あらすじとネタバレ

兄の覚悟と、妹の決断

いやー、今回の季耀庭(ジー・ヤオティン)は男を見せたね。母親を助けたい一心で、役所の前で無実を叫び続けるんだ。もちろん、役人たちは容赦しない。あっという間に捕まって、厳しい拷問を受けることになる。それでも彼は絶対に引き下がらない。母さんのためなら、って覚悟が決まってるんだよ。

そこに民衆を引き連れて現れたのが玉玲瓏(ユー・リンロン)。彼女も黙っちゃいない。事を大きくして、役所も無視できない状況を作ろうとするわけだ。その騒ぎの中、桑十四郎(サン・シーシーラン)が衛兵にバナナの皮を投げつけて、ささやかな抵抗を見せる。こういう細かいプレーが面白いよね。

そして、主役の季英英(ジー・インイン)が登場。彼女は兄みたいに感情的にはならない。冷静に状況を判断して、張刺史(ちょうしし)っていうトップの役人の前にひざまずくんだ。お話がありますってね。この度胸、たいしたもんだよ。結果的に、刺史も季耀庭の孝行心に免じて、母親・季徐氏(ジー・シューし)との面会を許可する。兄の熱い行動と、妹の冷静な交渉。この兄妹、いいコンビだよ。

牢獄での再会と、それぞれの思惑

拷問で手がボロボロになった季耀庭は、母親に心配かけられないって言って、面会を季英英(ジー・インイン)に託す。牢獄で再会した母と娘。季徐氏(ジー・シューし)はすっかり弱っていて、病気も悪化してるみたいだ。季英英(ジー・インイン)は看守にこっそりお金を渡して、母さんのために薬を煎じる許可をもらう。こういうところが彼女の抜け目のなさだよね。

母親は私は殺してないと涙ながらに訴える。事件の時、自分も何者かに殴られて気を失ったらしい。記憶が混乱していて、真相は闇の中だ。季英英は必ず助け出すからと母を力づけるけど、二人の抱き合う姿は見ていて辛かったよ。

その頃、季耀庭は玉玲瓏(ユー・リンロン)に手当てしてもらってた。玉玲瓏(ユー・リンロン)は、彼の無鉄砲な行動を男らしいって評価する。季耀庭もすっかり彼女に夢中。人の命は錦より重い。君のためなら何でもするなんて、ストレートな告白だ。こっちの恋も動き出したね。

一方で、最低な男もいる。趙修縁(ジャオ・シウユエン)だよ。彼は季英英を待ち伏せして、お母さんを助けてやるから、俺のそばにいろなんていうクズな取引を持ちかける。権力を笠に着たやり方に、季英英は軽蔑の視線を向けるだけ。よく言った、英英!

黒幕たちの暗躍

場面は変わって、悪役サイドの動きも活発になる。晟豊澤(ション・フォンゾー)と牛将軍(ニウしょうぐん)がこっそり会って、今後の悪だくみを相談してる。どうやら貢錦の取引ルートを確保するために、協力関係を結ぶみたいだ。完全に裏でつながってたわけね。

牛将軍は、晟豊澤(ション・フォンゾー)が火事から季英英を助けたことを持ち出して、あの子に気があるのか?とからかう。晟豊澤(ション・フォンゾー)は彼女は貢錦を作れる唯一の職人だからだとクールに否定するけど、本心はどうだか。二人は、今南詔にいる楊静瀾(ヤン・ジンラン)を始末する計画も立てている。もう殺し屋も手配済みらしい。恐ろしい連中だよ。

その楊静瀾(ヤン・ジンラン)は、南詔で別の事件を追っていた。誰かが白王(はくおう)になりすましていると睨んでる。そんな中、部下の高放(ガオ・ファン)から益州の手紙が届く。季英英が大変なことになっていると知った楊静瀾(ヤン・ジンラン)は、自分の指名手配も顧みず、益州へ戻ることを決意する。間に合ってくれよ、楊静瀾!

絶望の果ての選択

でも、現実は非情だ。季英英はもう打つ手がなくなっていた。彼女は最後の望みをかけて、楊家の祖母に会いにいく。楊家と取引をして、その権力で母を助けてもらおうと考えたんだ。彼女は、季家の宝である流波錦の利益の一部と、蜀紅糸の染色方法まで差し出すと提案する。もう、なりふり構っていられない状況なんだよ。

楊家の祖母は、そんな彼女の覚悟を見透かして、とんでもない条件を突きつける。楊静林(ヤン・ジンリン)に嫁ぐなら、助けてやろうってね。楊静林は楊静瀾の兄だ。つまり、愛する人の兄に嫁げっていう、あまりにも残酷な選択。季英英は、少し考えた後、その条件を飲む。もう、彼女にはそれしか道が残されていなかったんだ。

知らせを聞いた玉玲瓏は火事場泥棒じゃない!って激怒するけど、季英英の決意は固い。これが一番いい選択なのと自分に言い聞かせる姿が痛々しい。夜、一人で楊静瀾を想って苦しむけど、もう彼を待つことはできないんだ。

兄の季耀庭も、妹の嫁入りを知って涙を流す。なけなしの財産をかき集めて、嫁入り道具として渡すんだ。そして、季英英が楊家の迎えの輿に乗る、その瞬間。彼女の背中は、張り裂けそうな悲しみに震えていた。

その頃、楊静瀾は必死に馬を走らせていた。でも、牛将軍が放った刺客たちが彼を襲う。激しい戦いの中、愛馬の踏雪が楊静瀾をかばって矢に倒れる。彼自身も深手を負い、前方も敵だらけという絶望的な状況で、この回は終わる。もう、言葉も出ないよ。

このエピソードの感想

今回は本当に胸が締め付けられる回だったな。季英英の自己犠牲が辛すぎる。家族のために、愛する人を諦めて政略結婚を選ぶなんて、どれだけ辛い決断だったか。彼女の強さともろさが同時に描かれていて、感情移入せずにはいられなかったよ。一番見ていて苦しかったのは、楊静瀾が命がけで戻ってきているのに、その想いが届く前に、彼女が別の道を選んでしまうこと。このすれ違いは、ドラマだと分かっていても本当に残酷だ。一方で、今まで少し頼りなかった兄の季耀庭が、体を張って家族を守ろうとする姿にはグッときた。彼の成長も、このドラマの見どころの一つだね。悪役たちの計画も着々と進んでいて、物語が大きく動いた重要な回だった。

つづく