あらすじとネタバレ

傷ついた男と、暴かれる偽りの糸

ヤン・ジンランが怪我をして、季英英(ジー・インイン)のところに転がり込んできた。インインは一瞬ためらう。そりゃそうだよな、面倒ごとに巻き込まれたくない気持ちはよくわかる。でも結局、口ではぶっきらぼうなことを言いながら、傷の手当てをしてやるんだ。根が優しいのがにじみ出てる。

手当ての最中、ジンランはインインが錦の商売を始めようとしていることを知る。彼女が錦の職人たちと組んで、直接、服を売りたいという夢を語ると、ジンランは素直に褒めた。志が高いなって。ここ、ちょっといい雰囲気だぜ。

ジンランは役人仕事の窮屈さを愚痴り始める。自分の師匠、沈錦官(シェン・ジングワン)の死はただの病死じゃないと疑っていることを打ち明けた。インインがその話に食いつくと、ジンランは懐から赤い糸を取り出す。ある死体から見つけたものらしい。

それを見たインインは即答した。これ、偽物よ。蜀紅錦に一番似ているけど、本物じゃないって一目で見抜く。さすがプロの目だ。ジンランの師匠が死ぬ前に、インインの兄、季帰南(ジー・グイナン)の事件を調べていたと聞かされる。インインは、この男と手を組むべきか本気で悩み始めた。

それぞれの思惑、それぞれの戦い

一方、趙修縁(ジャオ・シウユエン)は権力こそが全てだと考えていた。力さえあれば、守りたいものを守れる。そう信じている彼の目は、もう昔とは違う。

その頃、ジンランは部下に秘密の指令を出していた。牛五娘(ニウ・ウーニャン)たちのアジトを探せ、と。青い野花が咲いている場所が怪しいらしい。かなり危ない橋を渡っているよな、ジンランも。

そんな中、あの牛将軍(ニウしょうぐん)が街に帰ってきた。娘の五娘が勝手に趙家との結婚を決めたことにブチギレてる。節度使の権力に比べたら、趙家なんて!ってことらしい。でも五娘は一歩も引かない。趙家を操って錦王の座を手に入れれば、偽の蜀紅錦を本物として堂々と流通させられると反論する。この親子、やることがえげつないぜ。将軍はとりあえず娘の計画に乗ることにした。ただ、ジンランには手を出すなと釘を刺すのを忘れない。

過去との決別、そして新たな対決へ

インインは街の広場で、自分たちの蜀紅錦で作った服の発表会を開く。これが結構な人だかりで、いい感じに進んでいたんだ。そこに、ジャオ・シウユエンと牛五娘(ニウ・ウーニャン)の婚礼行列がやってきた。道をあけろってさ。最悪のタイミングだよな。一瞬、一触即発の空気になる。

でもインインは、あっさりと道を開けた。シウユエンとインインの視線が交差する。インインはここで、過去の恋に完全に別れを告げたんだ。切ないけど、前に進むと決めた女の顔だった。

婚礼の宴で、真実が叫ばれる

そして、牛家の婚礼の宴が始まった。益州の権力者たちがズラリと並んでいる。その席で、牛将軍(ニウしょうぐん)はシウユエンに例の蜀紅錦を披露させた。みんな素晴らしいと褒めちぎる。趙家のおじいちゃんなんか、もうシウユエンが次期当主だと大はしゃぎだ。

牛将軍はわざとインインたちを呼びつけ、これ見よがしにそのシルクを見せつける。ここでインインが動いた。大勢の前で、はっきりと宣言したんだ。それは偽物ですと。

会場は一瞬で凍りつく。楊家の一人がインインに加勢しようとする。でも、牛将軍が軍の力で黙らせた。結局、誰も逆らえなくなった。偽物が本物としてまかり通ってしまったわけだ。

第11話の感想

今回はマジで各キャラクターの覚悟が見えた回だったな。特にインインの強さにはシビれたよ。元カレの結婚式に乗り込んで、権力者の前でそれは偽物だって叫ぶんだぜ。普通の神経じゃできない。過去の恋をきっぱり断ち切って、自分の信じる正義と商売のために戦う姿は、応援したくなるに決まってる。

一方で、悪役に徹しきれないシウユエンも気になる存在だ。権力に固執する裏には、何かを守りたいっていう純粋な気持ちがあるのかもしれない。牛将軍と五娘の親子は、分かりやすい悪役として物語をガンガン引っ張ってくれるから見ていて小気味いい。

ジンランとインインの間に芽生え始めた信頼関係が、これからどう偽りのシルクに立ち向かっていくのか。物語が本格的に動き出した感じがして、目が離せないよ。

つづく