翌日、一人の男が燕燕に近づいてきた。以前、彼女が草原で助けたあの男、皇子の耶律賢(やりつけん) だった。彼は、燕燕が落とした双魚玉佩を返しに来たのだ。ここで初めて、燕燕は自分が助けた相手の正体を知る。

感想

今回は姉妹の絆と、政略結婚の非情さが胸に突き刺さる回だったな。家族のために自分を犠牲にする長女の胡輦の覚悟には、本当に頭が下がる。彼女が太平王に嫁ぐことを決めたシーンは、見ていて辛かった。一方で、次女の烏骨里の自己中心的な態度は、正直イラっとする。でも、それも彼女なりの生き方なのかもしれない。

一番印象的だったのは、太平王と喜隠の婚礼の対比だ。片方は祝福の嵐、もう片方は閑古鳥。権力の世界の残酷さが、これでもかと描かれていた。特に、誰も来ない祝宴で夫を励ます烏骨里の姿には、少しだけ同情してしまった。

太平王が意外と紳士的だったのも驚きだ。胡輦の気持ちを察して待つと言った場面は、彼の懐の深さを感じさせた。これからこの二人の関係がどうなるのか、少し楽しみになったよ。燕燕もただのおてんば娘じゃなく、政治の動きを鋭く見抜く聡明さを見せ始めた。彼女と耶律賢(やりつけん) の再会も、今後の物語の大きな軸になっていきそうだ。

つづく