新しい織物禾穗流波錦の開発を決意した季英英(ジー・インイン)。しかし、そのためには九十貫という莫大な資金が必要だった。彼女は前代未聞の資金調達計画を思いつく。それは、織物業者たちから出資を募るためのオークションを開催すること。失恋で落ち込む桑十四郎(サン・シーシーラン)を巻き込み、企画を進める英英。一方、楊静瀾(ヤン・ジンラン)は英英のビジネスパートナーである晟豊澤(ション・フォンゾー)に強い警戒心を抱き、彼女に忠告するが、二人の心はすれ違う。オークション当日、会場には招かれざる客も現れ、事態は思わぬ方向へ。英英の商才と度胸が試される、波乱に満ちた回。
「蜀紅錦~紡がれる夢~」あらすじネタバレ17話
恋の終わりと、それぞれの企み
はっきりフラれる桑十四郎(サン・シーシーラン)
いやー、見てるこっちが辛くなるくらい、朱小娘(ジューシャオニャン)は桑十四郎(サン・シーシーラン)をバッサリ切ったな。私の理想の相手じゃないのだって。変に期待させるよりはいいんだろうけど、桑十四郎の落ち込みようが半端じゃない。まあ、これで腐ってるだけじゃ終わらないのが、この男の面白いところなんだよな。
一方、あの謎の商人、晟豊澤(ション・フォンゾー)は裏でコソコソ動いてる。周旺ってやつを買収して、織物のデザイン図をこっそりコピーさせてた。その図面と糸を、南詔っていう場所に少しずつ送るつもりらしい。でも、オリジナルの図面は于家に残しておくんだと。季英英(ジー・インイン)の才能をめちゃくちゃ買ってるみたいで、彼女が何か仕出かすのを待ってる顔だよ、あれは。
楊静瀾(ヤン・ジンラン)の心配と、英英の決意
英英が家で蜀紅の糸を染めてたら、楊静瀾(ヤン・ジンラン)がやってきた。心配で様子を見に来たって感じだけど、英英はわざと知らんぷり。彼は晟豊澤(ション・フォンゾー)には気をつけろって必死に言うんだ。あいつはどこの馬の骨とも分からない、腹黒い商人だって。
でも、今の英英にはそんな言葉は届かない。晟豊澤が牛家も趙家も怖がらない大物だから、むしろ味方につけたいと思ってる。自分の言葉を信じてもらえない楊静瀾は、ちょっとキレ気味。英英は自分の力で大きくなりたいのって説明する。すると楊静瀾、彼女の手を握って約束は一生守るとか言い出すんだよ。少女漫画か!ってツッコミ入れたくなったね。英英が固まってる間に、ペットの鍋盔(グオクイ)が鳴いて、いいムードは台無し。でも英英は、染料が服に反射する光を見て、また新しい織物のアイデアを閃く。本当にこの子は転んでもただじゃ起きない。
ギスギス夫婦、趙修縁(ジャオ・シウユエン)と牛五娘(ニウ・ウーニャン)
こっちの夫婦はもう目も当てられない。牛五娘(ニウ・ウーニャン)が旦那の趙修縁(ジャオ・シウユエン)のために料理作って、部屋で休もうって誘うんだ。結婚してから全然相手にしてくれないって文句たらたら。趙修縁は冷たいもんだよ。趙家の子を産んで、この家を乗っ取りたいだけだろって。ひどい言い草だけど、図星なのかもな。逆上した牛五娘は、趙修縁がデザインした新しい織物の見本をビリビリに破り捨てる。しまいには親の権力まで持ち出して脅す始末。もう完全に冷え切ってる。
起死回生の一手!禾穗流波錦オークション
新しい織物と、失恋男の再起
英英は親父さんの季耀庭(ジー・ヤオティン)を、于家のトップである于殊(ユー・シュウ)に紹介する。親父さんが作った禾穗錦が認められて、于家の工房で働けることになった。そこで英英が、新しい織物禾穗流波錦を作ろうって提案するんだ。アイデアは最高。でも、于殊(ユー・シュウ)は開発には金がかかるって渋い顔。その額、なんと九十貫。于家にも飛花会にもそんな金はない。でも英英は私がお金を集めますって言い切るんだ。根性がすごい。
その頃、失恋した桑十四郎は酒場でくだを巻いてた。それを見つけた英英が得意なことを活かして、稼げる男になりなよってハッパをかける。そして、彼に一つの仕事を任せる。それは、新しい織物の開発資金を集めるためのオークションを企画すること。桑十四郎、ここで一皮むけることになる。
波乱のオークション会場
オークション当日。会場の酒場にはいろんな織物業者が集まってる。楊静瀾も来たけど、彼には個室が用意されてない。なのに晟豊澤には個室があると聞いて、明らかに機嫌が悪くなる。分かりやすいやつだ。
いよいよオークションが始まった。英英がプロジェクトの魅力を語って、入札を呼びかける。そこに、招かれざる客、牛五娘が登場。いきなり二十貫!って叫んで、会場の空気を凍りつかせる。牛家の権力にビビって、誰も後から入札できない。最悪の雰囲気になったところに、今度は夫の趙修縁までやって来て六十貫!って言い放つ。完全に夫婦喧嘩をオークションに持ち込んでる。
英英は招待してない人は入札できませんって二人を追い出そうとする。楊静瀾も錦官府のメンツにかけて趙家を黙らせた。英英は機転を利かせて、入札者のプライバシーを守るための幕を用意する。これでみんな安心して入札できるってわけだ。
まさかの結末と、晟豊澤の真意
仕切り直しの後、ついに本当の戦いが始まる。楊家が七十貫で入札。それに対して、晟豊澤が百貫を提示。これで決まりか、と誰もが思った瞬間だった。桑十四郎が鈴を鳴らして、さらに値を吊り上げたんだ!まさかの展開に、晟豊澤は静かに引き下がる。
結局、桑十四郎が落札することになった。英英からしたら、身内が落札しちゃって計画が台無し。複雑な顔だよな。
オークションの後、英英は正直に晟豊澤に謝りに行く。落札したのが自分の仲間だったと打ち明けて、それでもビジネスを続けたいと頼むんだ。すると晟豊澤は、全部お見通しだったって顔でこう言う。分かってたよって。そして、3つの条件を出す。その一つが、于家の工房を監督させてほしい、というものだった。于殊も、織物の技術に口出ししないならって条件でそれを呑む。結局、英英のオークションは、晟豊澤が工房に入るための壮大な前フリだったってことか。あの男、どこまで計算してるんだ。怖いくらいキレるな。
今回の感想
いやー、今回も面白かったな。英英の商才が爆発してた。普通、新しい織物を作る資金集めでオークションなんて思いつかないだろ。しかも、失恋して落ち込んでる桑十四郎を上手く乗せて、彼の得意分野で活躍させるあたり、人を見る目もある。ただ、楊静瀾とのすれ違いがもどかしい。彼の不器用な愛情も分かるけど、今の英英は恋より仕事なんだろうな。対照的に、全てを見透かしているような晟豊澤の存在感がどんどん増してる。彼が敵なのか味方なのか、まだ分からないところが最高にスリリングだ。趙修縁と牛五娘のドロドロした夫婦関係は、いいスパイスになってる。そして最後のどんでん返し。桑十四郎のまさかの落札と、それを仕組んでいたかのような晟豊澤の動き。結局、英英は晟豊澤の掌の上で踊らされてるだけなのかもしれない。この先の展開が全く読めない!
つづく